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算命学余話 #U86 (page 1)

 少子化の進む昨今の出産現場はほぼ100%が病院出産であり、帝王切開など分娩誘発の技術も進んで出産日をある程度操作できるようになっています。算命学の観点から出産日つまり誕生日を操作することの賛否を尋ねられることがありますが、まだ生まれてもいない人間について算命学は何も論じません。たった1日ちがうだけでも命式は大きく異なってくるので、どうせ操作できるなら1日ずらして少しでもいい命式を、と望む発想も判らないではないですが、まあナンセンスなアイデアです。命式が良くても生き方がまずければ運勢は低迷しますし、命式が不利でも生き方次第でいくらでも発運できるからです。

 どうせ算命学を使うなら、まず生まれて来て、その宿命に見合った幸せへの道のりを検討した方がよほど効果が高いです。それに、算命学の自然思想では、自然の一部である人間は自然の意思に従って生まれてくるものなので、人間にすぎない母体や医師が誕生日を操作しようとも、自然がこれに同意しない場合は「その日」には生まれず前後にずれてしまうものなのです。無理に「その日」にこだわれば、将来的な障害となって自然のしっぺ返しを被る懸念の方がよほど高い。そういう意味でも、これまで「余話」で語ってきた通り、不妊治療という「不自然な」出産手続は算命学の勧めるものではないのです。

 

 数年前から始まった出産前検査によって障害の可能性が高いと認められた胎児の中絶率が97%にも上っている暗い事実が、少子化や不妊と対になっていることは、算命学の立場からは気付いていなければなりません。このテーマでも長い記事が書けそうですが、今回は生とは逆の死について取り上げてみます。

 先日54歳の若さで急逝した俳優さんの話が話題になりました。私は芸能界に疎いのでこの人の俳優活動については存じ上げないのですが、よく見るMX番組のコメンテイターとして竹を割ったようなブレない発言を連発し、責任逃ればかり考える今の社会風潮や臆病な大人の態度に活を入れる古武士風の信念に好感を抱いており、その若い死を心から残念に思いました。死因は大腸がんで、自覚症状を得て病院にかかってからわずか半年あまりの、あまりに速い進行の末の落命でした。大腸がんはガンの中でも極めて自覚症状の出にくいもので、自覚した時には手遅れになるのがほとんどです。また年齢が若い人ほどガンの進行が速いことは以前からも知られております。

 

 算命学は還暦を人生の一巡としていることから、今の時代に54歳で病没というのはやはりかなり早い不自然な死に方だと考えています。60歳を超えて発症したガンは老衰の部類に入れてしまいますが、54歳で、しかもまだまだやりたいことがあって準備もしていた働き盛りの人生をブツッと断ってしまったのには、自然死に至らなかった何らかの原因が考えられます。今回はこの点について、この方の命式から見えるガンとの関係を探ってみたいと思います。

 

 算命学は大まかなガン体質というのを命式に認めていますが、それだけでは必ずしもガンになるとは限りません。毎度繰り返しますが、運勢は複合的に成り立つものであり、要素が1つ2つあったくらいでは顕著な現象としては現れません。しかし後天運の助けを得るなどして要素がいくつも積み重なった時は、まるで集中攻撃を受けたように急激な変化に見舞われます。病気の進行や手術のタイミングを計る時は、こうした複合要素に目を配ってこれを避けるよう患者を誘導するのが鑑定者の勤めです。

 今回はガン体質の一端とそれに加勢する要素について実例を見ながら解説していきますが、例によって「この要素があるから私はガンだ!」と大騒ぎする気の短い読者を遠ざけるため、購読料を上げてありますのでご了承下さい。


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最終更新日 : 2015-06-11 14:17:26

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