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 おとなはしぶしぶ、少しだけだよ、と言って、子どもがネコにさわるのを、しょうちした。

 

 ネコはどうしてここまで、この子どもが自分のような老いぼれたきたないのらネコに心をよせてくれるの

かわからなかった。

 

 子どもは泣きながら、檻の中のネコに手をのばして、ほおをなでたあと、自分のほおをよせた。

 鉄格子のあたる場所は少々固いし、またしてもしょっぱいほおずりだったが、子どものほっぺたは、あた

たかかった。
 子どもの涙もあたたかかった。

 

 ネコは、しばられた口のすきまから何とか声を出して、子どもにきいてみた。

 

(どうして、泣くんだ)


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 子どもは答えた。

 

「ぼくたちは、友だちだから」

 

(友だち? おれたちは友だちなのか?)

 

 子どもは、大きくうなずいた。

 

 ネコは子どもがきらいだった。

 

 けれど、

 

(友だちならば、好きになれるかもしれない)

 

 そう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ネコは子どもがきらいだった」fin.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


奥付

 

ネコは子どもがきらいだった


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著者 : mio
 
制作:fairyringstudio
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/fairyringstudio/profile


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