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声優さんと漫画の可能性

声優さんと漫画の可能性

Q:声優さんと漫画の可能性

 

【ヒカル】

Domixなどでは漫画に声を当てたりもしていますが、声優さんを起用することについては苦労はありましたか?

 

【樹崎】

最初は僕も声に関しては知識がないから、専門学校の声優さんのたまごさんに声をつけてもらってるんだけど、声の良し悪しが分からなかった。勉強中の学生さんだから、云わばまだまだ素人なんですけど……その中でも優秀な子の声を生で聞くと「おっ、いいんじゃない?」と思ってしまうわけなんです。加えて、あんまり良く思えない演技でも「この子はこの子なりに考えて演技したのかもしれない」と思って、口出ししにくかったんですね(笑)

そのうち、こちらも回数を重ねると「あぁ、こいつら考えて演技してないな……」というのが理解できるようになりましたけどね。

 

【ヒカル】

見分けがつくようになってきたのですね。

 

【樹崎】

二十歳前後の子供ですから・・・そんなに深くは考えてないので、こちらから演出は教えてあげないと駄目ですね。

作品に声を当てるなら、その作品の作者さんを呼んで……こっちからドンドン作品に秘められた深い部分を話してあげるようにしています。作者さんの心の根っこの部分を声優さんに話してもらって、声優さんに演技してもらうようにしているんです。その上で1人1人のキャラや作品が言わんとしていることを理解してもらうのが大事ですよね。

役者さんは自分の役に入り込めばオッケーとかんがえていて……でも、役者さんが役に入って演じるのは僕は当然のことだと考えていて、その先にある演出で何が求めらていて、どんな演技を必要とされているかまで……こちらとしては求めたいわけです。

そこの部分を作者さんや僕から直接語って解決しようとしています。Domixの中での演技はアマチュアも多いので、プロの声優さんには勝ててない部分も多いんですけど、他のアテレコ作品よりかはそういう意味で魂込めてやっているので……その魂の部分では勝ってるんじゃないかなと思ってます。事務所に受かってプロになる子も次々出てますしね。

 

【ヒカル】

個人製作のアテレコ作品はネット上にもありますけど、Domixが行っているような長い尺(15分以上)の作品はそうそう見かけないですね。

どんどん成長していく分野だと思います。何より、声を当てるということは違う言語での作品制作が可能になりますもんね。

 

【樹崎】

あとは本丸の世界戦略ですね。

韓国版の製作は決まってるので、達成できると思います。他の国だと文字を変えたり、色々な問題がありますね。これからどうやって解消するか……悩ましいところなんです。

基本、海外では文字を読む方向も違って、漫画の文法変更を余儀なくされるので悩ましい問題ではあるんですよ。映画のように漫画に字幕をつける案もあって、そういう案を出してくれる企業とかに限って原稿料、使用料とかが高いんですよ(笑)もう悪魔の囁きですよね(笑)

それでは漫画として面白さがなくなるのでお断りしたんですけど、でもそこで高い使用量を得れたら活動は楽になるし、資金源も増えるし……(笑)

まあ継続して技術的なことも含めた話し合いで妥協案を模索中です。

 

【ヒカル】

そういった葛藤があるんですね。使用料が高ければ、それだけ運営は楽にはなりますもんね。

 

【樹崎】

けれど目先の利益には飛びつかないようにはしています。負けないように(笑)

 

【ヒカル】

本質の面白さを求めて、(電子上での)漫画を進化させていくわけですね。翻訳だとか言葉の問題は難しいですよね。

 

【樹崎】

ソフトも充実してきてます。音声についても、もっと進化できると思っています。アニメとかは制作スタイルが決まってしまっていて常識に捕らわれていると思うので・・・もっと常識を壊して作品作りを作ろうとは思いますし、もっと少人数で低予算でも良いものができると思うので。それによって、どの漫画にも声を当てることができれば、声優さんの仕事が増えますからね。

 

【ヒカル】

1つのジャンルが盛り上がると、連鎖して違う職業の方のお仕事も増えますよね。

 

【樹崎】

今、声優さんのお仕事少ないんですよ。上の人がどかないから、新しい声優さんに仕事が回らないんですよ。なにに志望者は山のようにいる・・・そんな状態なんです。そこを打破したい。

才能ある子を引っ張りだしたい!

 

【ヒカル】

僕もそこは何とかしたいと思っています。僕の友人でも声優志望がいるんですけど、何せ仕事がないらしくて……そこが個人的に歯がゆいんです。

 

【樹崎】

声優さんと漫画家さんはもっと近い関係になれると思います。漫画空間で、いくつか番組をしているのは漫画家と声優を近づけるという目的もあるんですよ。漫画空間の宣伝もありますけどね。

 

【ヒカル】

漫画空間でも色々な試行錯誤を?

この前、19歳の女の子が番組してるのをチラッとみました。

 

【樹崎】

してますよ~。19歳の子は、17歳のときに主役してるんで演技力はあるんですが……それとMCの才能があるかどうかは別なんですよね(笑)今後の修行に期待してますが。

 

【ヒカル】

鈴木さんや守屋さんは慣れていますよね。

 

【樹崎】

鈴木さんはキャリアもありますし、もう脚本家としても1流なので、安心して見てますね。その1流の演出術を漫画について語るときも番組内でもっと語ってもらってもいいんだけど……そこはこちら(漫画家)へのリスペクトの関係でなかなか言えないのかなぁとは思います。

 

【ヒカル】

鈴木さんや守屋さんは場馴れしていて、MCもこなせますけど。なかなか全ての人がそううまくMCはできないですよね。

 

【樹崎】

他の子は声は出せてもMCが苦手だったり……まぁそれも才能ですよね、MCをこなすのも。面白いことを言わなきゃいけないし、わかりやすいキャラもいる。単に上手に喋るだけではないんですよね。

 

【ヒカル】

そこを伸ばさないと難しいですね。

先生としてはネット関係で、漫画業界を盛り上げていこうっていうのが当面の目標ですか?

 

【樹崎】

そうですね。ネットラジオも姉っくすもDomixの宣伝媒体に近いので、基本は電子書籍中心での活動ですね。そこにできる限り、力を入れたいですね。ネットラジオは特に人とのつながりが広がるので楽しいです。

 

【ヒカル】

樋口大輔先生(代表作:『ホイッスル!』)の回や、新條まゆ先生の回などは見ていたのですが面白かったですし、めっちゃ盛り上がっていましたよね。

 

【樹崎】

うん。人の集まり方が凄かったね。もうちょっと深いところまで作者さんと会話をしたいけど、顔出しで生放送だし……なかなか簡単にはできないよね。姉っくすとかの前に(カメラが回ってないところで)、お話しした内容の方がずっと濃ゆかったりします。

 

【ヒカル】

作家さんの担当さんとの兼ね合いがありますもんね……。けっこう凄い作家さんが出演しってますよね。にわのまこと先生はリアルタイムで見たことがあるので、感動しました。

 

【樹崎】

ジャンプ作家はそうそう人前には出なかったですからね。