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年越しそば

年越しそば

 夕食ににしんそばを食べる。
今年一年を締めくくるにふさわしい、しみじ
みとした味わいの一品だった。

 今年も残すところ後わずか、振り返って見
るとあんまり良いことのなかった一年だった。
 いいことがなくても、とりあえず食べるも
のは何を食べても大抵美味しく食べることが
出来たので、その点はとても幸せだった。

 365日、毎日三食食べていると、強く印象に
残っている食べ物というものは、正直あまり
ないものだ。
 そんな中で思い出深いのは、10月頃に食べ
た鮒寿司だろうか。

 確か研修先で、試食させてもらうことが出来、
一切れだけ食べたのだったと思う。
 口に入れた途端に、悶絶するほど臭いのか
と思っていたのだが、意外に平気だった。
匂いを抑えるように製造しているとのことだ
ったけれど、初めて食べても大丈夫だとは思
わなかった。

 あとは、一年を通して食べ続けた、壬生菜
の漬物だろうか。
 ついこの間まで、冷凍してあった古漬けを
食べていたので、今食べている新漬けと期間
が重なっていて、本当に一年中食べていた。
 どんなに食べても食べ飽きることがない、
自分にとって本当に美味しいものは、漬物と
ご飯なんだなと、しっかりと確認できた。

 今年の年越しそばは、にしんそば。
しっかりと煮込まれたニシンは、その身の芯
まで味が染み込んでいて、そばつゆの味を抑
えこむ程。
 煮込みが効いているので、小骨も全く口に
嫌味を与えることが無かった。
出来合いの物ではあったけれど、美味しい
ニシンだったと思う。

 多分、今年の食事はこれでおしまい、
おやつを年が明けるまでに食べなければ。
 今年一年、美味しくものを食べることが出
来たことを感謝するとともに、来年も美味しく
食事が出来ますことを祈ります。

 皆さん良いお年を。

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最終更新日 : 2014-12-31 20:39:37

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