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 結構古いものなのか、全体的に黄ばんではいたものの、破れや酷い汚れもなく、ゴミだらけの財布の中でそれだけが妙に綺麗に感じられた。

 

 好奇心とともに、中身を開いてみた。

 

 そこにはただ一文、非常に丁寧な字でこう書かれていた。

 

 「この子が死んだら、無縁仏として適当な場所に埋めてください」

 

 俺は財布とその紙をゴミ箱に捨て、取り除きようのない重みとともに帰路についた。

(第7話 完)


この本の内容は以上です。


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