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「チョキ。」
まぶしい朝日の中から、チョキを呼ぶ声が聞こえます。
それは美しいネコの女神様でした。

「今までよくがんばって生きましたね。」
チョキはその美しさに心をうばわれてしまいました。
「あなたはこれまでに何度も生まれ変わり、
これでちょうど300年です。」
「サンビャクネン??」
「そうです。」

「300年生きたネコは天使になるのです。」


「天使・・?」
「ほら、もう生えてきましたね。背中をご覧なさい。」
チョキの背中には小さなかわいい羽が生えていました。



「わぁ〜、スゴイにゃ!」
「カッコイイ〜〜!!」

チョキは羽をはばたかせ、スイスイと飛び回りました。


「チョキ。」
「はい。」
「今日からあなたは天使です。」
「・・・・・。」
「あなたには大切なお仕事があります。」



チョキがふと気づくと目のまえには、
たくさんの赤ちゃんが袋に入ってならんでいます。


「この子たちをママのところへはこぶのが、あなたの仕事です。」
「はい。」


不思議ですがチョキにはすぐに理解できました。


「さあ、いってらっしゃい。」


これから産まれる子ネコたちは、
とてもかわいい顔をして眠っています。
チョキは順番をまつ子ネコたちの先頭の袋を
ヒョイとくわえて飛び立ちました。



新米天使のチョキは、眠っている子ネコを起こさないように
気をつけながら静かに舞い上がりました。
山をこえ、海をわたり、見知らぬ街の上空を飛んで、
チョキは赤ちゃんをはこびます。


行き先は何故かもうわかっています。
お天気のよい大空を、チョキはゆっくりフワフワと進みました。



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