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刺し身のツマ

刺し身のツマ

 先日、お盆の法事で会席料理をいただく。
季節感にあふれる美味しい食事だった。

 私の地域は、海に囲まれた日本の中でもか
なり山の中の方になるのだけれど、刺し身は
海の魚のものが出てくる。現代の冷蔵技術が
素晴らしいおかげで、海から遠い地域であっ
ても新鮮な海の魚が食べられてとてもありが
たいと思う。
 山の中にあっても、昔なら川魚を食べてい
たのかもしれない。しかし、私の祖父は田舎の
山間地出身でありながら川魚が嫌いだった
ので、私の家には川魚を食べる習慣がない。
川魚をよく食べる家に育っていたなら、いつで
も釣りに行って魚を食べていたかもしれない。

 刺し身の下には大根のケンと大葉、そして
アカタデとシソの花が添えてあった。
 大根の白、大葉の緑、アカタデの赤、シソの
花の薄紫と色とりどりで美しい。刺し身も赤身
と白身があって美しいが、それをより一層ひき
立てる色合いだ。
 
 少し前に、会議の席で有名料理店の店主に
講演を聞かせて頂いた。
 その中で、刺し身のツマは全て食べられる
物なのだから、一度は残さずに食べて欲しい
とのこと。そのツマには、防腐や殺菌作用があ
り、刺し身が乾くのを防ぐための保湿剤として
のいみもあるそうだ。
 殺菌作用があることは、以前に何かで読ん
で知っていたような気がするが、保湿剤として
しいてあるというのは初耳だった。天然素材で
全て食べることが出来る、使い勝手のいい
保湿剤だなと思う。

 宴会の席だと、どうしてもお酒がメインになっ
てしまって、刺し身のツマを残す人は少なくな
いのではないだろうか。
 器の上での殺菌や防腐だけではなく、自分の
お腹に入った時の効果も考えたら、残しておく
のは勿体無いんじゃないかなぁ、と思いました。

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最終更新日 : 2014-09-02 13:42:53

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かつおぶし

かつおぶし

 

 夕食にお好み焼きを食べる。

ひっくり返すのも上手く行って、綺麗に焼き

あげることが出来た。

 

 今回は花かつをが大袋で買ってくれてあっ

たので、焼きあがってソースをかけた上に

たっぷりと乗せて頂いた。

 日本の出汁の二大巨頭であるかつおと昆布、

その一方をたっぷりと載せて食べるのだから、

美味しくないはずがない。

 

 最近はお好み焼きように作られたソースに

は、最初から粉がつおが入れられているもの

もある。今回使ったソースも元から粉がつお

が入っていたが、それにくわえてたっぷりと

乗せたものだから、風味が段違いに強くなっ

た。

 某作家はお好み焼きはどれを食べても、

ソースとマヨネーズの味しかしないと、その

著作で書かれていた。しかし、こうして花鰹

を乗せて食べると、やはりカツオの味がしっ

かりと感じられる。私はこの某作家は味音痴

なのではないだろうかと、密かに疑っている。

 

 こうして食べると美味しい花鰹や削り節だ

が、スーパーで袋を手にとって見ると、なん

ともいえない感覚に陥る。袋の見た目とかさ

の大きさに比べて、どうしようもなく軽いか

らだ。

 もちろん、ぎゅうぎゅうに詰め込んでしま

うと、かつお節のあの薄い形状やふわっとし

た軽やかさが損なわれるのはよく分かる。

だけどあの軽さはなんとかならないものだろ

うか。

 

 ずっしりとしていながら、花かつおを楽し

みたいのならば、最終的には自分の手でかん

なを使って削ることになってしまうのだろう。

世界一硬い食べものだから、手に持ったとき

の重量感はきっととても満足度が高いのでは

ないかと思う。

 ああでも、基本的に乾物だから、その他の

同じくらいの大きさのものと比べたら軽いの

だろう。それでも、スーパーで売ってある花

かつおの風船ライクな軽さよりはずっしりし

ているはずだ。

 

 スーパーでの袋入りの花かつおの売上は、

きっとこの袋の重量感のなさを解決した時に、

何倍にもなるのではないかなぁと思いました。

 

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最終更新日 : 2014-09-02 13:42:53

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わらび餅

わらび餅

 

 おやつにわらび餅を食べる。

透き通った肌が目に涼やかな一品だった。

 

 今日食べたのは、家族が海へ旅行に行った

時のお土産。福井県に行ってきたそうだ。

 海辺に行ってきたお土産に相応しい、小鯛

のかまぼこも一緒にもらえて、しばらくの食

事が楽しみにった。

 

 かまぼこはこれからの食事のおかずにする

として、まずはわらび餅から摘むことにしよ

う。

 包装にはわらび羽二重餅と書いてある、?

一体どっちなんだろうと不思議に思いながら

箱を開けてみた。

 

 中に入っていたのは、一見普通のわらび餅

に見えるもの。何処に羽二重餅の要素がある

のだろうかと、探り探り観察してから食べて

みた。

 なるほど、透明のわらび餅の中に白く見え

ていたのが、羽二重餅だったのだ。てっきり

白あんだと思っていたのだけれど、これは少

し意表を付かれた。

 

 わらび餅のプルプルとした食感の後、羽二

重餅のモチモチが歯に当たり、最後にあんこ

の甘さと混じって美味しさが出来上がる。

餅の中に餅を入れるというのは、また面白い

食べものだなと思う。

 お餅の中におにぎりを入れたり、中華まん

の皮の中に中華ちまきを入れたり、他の食べ

ものに例えたらこんな感じになるだろうか、

ある食べ物を同系統の食べもので包むという

のも、美味しいものなんだなと思う。

 

 こういう組み合わせの面白さがよく見られ

るのは、コンビニの冬の名物の中華まんなの

ではないだろうか。

 肉マンあんまん辺りまでは、かろうじて中

華の感が残っているけれど、ピザまんカレー

まんは中身は全く中華ではないし。皮は中華

饅頭の皮なので、中華と呼んでいるのだろう

けれども。

 

 今年の冬はどんな新製品が出るのだろうか

と、夏本番なのに考えてしまいました。

 

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最終更新日 : 2014-09-02 13:42:53

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水ようかん

水ようかん

 

 おやつに水ようかんを食べる。

あんこの甘さが嬉しい一品だった。

 

 今日食べたものは、水ようかんの中に粒の

あずきが入っていて、その食感も楽しむこと

が出来るもの。

 水ようかんの一般的なものは、大抵こしあ

んでしっとりと作られているのではないかと

思う。下にさらりとしたこしあんの食感は、

上品で気持ちのいいものだ。

しかし、私は粒あん派なので、水ようかんを

食べる時は少しだけ物足りなく感じていた。

あずきの粒粒を歯でしっかりと感じながら食

べる、粒あんのほうがあんこ食ってるぜ感が

強くて好きなのです。

 

 そんな粒あん派の私にはぴったりな、京の

一品。しっとりさらりとしたこしあんで出来

た、水ようかんの土台の部分が無くなると、

はっきりとしたあずきの粒を歯で噛んで、よ

り一層あんこを味わうことが出来た。

 

 子供の頃、水ようかんといえば缶に詰めた

もしか知らなかった。いなかだからだろうか、

商品の選択肢が少なくて、夏の手土産に誰か

が持ってくる水ようかんは、文字通りの缶詰

だった。

 その水ようかんとセットになって、缶入り

のプリンも入っていることが多かった。

子供の頃は、あまり沢山おやつを食べさせて

もらえなかった。親がケチだからではなく、

あまりおやつを食べさせることを由としない

時代だったからだと思う。

ひょっとすると、周辺よりも一時代遅れてい

たかもしれないが、それでも今は光回線で世

界とつながるのだから、面白い世の中だと思

う。

 

 そういう水ようかんだったから、とても美

味しく思えた。何を食べても美味しいと思っ

てしまう傾向が強いのだけれど、子供心に特

別に美味しく感じていた。

 今では夏場ならいつでもスーパーで買える

ので、当時のようなありがたみを感じて食べ

ることは少なくなってしまったように思う。

我ながら贅沢な感覚になったものだ。

 

 まあでも、ありがたみをそれ程感じること

無く食べたとしても、水ようかんは美味しい

ものですね。

 

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最終更新日 : 2014-09-02 13:42:53

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えびかきもち

えびかきもち

 

 おやつにエビかきもちをたべる。

ふわりとさくっと美味しい一品だった。

 

 いつ貰ったものだろうか、全く思い出せな

いくらい前に頂いたものだった。

 なんというか、私のところに回ってくるも

のはこういうものが多い。他の家族のお腹が

壊れたら困るからだろうけれど、私のお腹が

壊れるということは勘定に入っていないのだ

ろう。

 

 かき餅だから結構な固さがあるものだと

思って食べてみたら、期待を裏切る柔らかさ。

 表面はカリッとしているのだけれど、中が

膨らんでいてふわっとしている。そのために、

口どけも早く、するっとお腹の中に入ってい

く。

 

 エビの姿は確認できなかったが、その香り

はエビを焼いた時のそれ。塩味とのバランス

もよく、次々と食べてしまう。

 また食べたいと思える味だったのだが、難

点はいつ何処で誰に貰ったものか、はたまた

自分で買ったものかが、さっぱりわからない

こと。おまけに中身だけになっていたので、

お店で探すにも外装が全然わからない。

 

 やはり食べものは、貰ったらすぐに食べた

ほうがいいのでしょうね。

 

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最終更新日 : 2014-09-02 13:42:53


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