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ナースステーションの周りをうろうろしていた。今は中に
誰もいないようだ。Gの幻聴が「万引きしてるのか」とからかう。
僕は無視して清掃中の看護師を呼び止めて、輪ゴムを1個もらった。
「ちぇっ」部屋のエアコンの音を聞くだけで舌打ちが聞こえてくる。

現在、午後3時10分過ぎ。
カフェテリアで4時25分までタイラーと話した。もう退院したおっさんも
なぜか来ていて話が盛り上がった。「病室に閉じこもってちゃダメだよ。
積極的に治そうとする意思を持たないと」
今、僕は思い切り寝たい感じだ。寝てはいけないのか?
「寝ることも食べることもしなかったら、死んじゃうよ」誰の言った言葉
だったかな?
そうか、僕は・・・
やっぱり寝ることにしよう。


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僕は、体育がそんなに得意ではない。でも運動会には参加するつもりだ。
一体どうなるのだろう。

ああ、夕食前、ちょっとマッドになってきた・・・きららはどこにいるんだ?
僕は前にも言ったが、頭が変になって120円を数えるのにも苦労している。
クスリが切れてきた時間なのかもしれない。夕食・・・夕食・・・夕食・・・

夕食はまたタイラーと並んで食べた。何も喋らず、黙々と。
アゲハの視線を感じた。

そういえば、父さんと母さんが面会に来た。「元気でやっとるか」
いつもよりちょっと控えめな感じで言った。僕は眠かったので
「う、うん」と答えてさっさと終わらせた。眠い。ただ寝ていたい。
まぶたが重い。もう二日も寝ていないんだ。


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夕食後のクスリが効いてきた。頭がほわーんとなってこれ書くのも
やっとだ。とりあえず笑った顔になる。
コップを水色にしたら、他の人も水色の人がいて間違えかけた。かといって黄色も
多い。ピンクは誰もいなかったけれど、それも嫌だ。紫とか
変わった色にしたらよかったかもしれない。

精神科の高齢の皆さん、滑舌が悪いな。僕も年取ったらそうなるのかな。
寂しいな。
あまりにも寂しいので、部屋を出た。この寂しさは高齢のイメージとは違う。
誰か人に会いたい気分だ。タイラーは、Gは、こんなとき何て言うだろう?
寂しいな・・・誰か人に会って、トランプでもして、昔話をしたい。
そんな寂しさだ。


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カフェテリアに行った。病室の冷たさに比べ、カフェテリアの温もりある
見た目が好きだ。いつまででもここにいられる。ぐるりとゆっくり一周して、
コップを持って病室に帰った。
きっと、家族じゃない。友人がいないと消えない寂しさだろう。
家族がいても、一人。友人がいても、孤独。
早くクスリの時間になればいい。昨日の頓服の睡眠薬、出してもらえる
ように頼みたい。ここは明るくてたまらない。

カフェテリアで温かいお茶を飲んでホッとしていたら、オヤジがジロジロと
こっちを見てくる。ゲイか?


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ゲイときいて思い出したのは、G。彼はなんだか表情が読めなくて、そのうち
僕をそういう目で見ているのでは、と思うようになった。
・・・そんなこともあったな。遠い昔の話みたいだよ。
おやすみ。その前に一回クスリがあるな。頓服頼むの忘れないように
しなければ。診察もあると思う。この虚しさを。50円と10円握りしめて泣きそうになる
悔しさを、何と表現すれば伝わるんだろう。
僕はこの程度の計算もできないのだ。

まずい僕だけど珍しく蚊やダニに刺されてしまった。そのダニや蚊は今頃死んで
いるだろう。バーカ。虫刺されの薬をナースステーションでもらう。
睡眠薬はどうしても眠れないときだけらしい。クスリ、うまいのになあ。残念。



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