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チョキは少しさびしい気持ちになりましたが、
大切なお仕事がまっています。
世界中のパパとママに、かわいい子ネコを
とどけなければなりません。

チョキは力いっぱいはばたいて、天国へといそぎました。


天国では順番を待つ
たくさんの子ネコたちがあふれています。
「さあ、つぎはどの子の番かにゃ?」
子ネコたちの袋に近づいてゆくと、
一匹だけ袋からぬけだしてウロウロ歩きまわっている
子ネコを見つけました。




「どうしたのにゃ? 順番に並ばないと遅くなっちゃうにゃよ。」
それはトラジマのとてもかわいい子ネコです。



「あのね、ボクね。」
「もとのパパとママのところに行きたいの。」

子ネコは瞳をキラキラと輝かせて、
あどけなく言いました。


「うん、いいにゃよ。」

「でもあのお家へ行くには、その柄じゃダメにゃのにゃ〜。」
「次にあのお家へ行くのは黒ネコにゃね。」
「黒ネコでもイイにゃ?」
「うん。」
「そう、それじゃあまた後ろにならんでにゃ。」


天使の仕事はいそがしく、
寒い寒い北の国から常夏の南の島まで
沢山の子ネコたちを新しいパパやママのところへ
はこんでゆきました。

そしてあの黒ネコの番です。
「あ、あなたにゃね。」
「よくガマンして待ってたにゃね。」




「それじゃ出発にゃ〜。」
「はーい!」


黒い子ネコをつれてチョキは飛び立ちました。
行く先は日本です。
「しっかりつかまっててにゃ。」
「うん。」

「よい天使になりましたね。」
飛び去るチョキの背中を見送りながら、女神様は微笑みました。

天使になった猫チョキはとても大切なお仕事をしています。
大切な大切な命をパパとママにとどけるのです。


「ねえ、天使さん。」
「にゃあに?」
「パパとママはボクのこと、気づいてくれるかな?」
「そうにゃね‥、きっと大丈夫にゃよ。」


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