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あとがきにかえて

一 棋譜

 

月子「はい、えー、はじまりました、対談です!」

幸典「え……なに、なんなのこれ?」

月子「あのですね、作者さんから『将棋のわからない人にも楽しんでもらえるような、おまけを』って注文があったんです」

幸典「はあ」

月子「それで、先生と対談しようと思って」

幸典「はあ」

月子「……乗り気じゃないですか?」

幸典「あんまり得意じゃなくて」

月子「駄目ですよ、喋りも慣れなくちゃ。講師とか解説とかのお仕事も増えないと生活厳しいんですから」

幸典「……(最近なんか厳しい)」

月子「とりあえず始めますよ」

幸典「了解」

月子「まずですね、作品中に出てくる『△3三銀』とかの記号について説明しなきゃ、と思うんです」

幸典「なるほど」

月子「とりあえず図を見てみましょう」



幸典「ゴキゲン中飛車の変化だね」

月子「そういうことではなくて……。まずですね、将棋は9×9の盤を使ってするゲームなんです。で、横を数字、縦を漢数字で表すんですね」

幸典「それで先手の手の時は▲、後手の手の時は△を付けるわけだ」

月子「将棋の駒にはいろいろな種類があるので、『手番・駒・位置』の順に書いて、図の場合『△3三銀』になるのです」

幸典「例えば二枚の同じ駒が同じ場所に行ける場合、先手の金が6八に行く場合は『▲6八金寄』とか『▲6八金上』とか書いて表すんだけど、まあ、細かいことはいいか」

月子「ですね。とりあえず本作では『あー、こういう盤面で駒動かしてるんだなー』ぐらいの感覚で見ていただければ」

幸典「(本当にしっかりしてきたなー)……まあ、こうして指し手を書くことで、一局の将棋を正確に記録できるんだよね」

月子「そうなんですよね。おかげで多くの棋譜として記録が残って、皆で勉強することができます」

幸典「僕たちは棋譜を売る商売だとも言えるわけで」

月子「先生も早くいっぱい棋譜が載るようになるといいですね」

幸典「……」

 

 

二 プロ制度

 

月子「次に、将棋のプロについてちょっと説明したいと思います」

幸典「うん。この作品に大きく関わるからね」

月子「将棋のプロになるには基本的には奨励会というところに入って、四段にならないといけないんですよね。二十五歳というタイムリミットもあります」

幸典「本作では順調に月子さんは昇級していったけど、実際には多くの人が苦労して挫折するからね。あと、実際にはまだ女性で四段になった人はいないんだ」

月子「女性で奨励会に入る人自体少ないですもんね。私もこちらに出てきてから、男性社会なんだってことをすごく実感するようになりました」

幸典「最近は女性の割合も少しずつ増えてきているかな。あと、女性は女流棋士になるという選択肢もある。研修会というところで一定の成績を収めるとなれるんだ」

月子「私、そういうものがあることも知らなくて……。将棋のこと、もっと世間に伝わるといいなあ、って思います」

幸典「そうだね。情報が伝われば、もっと裾野も広がるだろうね」

月子「先生もタイトルとかは無縁そうだし、もっと普及に力を入れていければいいですね!」

幸典「……」

 

 

三 将棋のできるところ

 

月子「あと、将棋が実際どういうところでできるのかも知りたいです」

幸典「確かに、指してみたいけどどこでできるか分からない、という人も多いみたいだね。まあ、一般的には将棋の道場があるね」

月子「私のお父さんはそこで強くなりました。アマ六段なんです!」

幸典「それはまあうん、そういうことにしておいて……。道場は席料というお金を払って、集まった人たちと対局できるんだ。プロの先生が教えてくれるところもあるよ」

月子「ただ、初心者には敷居が高い時も……」

幸典「そうだね。中には強豪ばかりがそろってたりして、入りにくいところもあるかもね。本当は強い人が優しく教えてくれたらいいんだけど。最近はネット将棋やゲームセンターで将棋を指す人も増えてきたよ。同じぐらいの棋力の人も見つけやすいし」

月子「私もネット将棋のおかげで随分実戦がこなせた気がします」

幸典「全国どこにいてもできるのが強みだね。あと、コンピューターソフトも色々あるから、これも勉強になるよ。うかうかしていると僕らも追い抜かれるかもしれないぐらいの勢いで強くなってきているしね」

月子「とりあえず、先生が抜かれたら私も危ないですね」

幸典「……」

 

 

四 終わりに

 

月子「まだまだ将棋に関することは色々ありますねー。それだけで一冊本が書けそうです」

幸典「いずれ月子さんもそういう本書きなよ。きっと売れるよ」

月子「でも対局とか多くてなかなか時間が……先生こそどうですか?」

幸典「確かに僕は対局が少なくて書く時間があるからね……。まあ、要望があればこのあとがきを書き足す事もあるかもしれないかな」

月子「なるほど。電子書籍の便利なところですね」

幸典「本当に将棋の世界は楽しくて、色々紹介したいことがあるんだ。僕らの物語が、そのきっかけになればなって思うよ」

月子「そうですね。作者さんももっと魅力を伝えられる話を書きたいって言ってましたよ」

幸典「その日は来るかなー。まあ、期待せずに待つとしよう」

月子「そうですね。では、明日も対局があるのでこの辺でそろそろ。みなさん、機会あればまたお会いしましょう!」

幸典「読んでくれた皆様、ありがとうございました!」

お知らせ

月子さんがツイッターを始めました!(twitter.com/tsukiko_sann)
将棋に関する質問などあればこちらまでお願いします!


この本の内容は以上です。


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