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第二章 〜みずみずしい細胞たち〜

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あなたというひと


抱き合えば

遠く

目を閉じれば

深く

見つめるほど

匂いたち

唇を重ねれば

優しく侵され

逃げられて

在るのに見えない

与えられているのに渇きばかり


私は貧しき者

如何なる形で

あなたを受け容れても

唾が湧く飢えた子供


ああ、それとも

あなたは水

口にしてもすぐに沁み

まばたきの後では

私の毛細血管の果てに居る

私自身。


(FIN)