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学生時代(小学生編)24

と怒鳴ってきた。

 俺のかめはめ波のモノマネを見ていた岩鉄先生は

「ハァーッ!ダメだコリャ・・・」

と呆(あき)れて俺を見ている。

「イテテテテテ・・・。なら、どのような演技をすればいいんだよ?」

ハリセンで叩かれた頭をさすりながら亜美さんに質問する俺。

 亜美さんは

「うーん、そうね・・・・」

と少し考えていたのだが、すぐアイデアが思いつき

「そうだわ!それなら須賀君に代わって青井君に何か演技をやってみせてもらおうかしら。悪いけど青井君、お願いしてもよろしいかしら?」

と青井に訊くと青井は

「うん。僕は構(かま)わないけど、できればあと一人パートナーを女子たちの中から一人選んでもいいかな?」

と要求してきた。

「もちろん、私は構わないけど、いったい誰を選ぶの?」

亜美さんが青井に女子たちの中で誰を選ぶのかを聞くと、女子たちは

「青井くーん、私を選んでー!」

「あたしが青井君のパートナーになりたーい!」

「私がやりたーい!」

など、まるでアイドルのファンみたいに騒ぎ始める。

 そんな騒ぎの中、青井は

「僕は相原さんを僕のパートナーとして選びたいのだけど・・・。いいかな?」

とノドカさんを指名する。

「わ、私でよければ・・・・」

少し照れながら引き受けるノドカさん。

 そんな彼女を見たワルオは

「ちょっと待ったー!!まさかお前ノドカちゃんに変なことをしようとしているのではあるまいな?」

と青井に聞くと青井は

「フン!失礼な!君ではあるまいし」

と返答。

 その時ワルオはムカッと腹を立て青井に殴りかかろうとした。

  すると 岩鉄先生が

「まあ待て!ケンカは許さんぞ!!」

と大声で吠えてワルオを止め

「それなら青井と相原。何か演技をやってみせてくれ!」

と言うとワルオはふてくされながら席に戻り、青井とノドカさんは演技をやり始めた。

 まず、青井がノドカさんを壁際(かべぎわ)まで追い込み逃げ場をなくし、壁を片手で対象であるノドカさんを押し付けてドンと叩きつけるとノドカさんはしおらしくなった(しおらしくなるという意味は可愛く従順におとなしくなるという意味みたいです)。

 この時、クラスの女子たちは

「キャー、壁(カベ)ドンよー!」

と大声で騒ぎ出すのだが、俺やワルオ、岩鉄先生を含む男全員は

 

 


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学生時代(小学生編)25

「なんじゃそれは?カツ丼みたいな食い物か?」

と思っている。

 後でクラスの女子たちから教えられるのだが、壁(カベ)ドンとは少女マンガで超イケメンの男が好きな女を壁際(かべぎわ)まで追い込み逃げ場をなくし、壁を片手でドンと叩きつけ好きな女を口説(くど)くのに使用している技(?)みたいらしい?しかも超イケメンの男だけの限定技でもあるらしい?

 よく分からんけど、只、俺みたいなブサメン(ブサイク男)がそんな事を女性にやってしまったら、間違いなく脅迫(きょうはく)として訴えられ、刑務所行き確定にはなってくれるだろう!

 では話を戻しまして、女子たちが大声で騒いでいる中、青井はしおらしくなっているノドカさんを見て

「僕は君のことが好きなんだ!僕と付き合ってくれ!!」

と青くさいセリフを吐(は)いてノドカさんに告白してきやがった!

 でもノドカさんは青井から目をそらし

「そ、そんな・・・。わ、私、困るわ・・・・」

とモジモジしながら照れている。

 モジモジしながら照れているノドカさんの姿を見たクラスの男子たちは

「ファッ?何告っているんだ、テメーは!? 」

「フザケんな!何ヌケガケしていやがるんだ?」

テメーがイケメンだからといって、いい気になって口説くんじゃねー!」

など激しく青井に文句を言ってくる。しかし、岩鉄先生は冷静に

「待て。これは演技でやっているんだよな?青井よ」

と青井に訊(き)いている。

「はい。須賀君に演技のお手本を見せようと思いまして・・・。でも少しやりすぎました。スミマセン」

青井はスンナリ謝(あやま)る。

「いや別に謝る必要はない。只、あまりにも迫真(はくしん)の演技だったからビックリしたぞ!すごかったぞ!ごくろうだったな!」

岩鉄先生が青井を褒(ほ)めると青井は

「どうもありがとうございます」

と礼を言って席に戻る。

 ノドカさんも席に戻ろうとしていた時、岩鉄先生が

「悪いが相原はまだ席に戻らんでくれ。よし須賀よ。さっき青井がやった演技を今度はお前がやってみろ!」

と無理難題(むりなんだい)を言ってきやがった。

「ファッ!?」

さすがに俺は驚きまくっていたので

「ちょっと待ってくださいよ!先程(さきほど)の青井の演技を俺なんかができるわけがないですよ!」

と岩鉄先生に抗議した。

 

 

 


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学生時代(小学生編)26

 しかし岩鉄先生は

「うるさい!ツベコベ言わずさっさとやれ!」

と急(せ)かしてくれやがる。

「健志郎君、ガンバって!」

ニッコリ笑顔で俺を応援してくれるノドカさん。

 しかたなく俺は

「はい、分かりました・・・」

と暗い気分になりながらもOK(オッケー)してしまう。

 いざ、人前で青井がやっていた演技をやろうとしても全くやることができない。

 そんな俺を見たノドカさんは

「まず、最初に壁をドンと叩くの!」

とアドバイスしてくれた。

「そうか!最初に壁をドンと思いっきり叩くんだね!ありがとうノドカさん!よーし!やってみるか!でも危ないから少し離れていて!」

ノドカさんのアドバイスを受けた俺はノドカさんに少し離れるように言った。

「ええ、分かったわ」

ノドカさんは俺から少し離れる。

「よし!ホオオオオオオオオオオーっ!!」

俺は世紀末救世主でおられるケンシロウ(北斗の拳より)さんみたいに神経を統一し、右拳(みぎこぶし)に力を込め

「アタァーっ!!」

とかけ声を出しながら右拳で壁を思いっきり殴りつけた!

 だが、のび太君よりも戦闘力が劣っているかもしれない俺のパンチ程度では壁がビクともするはずがない・・・。

「ぎゃああああああああーっ!!!イテテテテーッ!!」

逆に右手を負傷してしまう。

 そこですかさず亜美さんが再度ハリセンでスパーンと俺の頭を叩き

「誰が壁をグーで殴りつけろと言ったーっ!」

と怒鳴ってくる。

「イテテテテテッ!でもノドカさんが壁をドンと叩くように言ってたから・・・・・」

俺は頭をさすり右手もさすりながら亜美さんに言い訳をする。

「確かにノドカちゃんは壁をドンと叩くようには言ってたけどグーで殴りつけろとは言ってなかったわよ!はああーっ・・・。先生どうしましょう?」

亜美さんが困りながら岩鉄先生に聞くと、岩鉄先生は

「うーん、そうだなー・・。よし、それなら須賀。次はさっき青井が言ったセリフを言ってみろ!」

とまた無理難題な指示を出してきやがった。

『ええええええええーっ?ちょっと待ってくれよーっ!俺がノドカさんに告白することなんかできる訳がねーだろうが!』

 

 


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学生時代(小学生編)27

と思っていた時、亜美さんが

「さっさとやる!!」

と催促(さいそく)してくる。

 もうどうにもならないので潔く覚悟を決めるしかありません!

 潔く覚悟を決め目の前にいるノドカさんを見てハートをドキドキさせながら顔は赤くなりまくり汗もダラダラかきまくっていたが勇気を出して

「ノ、ノ、ノ、ノ、ノ、ノ、ノドカさん!」

と震えながら言いつつノドカさんに迫っていった。

「はい!何でしょう健志郎君」

ニッコリ可愛く微笑(ほほえ)んで俺を見つめてくるノドカさん。

「ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、僕は、あ、あ、あ、貴方(あなた)のこ、こ、こ、コ、コケ、コケコッコォォーッ!」

あまりにも緊張しすぎていたせいなのかつい俺はニワトリみたいな奇声(きせい)を出してしまった・・・・。

 その時みんなズッこけた!

 だが亜美さんはすぐ起き上がり

「誰がニワトリの演技をやれと言ったー!!」

と怒鳴りながらハリセンで俺の頭をスパーンとブチ叩いた後、怖(こわ)い声で

「いっぺん死んで来いアンタはー!!」

と言いながら首絞め技で思いっきり俺の首を絞めつけてきた!

 亜美さんはゴリラ男でありノドカさんのお兄様でもおられる吾利男さんに匹敵する力(パワー)で俺の首を絞めつけてきてくれています!

 この時の亜美さんはまるで天道(てんどう) あかね(らんま1/2より)さんみたいです!

「ぎゃあああああーっ!ギ、ギブ、ギブアップ!」

亜美さんのすさまじい首絞め技に耐えられない俺は手を床にバンバン叩きながら降参したのだが、亜美さんは全く聞く耳を持ってくれないので技を解いてはくれません!

 このままでは絞め殺されてしまうと思いノドカさんに助けを求めましたが、ノドカさんはズッこけた状態のまま

「アハハハハハ!健志郎君おっかしー!」

と笑い続けており、他のみんなはまだズッこけた状態のままです。

 その後、岩鉄先生が起き上がりヨロめきながら

「俺、頭痛くなってきたから一旦保健室で少し休んでから職員室に戻っとくわ・・・。平川、須賀の奴は煮るなり焼くなり好きにしてもいいから。後は頼んだぞ」

と亜美さんに任せて教室を出て行った。

「はい!お任せ下さい!」

亜美さんは俺の首を絞め続けながら引き受ける。

『オイオイ!そりゃねーだろ?あんまりだー!!え~ん』

俺の心は泣いていた・・・・。

 

 

 

 

 


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学生時代(小学生編)28

 そしてワルオも起き上がり俺の首を絞め続けている亜美さんを見て

「おいおい、もうその辺で勘弁してやってくれよ。このままコイツを絞め殺したら俺たちは演劇をすることができなくなってしまうぞ。一応コイツがロミオ役なんだから。それにノドカちゃんのようなカワイイ女の子を見ながら告白する演技をやるのは正直俺たち一般の男子にもキツイからな!緊張して声が出なくなるし。だからコイツにノドカちゃんのようなカワイイ女の子を見つめながら愛の告白をする演技をやらせるということは、強(し)いて言えばサルに漢字を覚えさせるみたいなものなんだ!分かってくれよ!」

と説得をした。

「分かったわよ。しょうがないわね」

亜美さんはノリオの説得に負け技を解いてくれた。

「ゲホッ、ゲホッ。あー死ぬかと思った・・・」

またなんとか死なずに済んだのでホッとしている俺。

 亜美さんの首絞め技から解放された俺はまだ笑い続けているノドカさんを見て

「実はノドカさんにウケてもらうように仕組んだ体を張ったギャグだったのです!」

と冗談(じょうだん)で言った瞬間、亜美さんが大声で

「そんなわけあるかー!死ね!」

と言いながら右ストレートパンチで思いっきり俺の顔面を殴った。

「ぐっはあああああーっ!」

亜美さんの右ストレートパンチでモロに顔面を殴られた俺はすごく痛がり、殴られたところを手で押さえ泣きそうになりながら

「な、殴ったね・・・・。母さんにも殴られたことがないのに・・・」

と言うと亜美さんは冷たい顔で

「フン!私を怒らせる冗談を言ったアンタが悪いのよ!恥(はじ)を知りなさい」

と鼻であしらった〔鼻であしらうという意味は相手を軽蔑(けいべつ)し冷たく言うという意味です〕。

 ワルオは呆(あき)れながら

「アホか、お前は!」

と言った。

 一方、冷たく俺を見下している亜美さんを見たノドカさんは笑うのを止(や)め

「亜美ちゃん、健志郎君をこれ以上イジメないで・・・。お願い・・」

と亜美さんにお願いをした。

「わ、分かったわよ。でも別に須賀君をイジメてるわけじゃないんだけど・・・。ま、ノドカちゃんに免じて許してあげるわ・・・」

ノドカさんのお願いを聞き入れた亜美さんは俺を許してくれた。

 するとノドカさんは

「でも健志郎君。さっきはなんで私を笑わせるために仕組んだ体を張ったギャグだと言っていたの?」

と質問してくる。

「そうね。なんでそんなくだらない冗談を言ってたのかしら?」

 

 



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