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おじや

おじや

 朝食におじやを食べる。
外から入ってきた冷えた体を、芯から温める
ひと品だった。

 9月も下旬に入り、今はお彼岸の真っ最中。
外では見事に彼岸花が咲いている。
毎年時間を計っていたかのように、彼岸の時期
にきっちりと咲くところを見ると、当たり前
のように遅刻する人間より、ずっと大人な
生き物だと思ってしまう。

 そんな彼岸花を横目で見つつ、外から家に
入っておじやを食べる。
 もう少し前なら、食べている最中に汗が吹き
出したであろう食べ物だが、ここ最近の朝の
気温だと、食べ終わると気持ちがいいくらいの
温まり方だ。

 おじやと言っても、まだ夜に鍋をする程の
季節ではないので、即席のものとなる。
 今日作ってもらったものは、しじみのすま
し汁のインスタントものをだしに使って、そこ
にネギを入れ卵を落としたものだった。
インスタントとはいえ、しっかりとしじみの
味がしているように思う。
 しじみの味噌汁やすまし汁を作ると、一つ
一つのしじみを取って食べるのがとても手間
だが、インスタントはその点なんとも楽。
最初から乾燥したむき身が入っていて、お湯を
かけて味わうだけなのだから。こうして人は
どんどん不精になっていくのだなと思う。

 朝のニュースを見ていると、今年は松茸が
よく採れているとのことだった。
 ここ最近の残暑の厳しさがなく、8月にしっ
かりと雨が降ってあったのが幸いしているそ
うだ。
 8月はほとんど晴れ間を見ていなかったので、
あまりいい年ではないなと思っていたが、な
にがしかいいことはあるものなんだなと思った。

 でも、松茸の採れ高が多いよりも、穏やかな
天気が続くほうがありがたいなと思います。

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8
最終更新日 : 2014-09-30 17:57:22

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ゆでたまご

20140925

 

ゆでたまご

 

 昨日、朝食にゆでたまごを食べる。

とてもいい塩梅の半熟さ加減だった。

 

 そのあまりにもいい具合の半熟の黄身が、

そのまま食べてしまうにはもったいなく感じ

たので、ごはんの上に乗せて丼にした。

 丼と行っても、ゆでたまごなのであまりご

はんの広い範囲を飾ることは出来ない。

そのため、普通の茶碗によそったごはんの上

で潰して広げた、ミニ丼の形となった。

 

 白身はしっかりと固まっているので、箸で

簡単に割ることが出来る。箸で割りながら、

均等にごはんの上に白身を広げる。

 そこから黄身を広げる作業にとりかかる。

一番外側は、うっすらと固まっているので、

白身を剥いただけでは、まだ球体をとどめて

いる。それを箸でつつくと、とろりとした液

状の黄身が流れだして、回りを自分色にする。

 白と黄色の対比が、食べ物とは思えないく

らい鮮やかな色合だった。

 

 液状とはいえ、一旦火が通っているので、

生の時と比べると黄身にコクが出ている。

 そこに醤油を垂らして、ごはんと一緒に食

べる。他に何もおかずがいらないどころか、

あると余分に感じてしまうくらいの美味しさ

だった。

 

 タマゴのありがたさをしみじみと感じる一

時でした。

 

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最終更新日 : 2014-09-30 17:57:22

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石窯パン

石窯パン

 

 朝食に石窯で焼いたパンを食べる。

ところどころにチーズが入っていて、食事に

ぴったりな一品だった。

 

 私が直接行ってきたのではなく、家族のお

土産として、おまけで食べさせてもらった。

 お店で焼き上がりの合図があると、どこに

いたのかわからないくらいの大勢の人が、集

まって焼きたてを求める、というくらいの人

気のお店だったそうナ。

 

 冷蔵庫に入っているのを見たところ、半分

に切ってあった。そこから推測した元の大き

さは、直径30センチ高さ10センチの円形だっ

たろうと思われる。

 焼きたてをその場で丸ごと見たら、きっと

凄い迫力だったろう。

 

 もちろん、家族と合わせてもこんなに沢山

食べることは出来ないので、少しずつ切り分

けて食べる。

 こういう時に困るのが、中に入っている具

の配分。切りどころによっては、全く入って

いないこともあって、兄弟で分けたら喧嘩の

原因になるところだ。

幸い、家族はそういうことで争わない人なの

で、穏やかに朝食を頂けた。

 

 ひとくち食べてみると、一晩経っていても

しっとりとした口触り。

あっさりとした味付けが、食事用にぴったり

だった。

 パンだけで食べていると、チーズの味が感

じられて美味しい。しかし、物足りなさを感

じたので、残っていたハヤシライスをつけて

食べる。あっさりとしたパンの味わいに、

しっかりとしたハヤシライスがぴったりと合

う。

 

 基本的に御飯党なのだけれども、こういっ

たあっさりとしたパンならば、毎日でも大丈

夫そうだなと思いました。

 

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最終更新日 : 2014-09-30 17:57:23

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茹で栗

茹で栗

 

 先日、クリを頂いたので茹でて食べる。

ホクホクとしていてほんのり甘く、季節を感

じる一品だった。

 

 特に品種がわかっているクリでは無いらし

いが、一粒一粒がとても大きい。

もちろん店で売ってあるものと比べたら、

少々小さいのかもしれないが、手のひらの

五分の一から四分の一位はあるだろう。

 栽培農家ではなく、大粒の品種かどうか分

からない木から採れるものとしては、大変立

派なものだと思う。

 

 持って帰って、すぐに鍋で茹でる。

少し塩を入れて茹でるといいと聞いていたの

で、素直に塩ゆでにして冷めるのを待つ。

 素手で持てるくらいに冷めた所で、とりあ

えずすぐに食べたかったので、包丁で半分に

切ってスプーンでほじくり出して食べる。

 ほくほことした食感を楽しむために、出来

るだけ大きな塊になるようにスプーンを入れ

る。上手くいくと、渋皮から剥がれてコロリ

ときれいな塊で採れることもある。

 少し固めに茹でたから、ホクホク感に加え

てサクサクとした歯ざわりも楽しむ事が出来

た。

 

 二三個スプーンで食べた所で、後から食べ

る分を包丁で剥くことにする。

 鬼皮とイガにくっついているザラザラした

底の部分の、その境目辺りから包丁を入れる。

ザラザラの辺りは少し柔らかいので、比較的

簡単に包丁の刃が入る。

握りの元の角を突き刺して、指を切らないよ

うに慎重に。ある程度底の部分を剥いたら、

鬼皮は結構簡単に剥がしてしまえる。

渋皮も柔らかいので余裕。

 

 二十個位を全て剥き終わって、さあどうし

て食べようかと思うところなのだけれど、剥

いている時にしくじった細切れを食べていた

ので、もうお腹一杯になっていた。

 

 つまみ食いは、案外お腹にこたえるもので

すね。

 

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最終更新日 : 2014-09-30 17:57:23

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