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ご挨拶

映画保存協会は2014年度、「災害対策部」および「文京映像史料館」を柱として安定・充実した活動を展開することができました。

 

「映画の里親」や「ホームムービーの日」といった地道なプロジェクトも、年月を経てその蓄積がようやく生かされることがあります。かつて取り組んでいた復元プロジェクト「映画の里親」を通して蘇った幻の日本映画は、長年の支援者である活動写真弁士の澤登翠さんやサイレント映画ピアニストの柳下美恵さんのご支援を賜り、現在も各地の映画祭や映画館で上映の機会を得ています。とりわけ、兵庫県に復活した映画館「豊岡劇場」のプレオープニングイベントにおける上映は光栄なことでした。

 

残念ながら、国内における無声映画の上映環境は未だ万全ではなく、上映用メディアはほとんどの場合がDVDです。せっかくフィルム上映であっても生演奏が添えられないこと、適正映写速度が守られないことも起こり得ます。そこで2014年の「第9回映画の復元と保存に関するワークショップ」では、「映画館にピアノを!」という柳下美恵さんの日頃の取り組みについてご発表いただきました。無声映画の上映環境の改善には大いに期待したいものです。

 

なお、映画研究者の三隅繁(岡信行)が2014年11月に他界されました。ゲストレクチャー等で三隅氏にうかがった貴重なお話の数々は今でも忘れられません。また、パオロ・ケルキ・ウザイ著『無声映画入門 Silent Cinema: An Introduction』の翻訳の際、とりわけ第2章(肌色の道)を丁寧に校正してくださったのも三隅氏でした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

我々にできる範囲で2015年度も引き続き草の根活動を継続していきますので、引き続きご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

映画保存協会 理事会(天野園子、石原香絵、日比野郷枝)


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最終更新日 : 2015-05-31 22:09:05

2014年度の活動カレンダー

4月

第9回オーファンフィルム・シンポジウム参加

 

5月
年報(2013)発行


6月
【災害対策部 FSP】都内 視聴覚ライブラリー調査
【災害対策部 FSP】避難訓練
 
8月
【災害対策部 FSP】出張ワークショップ(神戸)
第9回映画の復元と保存に関するワークショップ 開催
 
10月
ユネスコ世界視聴覚遺産の日 カレンダー制作
【ホームムービーの日 HMD】第12回ホームムービーの日

11月
【文京映像史料館 BFA】地域で残そう映像史料(第4回)開催
 
12月
インドネシア国立映画製作所(PFN)見学
 
*2014年度は「エル・ライブラリー」支援会員となり、「映画館学会」および「NPO法人独立映画鍋」に団体入会しました。

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最終更新日 : 2015-05-20 10:26:09

2014年度の会員名簿

理事会 4名

 

天野 園子
石原 香絵
日比野 郷枝
はた あきお

 

団体会員 11団体 *団体会員の名称は2014年4月現在のものです。

 

株式会社足柄製作所
株式会社KADOKAWA 角川書店 ブランドカンパニー(映像営業局 映像管理部 
映像版権・原版管理課)
共進倉庫株式会社
一般社団法人記録映画保存センター
株式会社ギンレイ シネマックス
株式会社東京現像所
株式会社東京光音
近未来考古学研究所
コガタ社
谷根千工房
YHI・寶塚文化アカデミー(TICA)

 

正会員 9名(理事会4名を除く)

 

相曽 晴香
鈴木 伸和
竹森 朝子

今井 恵子
北村 昌子
児玉 優子
三浦 和己
宮野 起
山下 裕喜 以上


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最終更新日 : 2015-05-20 10:26:29

災害対策部

2011年の東日本大震災をきっかけに始まった災害対策部の活動は4年目を迎え、8月に神戸で行った8ミリフィルムの洗浄ワークショップが新聞で報道されたことにより、ビデオテープの洗浄のご相談が2件寄せられた。内1件は一般にボランティアを募集して作業を行い、年度内に持ち主に返却することができた。同時に、この作業を通じて必要になったビデオテープや機材の寄贈をTwitterを通して呼びかけた。同月から、災害対策部の主要メンバーがカンボジアで1年間の研修を行うことになった。研修期間中は日本国内での活動が制限されるため、9月から2015年8月までは、コガタ社の中川望が中心となって災害対策部の業務を行うことになった。これまで同様、月刊メールマガジン『メルマガFPS』で活動報告を連載し(「災害対策部」経過報告)、チラシ配布なども継続して行った。

 

〈2014年度 活動カレンダー〉

5月:ラオス人民民主共和国の首都ヴィエンチャンで開催された〈東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイブ連合=SEAPAVAA〉の第18回年次会議に、災害対策部の主要メンバーが個人参加
6月:恒例の防災・避難訓練(参加者2名)

8月:神戸・新長田の震災学習-映像資料篇(於・神戸市立地域人材支援センター)にて8ミリフィルムの洗浄ワークショップを実施(参加者12名)、第9回映画の復元と保存に関するワークショップ(於・京都府京都文化博物館)内のライトニングトークにて発表

11月:VHS-Cテープのボランティア洗浄ワークショップ(於・コガタ社事務所)を実施(参加者4名)

 

〈被災した映像資料の洗浄作業〉

VHSテープ  2本

VHS-Cテープ  10本

 

〈映画保存協会 災害対策部 問い合わせ先〉

E-mail sos@filmpres.org

電話:03-3823-7633/FAX:03-5809-0370


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最終更新日 : 2015-05-20 10:28:57

文京映像史料館

「文京映像史料館(Bunkyo Film Archive, BFA)」とは、地元・文京区ゆかりの動的映像資料を保存すべく始動させたプロジェクトである。BFAは、米国に本部を置く動的映像アーキビスト協会(AMIA)を通して世界の地域映像アーカイブ関係者と交流を深めつつ、国内の地域映像アーカイブおよび視聴覚ライブラリーに関する調査も継続してきた。その取り組みの一環として、文京区の「映像資料調査・保存事業」を担うことになり、過去に区内において計 9 回行った巡回DVD上映会「フィルムに残る文京のくらし」には多くの区民が来場した。2012 年度まで区の事業を担当する職員を複数雇用していたが、2013 年度以降は事業が縮小され、「文京区地域映像資料制作業務」となったことから、再びボランティア・スタッフによる活動に戻した。

 

これまでの研究成果は、一般社団法人地域生活研究所からの助成を受け、「地域のフィルムアーカイブに関する研究」としてまとめることができた。その要旨は同研究所の「まちと暮らし研究 No.21」に掲載予定である。

 

2014年度は、地域映像の探索・調査・デジタル化を継続すると共に(1名の所有者の映画ルム計5本を調査の上デジタル化し、同所有者の23本に加え、その他2名の所有する約100本の映画フィルムを調査中)、過去4年間に文京区がデジタル化した映像資料の目録化およびテーマ別6種DVDの制作を行った。これによって、資料の貸出しを可能にするための「目録」を整備するという目標が達成できた。

 

さらに、アーカイバル・フッテージを利用した作品例として、DVD「フィルムに残る文京の記憶 1 ぶんきょうの四季」(約20分)を制作した。制作過程において、デジタル化した資料の二次使用の可否が明確になり、二次使用可能な映像資料の中にも区が不適切とみなす場面が多く含まれることが判明した。


なお、2014年11月、都内で同種の取り組みを行う実務者とのネットワーク強化を念頭に、台東区映像アーカイブの中村洋子氏、あだち8ミリフィルムアーカイブの三好大輔氏、北区協働事業「フィルムアーカイブによる街おこし」の足柄翔太氏をお招きし、活動報告会(シリーズ「地域で残 そう映像史料」)の第4回をお茶ナビゲートで開催した。

資料のさらなる提供を呼びかけるため、来年度はこれまで以上に広報活動に力をいれていきたい。


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最終更新日 : 2015-05-31 22:16:37


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