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算命学余話 #35 (page 1)

 この正月は生まれて初めてなますを作った。年末の料理番組がものぐさな人のための簡単レシピを公開していたのをその場で暗記し、実践。砂糖と酢と少量の塩しか入れてないのに味わい深く、生の大根と人参の味もそのまま活きて調味料に押されていない。こんな簡単でおいしい生サラダが昔からあるのに、正月しか食べないなんてもったいない。というわけで正月が過ぎても大根を買い足す度に、せっせとなますを作る宇宙人なのだった。

 

 主婦の方には馬鹿にされるかもしれませんが、去年はこれまた生まれて初めてカボチャとサツマイモとトウモロコシを生から調理した。調理といっても鍋に水を少し或いは多く入れて具材を煮るだけ。トウモロコシはそのまま食べるかラップして冷蔵保存。カボチャとサツマイモはスプーンで砕いてマヨネーズとヨーグルトで和えるだけ。どれも日持ちするのでタッパーに保存し、宇宙人の日々の質素な食卓にささやかな彩りと栄養を添えているのであった。

 こんなに簡単にできて日持ちもするならもっと早くからやればよかった。なぜやらなかったのかというと、何のことはない、これらの食材の火の通し方や保存法をもっと難しいものと勘違いしていたからだ。我が家は蒸し器もレンジもなく、これらは蒸して食うものだとの先入観が邪魔していた。無知は恐ろしい。

 

 ではなぜ去年になって突然調理を思い立ったのかといえば、昨今の宇宙人の倹約生活を心配した友人らが親切にも生野菜を贈ってくれたからだ。大変有難いが調理法の判らない物が入っていたため、ネットでレシピを調べる。一番ラクな方法でチャレンジ。あ、うまくできたじゃん、おいしいじゃん、というわけで、これまで店で購入していた出来合いの惣菜を買うのをやめ、なますを含めて数品が格安の自炊で賄えることとなった。節約になる上、カボチャやサツマイモは砂糖なしでも甘いので、糖分を摂るために敢えて入れていた砂糖をコーヒーに入れなくなったし、仕事中の血糖値を上げるために常備していたチョコレートも不要になった。

 

 何を言いたいのかというと、宇宙人は会社勤めを辞めて貧乏になったお蔭で、今まで見向きもしなかった知識を新たに取り入れたということです。収入の減少は禄(土性属)の減退であり、禄が下がると相剋関係にある印(水性属)が上がる。印は知恵。人は貧乏になると知恵がつくのだと、算命学は語っているわけです。

 例があまりに卑近過ぎると笑われるかもしれませんが、皆さんだって間もなく導入される消費税8%には注目しているでしょう。4月の導入前に出来る物は買いだめをしようと考えているではありませんか。特に高価なものだと3%の差は万単位になるので、今買うべきか我慢すべきか頭の中で電卓を叩いている方も多いと思います。

 頭を使うということは、印を活性化させているということなのです。逆に大金持ちの人は、3%の税アップなど屁でもないので、今買うかどうかなどと頭を悩ませることはありません。買いたい時に買えばよく、支払いの際は値札にも領収書にも注意を払いません。ボられていても気付かないかもしれないし、気付いたところで大した痛みも感じないでしょう。

 

 禄に恵まれるということは、頭や感覚を鈍くさせるのです。それは最終的な痴呆を示唆していると考えられます。蓄えた財産がその人の宿命にとって正当なものであるならば、老いて痴呆になっても安泰に暮らせます。しかし正当でない財の獲得であった場合は、痴呆になると周囲の人が離れ、代わりに詐欺が寄って来て財を奪い、失意と貧困のうちに人生を終えることとなります。そういう意味で、身の丈に合わない財の取得というものを、算命学は否定的に捉えています。


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最終更新日 : 2014-01-17 20:38:59

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