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1 はじめに

みんなで学ぶ-はじめてのパーソナル・クラウドの選び方
1. はじめに
 かなり昔,企業や家庭の電気・水道は,自ら電気を起し,水の資源を川や井戸を 採掘して,業務に利用し,生活に生かしていた。そのための機械の手配や保守も自らが実施し,許容量は利用時の最大等を想定するか,限度を心得ていた。それ がある時代から企業や家庭で利用する電気・水道は,地域単位に供給する会社と契約をして、スイッチをオンにすると電気・水道を利用出来て,利用料金は月単 位に利用した分の請求となった。
 現在のコンピューター資源(コンピューターのハードウエア,基本ソフトウエア(= OS Operating System),アプリケーション・ソフトウエア,ネットワーク機器等)も,大規模のコンピューター資源(サーバー,大規模ディスク装置) とその施設を含んだインフラストラクチャーや個人単位のコンピューター資源(パソコン・携帯電話等)を,企業においては、自ら施設の維持管理とコンピュー ター資源の保守・管理・維持は自前になることが多い(オン・プレミスOn Premise)。個人や家族が主に利用するパソコン及びそのアプリケーションやハードディスクの購入や保守も経費はかかる。このようなコンピューター資 源が、電気・水道のように利用できるコンピューター環境をクラウド・コンピュティング( Cloud Computing)と呼ばれる。
  著者 は、各個人や各家庭で利用するクラウド・コンピュティングには,どんなアプリケーションがあり,どんな選択方法をすべきかを検討した。本文では,企業でな く個人や家庭で利用する範囲をパーソナル・クラウド・コンピュティング( Personal Cloud Computing )と定義する。今回(2013年10月)は、パーソナル・クラウドの選定方法について記述する。
 オリジナルの本文は2011年11月に書かれた。 その構成は,第2節はパーソナル・クラウド・コンピュティングの定義, 2.1クラウドの定義, 2.2 クラウドの分類(Saas/Paas/Iaas), 2.3 パーソナル・クラウド・コンピュティング第3節は, パーソナル・クラウド・コンピュティングのアプリケーションの分類と機能, 3.1 パーソナル・クラウドの利用条件とアプリケーションの分類, 3.2 アプリケーションの機能3.2.1コミュニュケーション(電子メール等), 3.2.2データの格納(保存)3.2.3アプリケーション利用(データの新規作成・編集・保存)3.2.4 クリッピング機能(インターネット画面 等)3.2.5写真(編集・保存)3.2.6その他,第4節は, パーソナル・クラウド・コンピュティングのセキュリティ, 4.1 ブラウザーのセキュリティ設定4.2 クラウド・デスィク(格納アプリケーション)の共用領域(Share/Public)セキュリティ第5 節は,利用目的ごとのアプリケーションの選定方法と利用範囲,最後の第6節は, パーソナル・クラウド・コンピュティングの考察であり、今回はその第5節を抜粋した。


アプリケーションの選び方と利用者の範囲

5. 利用目的ごとのアプリケーションの選定方法と利用範囲
5.1 アプリケーションの選び方
個人向けあるいは家族がパーソナルクラウド環境を利用するための要望の条件となる項目を検討する。下記の7項目が考えられる。
①誰が利用するか? 自分自身のみ、他人に公開もあり、(特定の人)他人との共同作業や共有がある。共同作業者は共有者が、利用するクラウド環境を提供するITヴェンダーの利用者アカウントの有無が関係ある。
② 利用価格は?   無料と有料がある(月単位)。それ以外に別途インターネット通信費等がある。
③ 文書類ドキュメントはどんなタイプであるか? マイクロソフトのオフィス製品(WORD,EXCEL等)が中心、あるいはオフィス製品にこだわらない、あるいは与えられたのを利用する。
④画像・動画・音声類ドキュメントはあるのか? 無いのか、写真が中心、有(画像・動画・音声等)の考慮である。
⑤セキュリティは?自分で設定する範囲の考慮である。利用者は特に設定なし(自分のパソコンやウエブ・ブラウザーの設定のみ),ファイルのパスワードの有無,クラウド環境のアクセス権(参照・削除・変更)の設定である。
⑥インターネットの接続・非接続は? 利用時はインターネットにいつも接続、利用時はインターネットに接続と非接続がある(*接続はオンライン、非接続はオフラインと呼ぶ場合がある)。
⑦クラウドを利用するクライアントの媒体は何であるか?利用者の本人,共同作業者,共有者も考慮をいれる。パソコン( Windows PC,マッキントッシュ、その他),スマートフォーン,携帯電話,インターネット・テレビも対象となる。

 

5.2 利用者の範囲
 アプリケーション選定方法の中の特に誰が利用するか、利用者の範囲を考慮する。他人への公開情報と他人との共同作業も含まれる。


オンラインストレージと編集アプリケーション(クラウド版)


個人利用とみんなで公開利用

5.2.1: 個人(家族も含む): 
 個人の環境,複数のクライアントを所有(例:デスクトップのWindows PC, (モバイル)NetPCのWindows PC、マキントッシュ)あるいは家族のメンバーが各々PCを持っているとする。条件としては、①グーグルあるいはマイクロソフト等のメールアカウントを 持っている。②PC(パソコン)間の需要なるファイルの同期は自動で実施したい。③利用するドキュメントは、文書や表計算である。
 利用するクラ ウド環境: Windows Live Mesh とWindows Live SkyDrive  Dropbox Windows     Live Mesh と Dropbox Google Docs& Spread sheets Evernote
5.2.2 公開 (Public):
ドキュメントの作成者(格納者)が他人に公開して、参照者は参照のアカウントを持っていない場合である。
①  ドキュメント作成&格納者は、クラウド環境の『ドキュメントの公開』に、ドキュメントファイルを格納する。
②  格納したアドレス(URL)を、電子メール等で、相手に知らせる。
参照者は、
③  ブラウザーソフトウエア(例:マイクロソフト社IEv8)を起動して、電子メールで受け取ったアドレス(URL)を入力する。
④ ドキュメントのファイルをダウンロードあるいは参照をする。
利用するクラウド環境: 
  参照する人が,クラウド・ベンダーの利用者アカウントは必要が無い: Windows Live SkyDriveの公開フォルダー
  参照する人が,クラウド・ベンダーの利用者アカウントは必要  : Dropboxの公開フォルダー,
  グループ単位あるいはフォルダー単位、あるいはファイル単位の公開設定: Yahoo Briefcase , Google Docs& Spread sheets, Evernote

 


みんなで共有の利用

5.2.3共有(Shared)
 (1) 利用者の環境
  ドキュメントの作成者がパソコンやその他の媒体(例: 携帯電話)を利用し,共同作業者と参照利用者のパソコンは,Windows PC,マッキントッシュとする。作成するドキュメントの新規作成や編集や格納を、単一のクラウド環境(=単一のアプリケーション)を利用したい。マイクロ ソフト社のオフィス製品で作成されたファイル(例:Word2000&Word2007)のアップロードやダウンロードをする。作成者(会社勤 務)と共同作業者と参照利用者は、異なる地域に住んでいて、同じ会社や同じ団体の所属ではない。利用者は約6名-20名とする。
(2) 利用するクラウド環境:
   利用者(作成者・編集者・参照者)は,クラウドのITベンダーの利用者アカウントは必要  : Google Docs& Spread sheets グーグルのアカウントIDが必要。ドキュメント単位やフォルダー単位にアクセス権の設定(利用者のグーグルメールIDの設定)をする。ド キュメントは文書,表計算,プレゼンテーション,図形描画,フォームが対象であり、マイクロソフト社オフィス製品と互換性がある。つまりデータの入力のイ ンポート機能と出力のエックスポート機能である。保存形式はGoogle Docs形式である。オフライン時利用の設定も可能である。その他の製品としてEvernoteもある。

5.2.4: 共有(Shared)
(1) 利用者の環境
  作成者と共同作業者と参照利用者はパソコン(Windows PC)である。作成するドキュメントの新規作成や編集は、マイクロソフト社のオフィス製品( WORD, EXCEL, POWERPOINT)であり、そのバージョンは様々である(例:WORDは,WORD2000やWORD2007やWORD2010である)。編集をす る時は、自分のパソコンに入っている(パッケージド版)オフィス製品を使用する。作成者(会社勤務)と共同作業者と参照利用者は、異なる地域に住んでい て、同じ会社や同じ団体の所属ではない。利用者は約6名-20名とする。

   (2) 利用するクラウド環境:
    利用者(作成者・編集者・参照者)が,クラウド・ベンダーの利用者アカウントは必要:
Microsoft Windows Live SkyDrive / Windows Live Office Web Apps 
マイクロソフト社のWindows LiveアカウントIDが必要。
SkyDrive の特定フォルダーにアクセス権の設定(利用者のWindows LiveアカウントID の設定)をする。各個人のパソコンに、必要に応じてパッケージド版のオフィス製品が導入されている。クラウド版Windows Live Office Web Appsにても新規作成・編集等が出来る(機能に限定がある)が、参照レベルやちょっとした修正はできる。。その他の製品としてEvernoteもある。



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