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おおきくなったら

赤ちゃんたちがうまれて2しゅうかんがたちました。

それでもお母さんのおなかにくっつこうとする赤ちゃんたち。

もうずいぶん大きくなってきたから、

もう赤ちゃんではありません。

子どもたちがいっせいにくっつくと、

お母さんは、ふりまわされてしまいます。 

40ぴきの子どもたちは、

お母さんのおなかでは、

おさまりきらないくらいの大きさになってきました。

 

お母さんもあるくのでさえやっと。

エサをたべるのにもひとくろう。

ふうたくんがいいました。

「お母さん。がんばっているね。でもすこしかわいそうだね。」

 

そしてとうとう、お母さんと子どもたちを、

べつべつのすいそうにわけることにしたのです。

ふうたくんが こんどはこういいました。

「ざりこ、またひとりになっちゃって、かわいそうだね。」

 

お父さんがふうたくんにききました。

「じゃあどっちのほうが いっぱいかわいそうなんだろう?」

ざりこをしばらくみつめながら、

ふうたくんはこたえました。

「どっちもかわいそうだけど、どっちもしあわせだね。」

 

子どもたちはとび回ったりケンカしたり、

じゆうにやっています。もうお母さんをさがすこともありません。

じぶんたちでエサをたべるようにもなりました。

あのお母さんのゆりかごも、わすれちゃったみたいです。


ありがとう

いずれこの子たちも、大きくなって、

だいすきなザリガニができて、

お父さんになったり、お母さんになったり。

そしておじいちゃんやおばあちゃんになったら、

ざりおのように、

きっとねむるように、しんでいくのでしょう。

その子たちもまた、おなじように、

お父さんになったりお母さんになったり。

 

この子たちもきっと、

ざりおにそっくりな子や、

ざりこにそっくりな子がいるのでしょう。

 

いのちはいつだって、

さいしょとさいごは、「ありがとう」だよ。

 

「ありがとう」が おおむかしからつながって、

ふうたくんやこうたくん、

そしてちびザリガニたちが、今いるんだよ。

 

ざりお、ありがとう。

たくさんのことを、おしえてもらったよ。

 

 

これは、げんきな子どもたちと、

そんな子どもたちがだいすきなお母さんと、

そんなお母さんがだいすきだった、

お父さんのおはなしでした。


奥付


ざりお


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著者 : taketomono
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