閉じる


<<最初から読む

3 / 22ページ

 

 

 

 

 

もっとも偉大な人とは、自分自身の判断を思いっきり信じられた人たちのこと。――もっとも馬鹿な人も同じだが。

 

(『ヴァレリー・セレクション 上』平凡社 :二〇〇五 )

 

 


これは二十世紀最大の知性と評された詩人「ポール・レヴァリー」の言葉だ。

宮崎駿の長編映画『風立ちぬ』(二〇一三)には原作がある。そのタイトルは、原作者である堀辰雄がレヴァリーの詩の一節を訳してつけたものだ。

映画『風立ちぬ』は、実在の人物である堀越二郎をモデルに、堀辰雄の小説『風立ちぬ』をベースとして、宮崎駿の思想が加えられた作品である。

 

 

 

内容をざっと紹介しておこう。「堀越二郎」は、↓


内容をざっと紹介しておこう。「堀越二郎」は、少年の頃から飛行機に憧れていた航空機の設計技術者となる。しかし初めて設計主務として携わった飛行機が試験中に墜落。あるとき、軽井沢で「里見菜穂子」と出会う。二人は恋仲になるが、菜穂子の病気が進行していた。大正から昭和にかけて、激動の時代のなか、航空機設計に情熱を燃やす次郎の姿を描いた作品である。

 

 

 

 この映画で印象的だったのは二郎の↓


この映画で印象的だったのは二郎の美しさを求める姿だった。彼は魚の骨の曲線や女性の姿に「美しい」と言って感動する。二郎にとって魚の骨も女性も航空機も美しいとみなせば、それはどんなものよりも優先されることを表している。

ちがう角度から考えると、恐ろしい。↓


ちがう角度から考えると、恐ろしい。なぜならば、極端なことをいうと、一〇〇万円の札束よりも魚の骨の曲線美に価値をおくからだ。二郎は社会的価値観からズレているのだ。↓



読者登録

スーパーどん底タイムさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について