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学生時代(小学生編)21

とスンナリ言って職員室に入る。

「し、失礼します・・・」

俺は緊張しながら職員室に入った。

 職員室に入ると他の先生たちと楽しそうに話している岩鉄先生を見かけた。

 岩鉄先生を見かけるとノドカさんが堂々と岩鉄先生がいる所まで歩いていく。

『すごいな、ノドカさん!よく職員室の中を堂々と歩けるよ・・』

と思いながら、ノドカさんの後についていく俺。

 そして、岩鉄先生がいる所にたどり着くとノドカさんは

「先生!先程(さきほど)は、私たちクラス全員で先生に文句を言ってしまい本当にスミマセンでした!あれからクラス全員で反省し話し合って、クジで決定した通り、ロミオ役を須賀君にしました!だから私たちに演劇をやらせてください!お願いします!!」

と頭を下げて岩鉄先生にお願いをした。

「お、お願いします!!」

俺も頭を下げて岩鉄先生にお願いをした。

 すると岩鉄先生は、笑顔でうなずきながら

「そうか、そうか。よし、分かった!それなら演劇をやってもいいぞ!」

と許可を出してくれた。

「ホントですか?ありがとうございます!」

岩鉄先生にお礼を言うノドカさん。

 だが岩鉄先生は

「演劇をやってもいいが、須賀お前、ロミオ役を本当にする気はあるんか?」

とイタイところを突(つ)いてきた。

「もちろんロミオ役をする気はあるよね?須賀君」

ノドカさんはカワイイ笑顔で俺を見つめて言っている。

 美少女にメチャクチャ弱い俺が、ノドカさんのカワイイ笑顔を裏切ることなどできるわけがなく

「ロミオ役、お任(まか)せください!!」

ロミオ役を完全に引き受けてしまう・・。

 後先(あとさき)などこの時は全然考えていない俺。

 俺がロミオ役を完全に引き受けると岩鉄先生は

「よし!それなら、明日の放課後から練習だ!今日はもう帰っていいぞ。皆(みな)に伝えておけ」

と俺たちに伝えると、他の先生たちがいる所に行き、また話し始めた。

「行こう!須賀君」

ノドカさんは再度俺の手をとり引っ張っていく。

 そして俺たちは

「失礼しました!」

と言って職員室を出て、教室に戻っていく。

 

 


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学生時代(小学生編)22

教室に戻ってくると、ノドカさんはクラスのみんなに「ロミオとジュリエット」の演劇をする許可が出たことや、明日の放課後から練習開始だから今日は帰ってもいいことも伝えた。

 するとクラスのみんなは喜びまくり、そして各自、家に帰っていく。

 俺も家に帰ろうとしていた時、ノドカさんが

「明日から、しっかり頑張ろうね!あっ、それと、これからは私を相原さんとは呼ばずに和(ノドカ)と呼んで。私も貴方(あなた)を須賀君とは呼ばずに健志郎君と呼ぶから」

と申し出てきた。

 「えええええーっ!!?な、なんで!?」

あまりにも突然すぎるノドカさんの申し出により、俺はパニック状態になってしまった。

 そんな俺を見てノドカさんはやさしい声で

「落ち着いて。でも、確かにお互いに下の名前で呼び合うのは抵抗があるのかもしれないわ。だけど、私がジュリエット役でアナタがロミオ役をやり通す為には、まず、お互いに下の名前で呼び合うところから始めていったほうがいいと思うの。須賀君、いえ、健志郎君は私をノドカと呼ぶのはイヤ?」

と言ってくる。

「いや、全然イヤじゃないよ!で、では、ノ、ノドカさん!明日の放課後から演劇の練習お互いに、が、頑張りましょう!」

俺は顔を赤くしながら緊張(きんちょう)して震(ふる)えながら言っている。

 ノドカさんは顔を赤くしている俺を見るとニッコリ笑って

「うん!頑張ろう!それじゃ、また明日ね、健志郎君!」

と明るく言って、亜美さんと一緒に帰っていく。

 正直、本音(ほんね)を言えば、演劇なんか全然やる気はない。

「ああ、どうしよう・・・。ノドカさん相手に、俺なんかがロミオ役を演じることなんて出来るわけないよ・・・」

俺は不安な気持ちになりながら家に帰って行く。

 そして、一日が過ぎていった。

 次の日、授業時間が早く過ぎていくように感じ気が付いたら、いつの間にか放課後になっていた・・・。

 放課後になり、岩鉄先生がクラス全員分の演劇の台本が入っているダンボール箱となんかのお笑い番組で見たことがあるようなアヤシイ物を持って教室に入ってきて

「今日から演劇の練習を始めるが、まず、お前たちに演劇の台本を渡していく。この台本をよく読んで各自のセリフや行動、役割をよく覚えるように」

と言って、ダンボール箱から演劇の台本を取り出し、俺を含めクラスのみんなに配っていく。

その時、ワルオが岩鉄先生が持っているアヤシイ物を見て

「先生、それ何ですか?」

岩鉄先生に質問すると岩鉄先生は

「ああ、これか。これはハリセンと言ってな、主にボケをやらかした者の頭を叩く物だが、八百屋(やおや)の品物の売り出しで叩きつけて売るためにも使われている。只(ただ)ちょっとな・・・・」

 

 

 

 

 


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学生時代(小学生編)23

と返答するのだが、少し困っているようだ。

「どうかされたのですか?」

亜美さんが心配して訊(たず)ねると岩鉄先生は

「いや、なんでもない!只、俺が監督役として、このハリセンを使い、お前たちを叩きつけたりでもしたら学校問題どころか社会問題にもなりかねないからな」

と話してくれた。

 その時ノドカさんが

それなら先生の代わりの監督役を女子たちの中から選んでみるのはどうでしょうか?」

と岩鉄先生に提案する。

 誰かがノドカさんの提案に反対するかもしれないと思っていたのだが、意外にもクラスのみんなは全然反対しなかった。

 ノドカさんの提案に反対する者が誰もいなかったことにホッと安心した岩鉄先生は

「よし、それなら女子の中で誰かこの役目引き受けてくれる者はいないか?」

とクラスの女子たちに訊(き)いてみた。

 すると

「それなら、私がその役目を引き受けます!」

亜美さんが即(そく)立候補した。

亜美ちゃんならその役目の適任者に相応(ふさわ)しいと私は思うけど、他のみんなは?」

のどかさんがそう言うと、クラスのみんなは

「異議なし!」

と全員一致で賛同(さんどう)してくれている。

 全員一致で賛同してくれたクラスのみんなを見た岩鉄先生はニッコリ笑い

「よし、それなら頼んだぞ!」

と言ってハリセンを亜美さんに手渡した。

「お任せください!」

亜美さんは快(こころよ)く引き受ける。

 亜美さんが監督役を引き受けると岩鉄先生は

「それでは次に・・・。うーん、そうだな。演劇に向けて何か演技のテストでもしてみるかな。それならまず、ロミオ役である須賀。お前何か演技をやってみせろ!」

とあまりにも唐突(とうとつ)に言ってきやがった

 正直、何の演技をしたらよいのか分からないので

「あのー、どんな演技をすればよろしいのでしょうか?」

岩鉄先生に訊(き)くと、岩鉄先生は

「とりあえず、何でもいいからやってみろ!」

と言うので俺は

「分かりました!それなら、かー、めー、はー、めー、波(は)-っ!!」

とアニメおよびマンガのドラゴンボールでお馴染(なじ)みの必殺技であるかめはめ波のモノマネを岩鉄先生に向けてやってみた。

 すると亜美さんがハリセンを持ちながらスゴイ速さで俺の所まで来て、思いっきりハリセンで俺の頭をスパーンと叩き

「誰がそんな演技をやれと言ったー!」

 

 

 

 

 

 

 

 


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学生時代(小学生編)24

と怒鳴ってきた。

 俺のかめはめ波のモノマネを見ていた岩鉄先生は

「ハァーッ!ダメだコリャ・・・」

と呆(あき)れて俺を見ている。

「イテテテテテ・・・。なら、どのような演技をすればいいんだよ?」

ハリセンで叩かれた頭をさすりながら亜美さんに質問する俺。

 亜美さんは

「うーん、そうね・・・・」

と少し考えていたのだが、すぐアイデアが思いつき

「そうだわ!それなら須賀君に代わって青井君に何か演技をやってみせてもらおうかしら。悪いけど青井君、お願いしてもよろしいかしら?」

と青井に訊くと青井は

「うん。僕は構(かま)わないけど、できればあと一人パートナーを女子たちの中から一人選んでもいいかな?」

と要求してきた。

「もちろん、私は構わないけど、いったい誰を選ぶの?」

亜美さんが青井に女子たちの中で誰を選ぶのかを聞くと、女子たちは

「青井くーん、私を選んでー!」

「あたしが青井君のパートナーになりたーい!」

「私がやりたーい!」

など、まるでアイドルのファンみたいに騒ぎ始める。

 そんな騒ぎの中、青井は

「僕は相原さんを僕のパートナーとして選びたいのだけど・・・。いいかな?」

とノドカさんを指名する。

「わ、私でよければ・・・・」

少し照れながら引き受けるノドカさん。

 そんな彼女を見たワルオは

「ちょっと待ったー!!まさかお前ノドカちゃんに変なことをしようとしているのではあるまいな?」

と青井に聞くと青井は

「フン!失礼な!君ではあるまいし」

と返答。

 その時ワルオはムカッと腹を立て青井に殴りかかろうとした。

  すると 岩鉄先生が

「まあ待て!ケンカは許さんぞ!!」

と大声で吠えてワルオを止め

「それなら青井と相原。何か演技をやってみせてくれ!」

と言うとワルオはふてくされながら席に戻り、青井とノドカさんは演技をやり始めた。

 まず、青井がノドカさんを壁際(かべぎわ)まで追い込み逃げ場をなくし、壁を片手で対象であるノドカさんを押し付けてドンと叩きつけるとノドカさんはしおらしくなった(しおらしくなるという意味は可愛く従順におとなしくなるという意味みたいです)。

 この時、クラスの女子たちは

「キャー、壁(カベ)ドンよー!」

と大声で騒ぎ出すのだが、俺やワルオ、岩鉄先生を含む男全員は

 

 


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学生時代(小学生編)25

「なんじゃそれは?カツ丼みたいな食い物か?」

と思っている。

 後でクラスの女子たちから教えられるのだが、壁(カベ)ドンとは少女マンガで超イケメンの男が好きな女を壁際(かべぎわ)まで追い込み逃げ場をなくし、壁を片手でドンと叩きつけ好きな女を口説(くど)くのに使用している技(?)みたいらしい?しかも超イケメンの男だけの限定技でもあるらしい?

 よく分からんけど、只、俺みたいなブサメン(ブサイク男)がそんな事を女性にやってしまったら、間違いなく脅迫(きょうはく)として訴えられ、刑務所行き確定にはなってくれるだろう!

 では話を戻しまして、女子たちが大声で騒いでいる中、青井はしおらしくなっているノドカさんを見て

「僕は君のことが好きなんだ!僕と付き合ってくれ!!」

と青くさいセリフを吐(は)いてノドカさんに告白してきやがった!

 でもノドカさんは青井から目をそらし

「そ、そんな・・・。わ、私、困るわ・・・・」

とモジモジしながら照れている。

 モジモジしながら照れているノドカさんの姿を見たクラスの男子たちは

「ファッ?何告っているんだ、テメーは!? 」

「フザケんな!何ヌケガケしていやがるんだ?」

テメーがイケメンだからといって、いい気になって口説くんじゃねー!」

など激しく青井に文句を言ってくる。しかし、岩鉄先生は冷静に

「待て。これは演技でやっているんだよな?青井よ」

と青井に訊(き)いている。

「はい。須賀君に演技のお手本を見せようと思いまして・・・。でも少しやりすぎました。スミマセン」

青井はスンナリ謝(あやま)る。

「いや別に謝る必要はない。只、あまりにも迫真(はくしん)の演技だったからビックリしたぞ!すごかったぞ!ごくろうだったな!」

岩鉄先生が青井を褒(ほ)めると青井は

「どうもありがとうございます」

と礼を言って席に戻る。

 ノドカさんも席に戻ろうとしていた時、岩鉄先生が

「悪いが相原はまだ席に戻らんでくれ。よし須賀よ。さっき青井がやった演技を今度はお前がやってみろ!」

と無理難題(むりなんだい)を言ってきやがった。

「ファッ!?」

さすがに俺は驚きまくっていたので

「ちょっと待ってくださいよ!先程(さきほど)の青井の演技を俺なんかができるわけがないですよ!」

と岩鉄先生に抗議した。

 

 

 



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