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赤魚

赤魚

 

 昼食に赤魚のみりん干しを食べる。

甘めの味付けがほっとする一品だった。

 

 そう言えば、赤魚は昔からよく食べるのだ

けれど、他の魚のように頭が付いているとこ

ろを見たことがない気がする。

 切り身の魚しか見たことがない子供に、魚

の絵を書かせたら切り身の絵を描いた、とい

う笑い話があるが、こんなことでは笑ってい

られないなと思う。

 

 子供の頃は赤魚が苦手だった、味が嫌なの

ではなく、骨の付き方が子供の箸さばきには

厳しかったように記憶している。

 おとなになった今でも、箸だけで骨を選り

分けることは出来ない。何かで抑えておかな

けれど、骨がはずれて来ないところが、どう

しても出てくる。

 

 赤魚といえば煮物で食べることが多かった

が、最近はもっぱらみりん干しを焼いたもの

を食べることが多くなった。

 作る側の手間の問題なのだろうか、もとか

ら味が付いていて、焼いたら食べることがで

きるから便利なのかもしれない。

 

 とても美味しいみりん干しだけれど、鯖な

ど他の魚のみりん干しと共通の困ったところ

がある。

なんであんなに黒焦げになっちゃうの?

 皮も美味しく食べることが出切り魚でも、

みりん干しを焼くと、大抵真っ黒に焦げる部

分が多い。ウチの焼き加減が強いのか、3分

の2は焦げている。

身は焦げていないのだから、全く間違ったや

き具合というわけではないのだろう。

グリルで焼くと焦げてしまうのは仕方がない

のかもしれない。

 

 私はやったことがないけれど、スチーム

オーブンで焼いたら、焦げずに仕上がるのだ

ろうか?

 だとしたら、スチームオーブンはみりん干

しを食べる人にはいいものだなと思います。

 

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最終更新日 : 2014-11-30 19:41:24

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新漬

新漬

 

 昼食に今年の新モノの漬物を食べる。

まだ野菜の香りが残っていて新鮮な一品だっ

た。

 

 季節が進んで寒くなって、冬野菜が本格的

に採れてくると、順番に漬物も出来上がって

くる。

 今日はたくあんと壬生菜が漬かっていて、

テーブルに並べられていた。

 

 ついこの間、壬生菜の古漬けを使ってお茶

漬けを食べていたところなので、一年の過ぎ

る早さを感じる。まあ、古漬けは冷凍して

あったのだけれど。

 この前畑を見ていたら、そろそろ美味しそ

うに茂ってきたなと、壬生菜が生えていると

ころに目が止まった。

黒味がかるほどの濃い緑色が、枯れていく周

囲の山といい対比になっている。

 

 漬物は家族が毎年漬けてくれているのだけ

れど、いつも知らないうちに出来上がってい

る。多分、食べるばかりで何も手伝わないと、

聞こえない所で怒っていることだろう。

 でも、手伝ったら手伝ったで、やり方が悪

いとまた怒られるに決まっている。ので、私

は食べる専門になってきた。

 漬物になっても、新漬の間は緑色が実に鮮

やかで、食卓の色どりが良くなる。

 古漬けになると、味わいは深くなるのだが、

色味がセピア色になって何ともうら寂しい。

それを一人でお茶漬けにしていると、なんだ

かどうしようもない気持ちになるが、美味し

さに救われている。

 

 大根も一応漬物になっていた、けれどまだ、

ほぼ大根。塩味は付いているし、色もほんの

り黄色いけれど、たくあんというにはあまり

にも辛い。塩辛いのではなく、生大根特有の

あの辛さ。

 一般的なたくあんは、大根を干して漬ける

のだけれど、私の家では生で漬けられる。

昔から歯の弱い家系なので、干して漬けたた

くあんは噛み切れない家族が多かったのが、

この作り方の原因のようだ。

 幸い私はまだ、歯はしっかりしているので、

干して漬けたものでも美味しく食べることが

出来る。

 

 漬物を美味しく食べ続けるためにも、歯は

大切にしなければいけないなと思いました。

 

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最終更新日 : 2014-11-30 19:41:24

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寄せ鍋

寄せ鍋

 

 昼食に寄せ鍋を食べる。

海のものも山のものもたっぷりはいった一品

だった。

 

 昼からお鍋、お鍋は大抵夜に食べていたの

だけれど、一番人数が集まるのがお昼だった

ので、鍋になったのだろう。

 スーパーのお買い得品だったのだろうか、

普段なら豚肉か鶏肉だけなのに、今日は魚介

類が沢山入れてくれてあった。

 

 中でも牡蠣が入っていたのが嬉しかった、

お鍋の具の中でもあまり食べる機会がないの

で、とても美味しく感じる。

 あまり硬くならないうちに鍋から上げて、

ぷりぷりとした身をやけどしない程度に冷ま

して、口の中に入れる。

噛むと貝類特有の濃い出汁の味が広がり、牡

蠣の持つ香りとほんの少しの渋みで、たまら

ない美味しさ。

 

 牡蠣は味噌鍋にして食べるのが、食べ方と

しては多いのだろうか?私の家ではしたこと

がない、もしくは私が覚えていないくらいの

回数しかしていないので、味がよくわからな

い。

 しかし、水炊きや寄せ鍋に入れられること

は、今日のようにたまにあるので、牡蠣が美

味しいのはよく分かる。

 

 他にも、タラと思われる白身の魚や、いつ

もの定番である鶏肉も入っていて、それらが

お互いの出汁を吸いあってより美味しくなっ

ていた。

 けれど一番美味しかったのは、最後まで鍋

に入っていた白菜の根元。分厚くてなかなか

火が通らない部分なので、いつも最後まで

残っている。

あっさりした白菜に、あらゆる出汁が吸い上

げられて、野菜とは思えないくらいしっかり

した味わいになっていた。

 お鍋の野菜なのだから、ポン酢などのタレ

に付けて食べるのがまあ普通なのではないか

と思うが、ポン酢につけてもポン酢の味を押

しのけるくらいの出汁の強さだった。

 

 鍋は本当に美味しいですね。

 

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最終更新日 : 2014-11-30 19:41:24

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にぼし

にぼし

 

 つまみに煮干を食べる。

魚の旨味が存分に味わえる一品だった。

 

 日の入りがめっきり早くなって、気温が下

がるのもそれに伴って早くなってしまった。

 外から家の中にはいっても、すぐには上着

を脱ぐことが出来ないくらい、家の中も冷え

ている。

 

 とりあえず暖房を入れるのだが、温かく

なってくるには暫く掛かる。

 そこで最近、部屋が温まるまでに、先に体

を温めてしまえばいいと思い、飲めないアル

コールを飲む機会が増えた。

 

 ただ、空きっ腹にいきなり入れると、とて

も体に悪そうなので、とりあえずアルコール

から胃腸を守ってくれそうな、タンパク質の

多いものを食べることにしている。

 一番手っ取り早いのは、牛乳を軽く一杯飲

むと、胃の粘膜の上に牛乳がかぶさって、ア

ルコールが直接触れることから防いでくれる。

という話を、子供の頃に酒好きの理科教諭か

ら聞かされた覚えがある。

 しかし、いつも牛乳が家にあるわけではな

いので、大抵私は煮干しを食べている。

 

 アルコールを飲まない時でも、煮干しはよ

く食べる。子供のイワシだから、油もあまり

のっていないだろうから、低カロリーで高タ

ンパクだろう。さらに、全体食だからカルシ

ウムだけでなく、内臓に含まれる各種ミネラ

ルも補給できている、はずだ。

 

 しかし煮干しは、お手頃な値段で手に入れ

ようとすると、自然に大きな袋で買うことに

なる。私が買っているので、450g入のもの。

 これだけの量の煮干しを食べるとなると、

結構な期間がかかってしまう。毎日同じ量を

食べ続けているのではないから、食べきるま

での期間はより長くなる。

 こうなってくると、乾燥剤が入っていたと

しても、どうしても湿気ってしまう。

 そこで今日は少し炙って食べた。

 

 オーブントースターで数分のことだが、袋

からそのまま食べるのに比べて、俄然美味し

くなる。

 物を美味しく食べるには、ほんの少しでい

いから手間を掛けるのが大切なのだなと思い

ました。

 

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最終更新日 : 2014-11-30 19:41:24

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炊き込みご飯

炊き込みご飯

 

 昼食に炊き込みご飯を食べる。

見た目はあっさりしていたが、しっかりとし

た美味しさの一品だった。

 

 入っていた具材は、

鶏肉

ごぼう

にんじん

厚揚げ

しめじ

こんにゃく

と、極めて普通のしなじな。

 季節柄、銀杏が入っていて欲しいところ

だったが、よく考えたら銀杏はもう少し後な

のではないかと思う。

 今地面に落ちた実を、すぐに食べることは

出来ないだろうから。確か、殻の外側の柔ら

かい部分を、土に埋めたりして腐らせてから

取り除き、そこからようやく殻をむいて、火

を通して食べることが出来る、だったのでは

なかったか?

だとしたら、銀杏の旬はもう半月くらい後に

なるのかなと思う。まあ場所にもよるだろう

けれど。

 

 子供の頃食べていた炊き込みご飯は、いか

にも醤油で味を付けています、といった色合

いだった。

深みのある茶色が、お釜を開けた時に食欲を

そそったように記憶している。

 しかしここ最近は、なんだか妙に色が薄い

出来上がりな気がする。

上品に薄口醤油を使っているのだろうか?

しかし、台所の調味料置き場を覗いてみても、

普通の醤油しか見当たらない。

 

 ひょっとすると、醤油をひかえて白だしか

何かを足して味をつけているのかもしれない。

そう思うと、色が薄いのにしっかりした味が

付いているのも納得できる。

 こう思っておかわりをしに行った時、電気

ジャーの中に大きなものをみつけた。

今日の炊き込みご飯のしっかりした味は、こ

れが原因だったのかもしれない。

 入っていたのは昆布。

多分出汁用の昆布を全くそのまま、放り込ん

で炊いたのだろう。

 

 料理屋を紹介するテレビなどを見ていると、

土鍋の中に昆布が入ったご飯の様子を見るこ

とがある。

 そんな方法で炊きあげられていたのなら、

それは美味しいだろう。

 

 ただあまりにも大きいままだったので、普

段昆布を食べる私でも、今日は食べずに置い

て置きました。

 

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最終更新日 : 2014-11-30 19:41:24


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