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そこのみにて光輝く

そこのみにて光輝く

予告編映像はこちら

 https://www.youtube.com/watch?v=r4b-qU4_Pl0

 

2014年4月24日鑑賞

負のトライアングルに救いはあるのか

 

今、最も注目の若手俳優、綾野剛。それに、これも見逃せない女優、池脇千鶴が”からむ”わけです。

R-15+指定なので、もちろん濡れ場ありです。しかしながら、そんな場面よりも、もっと魅力的なシーンが本作では数々ありますね。

本作を見て思うのは、「弱さ」「貧しさ」「悪」この負のトライアングルは、まさに手をつないで仲良くやってくると言うこと。

そしてこのトライアングルに捕まったものは、どうやってそこから抜け出すのか?

それが本作のテーマのように思えます。

綾野剛演じる主人公、達夫。彼は、山で石を切り出す仕事をしていました。ダイナマイトを仕掛けて山を崩し、商品として石を出荷する訳ですね。その彼がある事故をきっかけに、精神的なダメージを受け、仕事を辞めてしまいます。

糸の切れたタコのように、ぶらぶらしている達夫。毎日、酒とパチンコの日々。そのパチンコ屋で知り合いになった男、拓児。達夫は拓児と遊び仲間になってゆきます。

拓児はスネに傷持つ身です。過去に犯罪を犯し、今は仮出所している。彼にはちょっと美形のお姉ちゃんがいます。それが池脇千鶴演じる千夏。

彼女は後に達夫と肉体関係を持つに至ります。

千夏は昼間、海産物の工場で働いている。

でも彼女には陰の顔があります。

お金のために身体を売っているのです。でもそれは苦しい家庭を支えるため。なぜなら、病気で寝たきりの父親がいるから……。

この作品、近年評価の高い作品の要素を、数々取り込んで作り上げている感じがあります。

例えばカンヌでパルムドールをとった老老介護のお話、ミヒャエル・ハネケ監督の「愛、アムール」や、劣悪な家庭環境で育った若者の、どうしようもない苛立ちを表現した、芥川賞作品の映画化「苦役列車」それに昨年の「さよなら渓谷」等など。これらの作品のテイストを有形無形の影響として引き継いでいる感じがするのです。

呉美保監督作品は初めて鑑賞しました。私などがおこがましいのですが、あえて言えば「なかなかの腕前」と唸らせるものがありますね。

繰り返し、繰り返し、さざ波が押し寄せる北の海、黒ずんだ砂浜。そこに差し込む朝の日差し。それはひとすじの希望のひかりなのでしょうか?

ラストシーンのあまりの切なさに、おもわず涙がこぼれました。

余韻の素晴らしい作品ですよ。

呉監督、次回作も楽しみにしています。

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天見谷行人の独断と偏見による評価(各項目☆5点満点です)

物語 ☆☆☆☆

配役 ☆☆☆☆

演出 ☆☆☆☆

美術 ☆☆☆

音楽 ☆☆☆☆

総合評価 ☆☆☆☆

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作品データ

監督   呉美保

主演   綾野剛、池脇千鶴

製作   2013年

上映時間 120分

 

 


テルマエ・ロマエⅡ

テルマエ・ロマエⅡ

予告編映像はこちら

 

https://www.youtube.com/watch?v=RiLyaHkr3cM

2014年5月1日鑑賞

さあ、劇場で「ひとっ風呂」

 

大ヒットした映画の続編を作ると言うのは、普通、あまりいい結果にならない事が多いけど、本作は違いましたね。

やっぱり、映画界に「お風呂エンターテイメント」の新境地を切り開いた功績は素晴らしいものがあります。

本作は、第一作目よりも更にスケール感がアップ!

グラディエーター達が闘う、競技場などの作り込み。古代ローマの都市空間。これはねぇ、やっぱり、劇場に足を運んで、大きなスクリーンで観るからいいんですよ。

半年後ぐらいに出るであろう、DVDで済まそうとか、もっとセコく「来年のテレビ放送まで待つ」なんて事、言わないで、是非とも劇場でご覧頂きたい。劇場まで足を運んで観て、損はさせない映画作品である事は確かです。

おまけに前作同様、この作品、かなり笑えます。

実際、僕が観てきた劇場では、皆さん笑っている場面が多かったですよ。

僕が「テルマエ・ロマエ」シリーズを観て特筆すべきは、なにより、演出の面白さ、巧みさなんですね。

古代ローマの浴場建築技師、ルシウスや、現代人がタイムスリップする場面で、あえて「子供だまし」的な「しかけ」をやっていますよね。普通、そういう事をすると「金を払って観に来た観客に対して失礼だろ!!」とか「あざとくて、ウザい」なんて言われかねません。

ましてや本作では、美術、衣装、舞台装置、厖大なエキストラ等々、巨額の制作費を投じている訳です。

その「超大作」の「品格」を、あえてぶち壊すような、すっとぼけたシーンを入れている。

漫画界の巨匠「手塚治虫」の作品には、時々シリアスなシーンの最中に「ひょうたんつぎ」とか「お迎えでごんす」などのキャラクターが登場しますね。作者自身が第三者の眼で作品自体をおちょくっている訳です。

こういう言った、ある種、天才と呼ばれる人だけしか成し得ない「表現の超絶技法」を巧みに盗み、本作は映画界に「こんな手法も取り入れていいんじゃない?」と提示したのです。

こんな「アブナイ映画」の遊び心、これは「大バクチ」に間違いありません。勇気が要りますよぉ~。

並の監督なら、こんな危ない橋は渡りません、冒険もしません。手堅ぁ~く撮影する事でしょう。

本シリーズはそのアブナイ橋を敢えて渡った訳です。

それを決断した、本作の監督こそ、あの大ヒットシリーズ「のだめカンタービレ」を撮った、武内英樹監督なんであります。

やっぱり、笑いの「ツボ」を心得てるのね、この人。

本作では、主役の阿部寛さんが前作にも増して、その肉体美を磨き上げ、撮影に臨んでいます。また、例の「平たい顔族」のメンバーと「濃いメン」達との対比も実に面白いです。

なお、本作を劇場でご覧になる時は、エンドロールを見逃してはなりませんよ。なにしろ、あの国民的大物歌手の歌声が、”湯けむり漂う”劇場で楽しめるのですから。

是非、劇場で「ひとっ風呂」楽しんで観てくださいませ。

 

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天見谷行人の独断と偏見による評価(各項目☆5点満点です)

物語 ☆☆☆☆

配役 ☆☆☆☆

演出 ☆☆☆☆☆

美術 ☆☆☆☆☆

音楽 ☆☆☆☆

総合評価 ☆☆☆☆

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作品データ

監督   武内英樹

主演   阿部寛、上戸彩、北村一輝

製作   2014年 

上映時間 112分

 


奥付



映画に宛てたラブレター2014・5月号


http://p.booklog.jp/book/84066


著者 : 天見谷行人
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/mussesow/profile


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この本の内容は以上です。


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