目次
はじめに
ごあいさつ
「地球の恋人たちの朝食」とは
既刊と地恋
既刊と地恋
「たんぽるぽる」と地恋(1)
「たんぽるぽる」と地恋(2)
「タラチネ・ドリーム・マイン」と地恋
「バージンパンケーキ国分寺」と地恋
「プラトニック・プラネッツ」と地恋
「Snell」と地恋
「Snell(スネル)」とは
地恋の公開終了と「Snell」開始
「Snell」と地恋
「まみ」から雪舟えまへ
連続した物語
連続した物語
連続性のあるシリーズ(1)
連続性のあるシリーズ(2)
連続性のあるシリーズ(3)
恋人たち(1)
一話単位で読めるもの
一話単位で読めるもの
家族・友達の話
まみと桐壷、あたしと墨
恋人たち(2)
「岬太郎シリーズ」「星団法人シリーズ」「100の質問」
夢の話
短歌、俳句
ヴァニラウエハーと地恋
ヴァニラウエハーとは
ヴァニラウエハーとマミ
<出来事>省
地球の思い出
モチーフで読む
モチーフで読む
世界がいつまでも若く
目がさめるだけでうれしい
「○○と○○」
名前に関する話
ベートーヴェン
ドライブ、海の底のハイウェイ
恋人が消える
洪水、流される
ペット
小樽
「ビガロポリスの冷奴」のモチーフ
執筆以外の活動と地恋
音楽・朗読ライブと地恋(1)
音楽・朗読ライブ活動と地恋(2)
朗読CD「臨月第3水曜日」と地恋
占い活動と地恋
私と地恋
2004年から更新・公開終了まで
「Snell」の数ノ森と蔵評、雪舟えまbot!
地恋の電書化
おわりに
あとがき
全体てきに愛される
参考資料など
奥付
奥付

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ごあいさつ

 

こんにちは。

雪舟えまの夫の星四朗(せいしろう)と申します。

  

2015年4月に電書版「地球の恋人たちの朝食」(以下地恋)が刊行されました。

まみ(雪舟)の日常の記録や、それを元にした詩や物語などの創作物、そして長期に渡って連載されるシリーズもあったいくつもの物語が有機的に絡み合い、web日記という形式のもと7年かけて混然一体となった地恋。

それは更新・公開終了から7年経った2015年現在も、地恋と呼ぶ他に適切な表現が見つからない唯一無二の存在だと思います。

 

私が初めて地恋に出会ったのは2004年で、その時点ですでに膨大な量となっていた話たちを前に、どこから手をつけてよいかわからず、ただただ圧倒されていたのを覚えています。

その後の更新はリアルタイムで少しずつ読んでいけましたが、過去の作品に関しては目に付いたタイトルを読んではみるものの、作品たちの熱量にあてられ毎回その余韻に立ち止まってしまい、系統だった読み方は出来ていませんでした。 

今回地恋が電書として上下巻で刊行されたのは、私にとって新たに地恋と向きあういい機会でした。

このようなガイドブックを作ることを通して、地恋との関係を再構築できるのではないかな、と思えたのです。

 

かつて私が取得していた「雪舟えまbot!」(リンク先はtwilogです)というアカウントがあり、2011年から2014年末までの間、雪舟の短歌や小説、そして地恋の中から引用した文章をツイートしていました。

そのような形で地恋や雪舟作品と関わり続けてきたことは、いま思えば今回のガイドブック制作の準備だったも言えます。

 

本ガイドブックでは、まだ地恋を読んだことがない方、地恋と出会って間もない方には何らかの手がかりを、そして以前からの地恋ファンの方にも、新しい情報や視点を提供出来たらと思います。

この本が、あなたが地恋との関係を築くお手伝いになればいいな、と思っています。


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「地球の恋人たちの朝食」とは

 

「地球の恋人たちの朝食」(以下地恋)は2001年から2008年にかけて更新され、2008年に公開終了した、web日記形式で発表されていた約500の詩や物語です。

 

初期はweb日記サービス「さるさる日記」で更新され、2003年4月に「日記鯖」に移転し、2008年の更新・公開終了まで続きます。

→参照「地恋、引越し。」(上巻169話)

そして2015年、新たに電書として上下巻で刊行されました。

 

電書版には収録されていませんが、2003年2月1日の日記で掲示板「Gパンで月をゆく」の設置が告知されています。

その後も徐々に体裁が整えられ、地恋は同名のHP「地球の恋人たちの朝食」のメインコンテンツとして扱われるようになります。

HPは電書版の地恋が発表されたのを機に、2015年4月に「雪舟えまウェブサイト」と名称を変えました。 

 

雪舟は、web日記サービスに「まみ」という名で登録しており、掲示板にも2010年末に閲覧モードになるまで一貫して「まみ」で書き込みしています。

雪舟が所属していた歌人集団「かばん」では、雪舟えま名義になったのは2000年12月からで、それまでは本名の小林真実名義で短歌を発表していました。

web日記地恋を書き始めた2001年の雪舟にとって、雪舟えまという筆名は短歌に関する活動の時に使うものだったのかもしれません。

私が地恋を知った2004年でも、基本的には「まみ」のやっているサイトという印象でした。

「雪舟えま」は地恋内での短歌作品や、参加する朗読会やライブなどの告知以外ではあまり使われることがなかったと思います。

 

雪舟が、短歌や朗読ライブ活動以外で雪舟えまという名を意識的に使いはじめたのは、おそらく2008年以降だと思います。

2008年は地恋が閉じられた年で、歌人今橋愛との1年限定の二人誌「Snell」が始まった年でもあります。

Snellの内容は、それぞれの短歌、俳句、小説、エッセイなどで、2人の活動範囲を積極的に広げようという同人誌だったと思います。

その後2009年には文芸誌「群像」にエッセイや小説が掲載されたりと、今振り返れば地恋を閉じた後の活動は「雪舟えま」が短歌以外にも広がっていく流れでした。

 

地恋の作品内には、自身のイベントの告知などをする明らかに本人とわかる「まみ」や、日常を元にしたフィクションを含む「まみ」など、沢山の「まみ」が出てきます。

それらは、時にはひとつの話の中でも混在し、その現実とフィクションが混ざり合っている感覚は地恋の大きな魅力の一つでした。

地恋には、今の雪舟の活動の元になっている種が沢山散りばめられています。

短歌や小説はもちろん、ライブでよく朗読されるテキストや演奏される曲の歌詞などなど。

そのような現在の状況は、かつての「まみ」が雪舟えまになったとも言えるし、「まみ」の紡ぎ始めた地恋の詩や物語たちが、雪舟えまに手渡されたとも言えるのではないでしょうか。

 


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最終更新日 : 2015-06-02 03:54:02

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既刊と地恋

 

2008年に地恋の更新・公開が終了した後、2011年に雪舟の第一歌集「たんぽるぽる」が刊行されました。

その翌年2012年に短編集「タラチネ・ドリーム・マイン」で小説家としてもデビューして、2015年現在、1冊の歌集と3冊の小説が刊行されています。

この章では、既刊に収録されている元となる話や、共通点のある話をまとめ、相互に読み深める手がかりとして提供します。

 

 雪舟のスケッチブックより。

 


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「たんぽるぽる」と地恋(1)

 

たんぽるぽる」(2011)の各章扉には短い文が添えられていて、それらは全て地恋からの引用です。

まず、その引用元の話を紹介していきます。

 

■「1.道路と寝る」は、「ファジーつむ朗」(上巻157話)から。

 

「ファジーつむ朗」は、前半はまみの体験を元にしたと思われる話ですが、長い空白の後、鈴木綺羅星如子が語ったヴァニラウエハーとの話になっており、「たんぽるぽる」には、その後半を元にしたテキストが使われています。

雪舟のライブでもよく朗読される定番のテキストです。

 

 

「2.炎正妃」は、「星に善悪の区別はつかない」(上巻25話)から。

 

これもよく朗読されるテキストです。

地恋に「炎正妃」(上巻74話)というタイトルの話があり、その話に載っている短歌がこの章に収録されています。

 

 

「3.魔物のように幸せに」は、「ルーラ」(上巻162話)から。

 

雪舟の所属するバンド「スリリングサーティー」で、雪舟が作詞作曲した「視力視力0.02の世界」という曲がありますが、その歌詞の元になったエピソードを思わせる話でもあります。

「視力0.02の世界」(下巻199話)に歌詞とコードが載っています。

 

 

「4.愛に友だちはいない」は、「よその天使」(上巻17話)から。

 

 

「5.ア・スネイル・イズ・ア・ファイア」は、「銀河鉄道69 桐壺ステーション <下>」(下巻1話)から。

 

 

「6.旅芸人の記憶」は、「すくない夜の」(下巻228話)から。

 

鮭については、「モチーフで読む」の「鮭」でまとめています。

 

 

「7. 22:22(ni-ni-ni-ni)」は、「運命はかく扉をたたく」(上巻106話)から。

 

ベートーヴェンや、ベートーヴェンをモデルにしたキャラクターは地恋によく登場します。

詳しくは「モチーフで読む」の章の「ベートーヴェン」でまとめています。

クロージョライは、「タラチネ・ドリーム・マイン」にも出てきます。

 

 

「8.バーベルを挙げれば」は、「シガール」(下巻211話)から。

 

2005年頃から、まみ作詞作曲の歌詞やコードが載るようになり、これもその一つ。

本人が忘れてしまったりで今は歌われていない曲もありますが、この曲はタイトルが「ガーゼ」と変わり、今でも「スリリングサーティー」で演奏されています。

雪舟の音楽や朗読などの活動などについては「執筆以外の活動と地恋」の章の、「音楽・朗読ライブと地恋」でまとめています。

 

 

「9.吹けばとぶもの」は、「オーヴァドライブ」(上巻85話)から。

 

前半の詩からの引用。後半は仕事が決まったことの報告のようですが、最後は詩的な一文で締められます。

このようなバランスが地恋ぽいと感じます。

 

 

「10.おおいなる梅干し」は、「虹号」(上巻2話)から。

 

まみ(マミ)と、妹ゆゆ(ゆか、ゆんたん)との話。

妹ゆゆなどまみの家族については「一話単位で読めるもの」の章の「家族・友達の話」でまとめています。

 

 

「11.戦士だった」は、「燃ェ柴とヴァニラウエハー(一)」(上巻88話)から。

 

この辺りの時期(2002年9月)から、この話を始めいくつかの話が関連し合う大きな流れが下巻の2004年半ばまで続いています。

詳しくは、「連続した物語」の章でまとめています。

 

 

「12.たんぽるぽる」は、「ひろ子の留守電」(上巻53話)から。

 

 


 

「たんぽるぽる」の跋文「非定型の星のひとりフェス」を書いている、歌人松川洋子とのエピソードもありました。

 

「おしゃれしておいで」(上巻137)

  


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最終更新日 : 2015-06-02 03:54:02

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「Snell(スネル)」とは

 

Snell(スネル)」は2008年から2009年に発行された、雪舟えまと歌人今橋愛による二人誌です。

 

1年の期間限定誌として始まったSnellは、2か月に1号のペースで6号まで発行されました。

内容は、それぞれの短歌や俳句、小説、日記、そして2人の対談などです。

主に歌人のゲストを迎えての2人の人物評、作品評などもありました。

 

今「Snell」を改めて振り返ると、その活動は地恋の公開が終わった直後から始まっており、内容も、地恋と現在の雪舟の活動を繋ぐ重要なものとして浮かび上がってきました。

ここからは「Snell」を通じて、地恋と現在の活動の関係について見ていきます。

 

雪舟のスケッチブックより。



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