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これが顔で判断されない人が送っている毎日か・・!!

ペアリングを渡し、
ドン引きされ自然消滅した鈴木だが

一つのいい経験になったと
そこまで落ち込まなかった。


これからは今までより、
明らかに楽しい毎日になってくはず

鈴木はそう確信していたからだ。


他校の文化祭に行った時も
高校生ばっかりの日払いバイトに行った時も
中学校の友人の知り合いの女子と会った時も

明らかに今までより
相手の対応が変わっていた。


鈴木はちょっと泣きそうになった。


「これが顔で判断されない人が
送っている毎日か・・!!」



アイプチを使い、

それと同時に

髪型をまともにしたり
服もダサくない程度にはできたり

そんな事をしていって、

とりあえず普通っぽいキャラに
なることが出来た鈴木。


明らかに初対面の人の対応が、
違いすぎる!!!!!!


嬉しくてしょうがなくなり、
内面もより、自信に満ちたものに
なっていっていると、

鈴木はひしひし、感じていた。



それから鈴木はコミュニケーションや
人間関係、恋愛などなど

いろんな研究をした。

積極的にモテまくっている男と
一緒に行動するようになった。


モテまくっている男と一緒にいると、
かなり美味しいことがある。


それは、


モテ男のテクニックを
近くで吸収することが出来る
ということだ。


モテ男の言動、行動を真似してると
自分も自然とモテるようになる。


どんな言葉を使っているか?
どんな切り返しをしているか?
どんな行動を取っているか?

ココらへんは、パクれるところが
いくらでもある。




鈴木はいろんなモテ男の
いいところをパクりまくった。


そんなことを繰り返していたら、
今までの鈴木では考えられない
ことが起こったのだ。


 


いきなりキスしてきた!!

自分にちょっとだけ自信ができ、
接客業のバイトを始めた鈴木。

そこで、半年ほど早く
働いていた2つ下の女の子がいた。

クラスにいたら
おそらくかわいい系グループにでも
属しているような子だろう。


バイトを始めて1ヶ月くらい
経った頃から、異変が起こる。


その子が、


やたらアプローチしてくるのだ!!


鈴木は自分に起こっていることが
あまり理解できなかった。


バイト中にやたら体を触ってきたり
ひたすら会話を恋愛の話に誘導してきたり


そして、挙句の果てには



バイト終わったあとの
エレベーターの中で、




いきなりキスしてきた!!




「なんじゃこりゃ、


えっと・・


なんじゃこりゃ!!!!!!」



鈴木はテンパった。



数秒固まっている所


「ドア開いてるよー笑」


と、外へ出て行くその子。



そんなこんなから、次の日には
半強制的に付き合うことになった鈴木。




鈴木は思った。



ちょっと前の自分と
まったく別人の人生を過ごしてるみたい。



と。




外見を変えたこと

ナンパやら出会い系やらで
経験積んだこと

人と交流する機会の多い場所に
自分から進んで入っていったこと

モテ男の行動や言動を
パクってみたこと。


それらが鈴木を明らかに
今までと違う人物へと変えていったのだ。




第一印象の差でこの違い

完全なる平民以下の人間


嫌われるでもなく好かれるでもなく、


とりあえず気にも留められてないタイプ


そんな空気的存在だった鈴木。



女子に告白し、玉砕したあと

メッチャ聞こえる声で

「あいつやっぱ告ってきたー」
「ウケる~」

を連呼され


友人にナンパしてみと言われ
やってみたところ

「何こいつ?」

という顔をされ、


いろいろな場面で
打ちひしがれてきた鈴木。



そんな鈴木は、一番最初に

・外見を変える


ことを皮切りに、



・ナンパにリベンジたり

・出会い系サイトを使ったり

・接客業バイトをやってみたり

・モテ男を徹底的にマークしたり



いろいろな経験を経て


まったく別人のような毎日を
手に入れることが出来た。


そんな経験をすると、
面白いことがどんどん起こる。


バイト場ではいつの間にか

恋バナ相談といえば鈴木

そんなポジションが定着してしまい、


カッコつけて

「あーはいはい、あるよねー
そういうパターンは引くよね~
それ切ないよねー」

と、ドヤ顔で人の話を聞くキャラに変貌した。


ただ、当然学校内では
普通に空気系キャラが根強く残っている。


学校内でのクラスメイトへの第一印象と

バイト内でのスタッフへの第一印象が


まったく違うからだ。


これを理解した鈴木は、

バイト場にいる時のような自分で
これから高校卒業後も過ごして行きたいと
思った。


そんな中、
中学校の頃の後輩から

バイトを紹介して欲しいという
連絡を受ける鈴木。



普通にいいよーと返信しようとした矢先、



「げ!、やべ!!」

「あいつ俺の一重の頃知ってんじゃん!!!!!」



鈴木は焦った。


少しだけ長い目で見ることを覚えた鈴木

中学生の時の後輩から
バイトを紹介して欲しいと言われた鈴木。

鈴木は焦った。


「あいつ俺の一重の頃を知ってるじゃん!」


高校ではとっくに目を変えたことを
バレている。

バレているというか
気にもとめられていないのだが。

だから高校でどうなろうと別にいい。


ただ、
バイト先でバレたら、

せっかく、今まで積み上げてきたものが・・

すべて崩れてしまう!!


鈴木は思った。


だが、中高の頃の鈴木は人の頼み事を
一切断れないヘタレだった。


加えて、

その後輩は

運動神経ゼロでレギュラーを後輩に
奪われるレベルの鈴木にも

普通に接してくれる可愛いやつだった。


こいつの頼みは断れない。
もう、しゃあない。

バレたらバレたでいいや~

と開き直った鈴木は

「OK、店長に話しとくよ」とメールを返した。



そしてしばらく経って
ふと、鈴木は思った。



ていうか、積み上げてきたってか
別に大したもんじゃないよな

別に今のバイトの世界が全てでもないし

高校卒業したら明らかに
今までと違うキャラで行けるわけだし



今までが平民以下の人生だったからこそ

今までと全く違うポジションを
手に入れられているバイト先に価値を
置きすぎてしまっていた

鈴木はそう思ったのだ。



高校卒業したらそのバイトも
やめるだろうし、

とりあえず今は卒業後を考えて動こう。


鈴木の思いは固まった。




そして3日後

久しぶりに中学校の後輩と会った鈴木は

驚愕することになる。



後輩の予期せぬ一言

後輩が鈴木に発した一言。


それは鈴木にとって
予期せぬ言葉だった。


久しぶりに会い
バイトについての話をしている時、

ふと後輩は言った。





「鈴木先輩、全然変わってないっすね」





「!!!!????」



全然変わってない!!??



「え?そ、そう。」




鈴木は逆に焦った!!




全然変わってないっすね。

まじですか?バレてない。



いや・・ってか


全然変わってないってどういうことだ!?



ちょっと待てよ・・

一応、髪型とか服装とか
そういうものもいろいろ変えたんだけどな・・





ヘタレキャラっぽい感じが
全然変わってないってことか?






というより、
目はまったくバレてないのな・・



いい意味にも悪い意味にも聞こえる。

そこで鈴木は我慢できず、言ってみた。



「まじかー、一応髪型とか
いろいろ変えたんだけどねー」



と。



そしたら後輩。


「ああ、高校に入ったらみんな
変わりますよねー

タメの奴でも髪染めたりしてますしー


でも、似合ってなかったり
そいつっぽく無くなったりしてる奴も
多いじゃないですかー

でも先輩は何か昔の感じだなーと
思っただけっす」



「あー、なるほど」



おそらく一応先輩ということを
たててこう言ってくれているのだろう。


ひとつ言えることは、

結局、目はバレていないということだ。



「整形したんすか?」

とか言われるのかなと覚悟していただけに、
完全、肩すかしを食らった気分だ。



後から思ったことだが

鈴木自身、後輩の顔をまじまじと
見たこともなかったし、

昔と比べて「後輩の顔」が
変わっているかどうか?

それは鈴木にも全くわからなかった。



つまり、


人は1年、2年、3年と経っていくと
徐々に、その年月が長くなるほどに、

その人の顔、というよりは

イメージや雰囲気の印象しか
覚えていないものなのだ。


2,3年も経てば顔の造形など
ほとんど覚えていることはない。


より覚えていることと言えば
「その人の声」や「会話」くらいのものだ。


例えば10年前にTVで聞いた曲も、

その人の歌声やメロディーは覚えているが、
顔はほとんど覚えていないことのほうが多い。


だから、変化をほとんど悟られなかった。



そして、この後も、


小学生の頃の、

一重まぶただった頃の鈴木を
知っている人物と久しぶりに会うことになる。


そこで、

またさらなる興味深い事実が
鈴木を襲うことになる。




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