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陽だまりの彼女

2013年10月16日鑑賞

2013年最強のデートムービー


”こんど映画、観に行こうよ!” 恋人を誘って映画館へ……。 いいですなぁ。 最近の若い人たち、映画観てますか? 今でもデートコースの定番なんでしょうかね? わたくし53歳のオジさんにはさっぱり分かりませんが。 本作は、恋人を誘うための「仕込み」にはぴったりですよ、そこのあなた、準備はよろしいですか? 何と言っても、美しい美男美女のスターが、大きなスクリーンで「ホレタ、ハレタ」の恋物語を真っ昼間から演じてくれるのですよ。それも真っ暗な密室の映画館で……。 本作をカップルでご覧になる方は、是非これを機会に、横に座っている恋人の手を、そっと握ってみてください。もちろん、ロマンチックというオブラートで包んだ、不純な気持ちをいっぱい込めてね。フォッフォッフォッ(これはバルタン星人の笑い方。五十代の方には通じるのですよ) さて、本作の主演はアイドルグループ嵐の松本潤君。僕のお目当ては共演の上野樹里さん。ファンです。(#^.^#)ポッ。 広告代理店に務めている浩介(マツジュン) 彼は仕事で女性下着会社の担当になりました。打ち合わせの時、出会ったのが、10年前の同級生、真緒(のだめではない上野樹里)彼女はちょっと天然の性格からか、学校ではクラスメートからいじめられていました。それを救ったのが浩介でした。再会した二人に恋が芽生えます。

 

しかし真緒の父親はお固い元警察官。 「結婚したい」とまで言い出す彼女と、浩介を許しません。なぜなら真緒には表には見えない障害があるからでした。いつ病気になるか分からない。いつ再発するか分からない。 それでも愛し合う二人には、障害など乗り越えて行こうとする、若さと勇気がありました。半ば駆け落ち同然の二人を、やがて父親も暖かく見守ります。 当初は順調な新婚生活に見えた二人ですが、ある日、真緒自身と、彼女に関わる人々にある異変が起きてしまう……というストーリーです。 この作品、ちょっと謎めいたファンタジーの味付けがしてあります。その謎を解く鍵は、ズバリ「猫だけが知っている」のですよ。お楽しみに。 作品のモチーフとして「ビージーズ」の楽曲が効果的に使われています。山下達郎氏が書き下ろした楽曲も、本作をより引き立たせていて、とても雰囲気がいいですね。 こんな、甘く、切ないラブロマンスを見せられちゃあ、おじさんとしてはたまりません。 家に帰ってから、ポール・サイモンの「時の流れに~ Still crazy after all these years」を久しぶりに聞いてしまいました。 「いまでも、君に狂ってる、いまでも君に恋してるんだ」 一途で、わがままで、後先考えない、無鉄砲な、若さゆえの恋。別れて後に、 再び出会った昔の彼女に、いまでもやっぱり惹かれる自分がいる……。 オヤジになってもそんな歌が好きなのは、きっと幸せな事なんでしょうね。

本作は、恋人を映画館に連れ出すには、絶好のシチュエーションを作ってくれます。このチャンスを逃す手はありませんね。 2013年、最強のデートムービーと言えるでしょう。
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天見谷行人の独断と偏見による評価(各項目☆5点満点です)

 物語 ☆☆☆

配役 ☆☆☆☆

 演出 ☆☆☆

美術 ☆☆☆

 音楽 ☆☆☆☆
総合評価 ☆☆☆☆

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 作品データ
監督   三木孝浩

主演   松本潤、上野樹里、玉山鉄二

製作   2013年

上映時間 128分
予告編映像はこちらのアドレスをコピーしてお使い下さい。
http://m.youtube.com/watch?v=W--DavRun-s&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DW--DavRun-s


今日子と修一の場合

2013年10月28日鑑賞

 「弱いニッポンのわたしたち」


 想像をはるかに超えた、東日本大震災の惨状。心ある人達は、それぞれの行動を起こした。ある人は炊き出しを手伝い、ある人は、がれき撤去のボランティアを手伝う。同じように、表現をする者達は、いったい自分に何が出来るのか?  誰もが悩み、頭を抱えた。

 白状するが、私は何もできなかった。無力であった。 そんな私が、震災をモチーフとした映画作品をあれこれ言うのは如何なものか? その資格があるのだろうか? と自問自答してみる。とりあえず、お金を払って映画を観た、ひとりの観客として、本作の感想を書く。 

 本作は、歪んだ世の中に揉まれて、犯罪を犯してしまった、男女の群像劇である。そのなかで奥田瑛二監督がフォーカスする二人は被災地の出身者だ。 一人の女性は保険の外交員である。成績不良を理由に、上司からセクハラを受ける。契約を獲るためには、客とベッドを共にするのも止む終えない。それが家族にも知られてしまい、彼女は夫と子供から引き離されてしまう。自分を売春婦にまで陥れる企業や社会。やがて家を出た彼女は、ちょっとヤクザな男と暮らし始めるのだが……。  

もう一人の若い男は、リストラされた父親の暴力に耐えかね、誤って父親を殺す。鑑別所に入り、刑期を終え、とある町工場に職を得た。  その町工場の若い同僚は、かつて学校で陰湿ないじめに合っていた。女装させられ、パンツを脱がされ、ビデオに撮られる。彼はピアノがうまい。セーラー服の女装姿で、ピアノを弾かされる。そして、彼はパンツを脱がされた股間をビデオに撮っている同級生をナイフで刺した。そういう過去をもっている。 こういった今の日本の現状は、信じられない程グロテスクだ。

 世の中には社会的に強い人も、弱い人もいる。弱い者の一部には、自分の弱さを隠すため、あるいは、少しでも自分の社会的地位を維持するために、弱い自分よりも「更に弱い者たち」を見つけ出そうとする。そして自分より弱い者を「いつまでも弱くさせるため」に「飼育」しようとする。 弱い者たちがいないと、成り立たない社会を生み出したのは、一体何が原因なのだろう。

はっきり言って、今のニッポンと言う国家は「異常」である。

ご承知の通り、原発事故は「コントロールされている」とされている。まるで戦時中の大本営発表のように嘘くさい。 原発事故のような面倒な物には「臭い物にはフタをする」という手法が、またもや取られている。そして、テレビではお笑い番組が垂れ流され「東京オリンピック誘致成功」で日本は湧いた。 代々木体育館は予算3000億円などという馬鹿げた費用で建て替える予定だという。またもや、ゼネコンと土建屋が儲かる図式だ。

経済の活性化は、地方を切り捨て、東京だけ享受すればよいらしい。

日本の「総統閣下」は「それでいいのだ」とバカボンのパパのように開き直る。 自衛隊という「危険なおもちゃ」を片手に、近隣諸国を挑発しながら……。

異常だ。どう考えても異常だ。

そういう異常な日常が当たり前になることの恐怖。それより更に恐ろしいことがある。 「何も感じない」 「俺には関係ない」 と知らんぷりしまうことだ。

一般ピープルはバカでアホウであってくれたほうが、この国の指導者達にとっては好都合らしい。

だが、忘れてはいけない。 かつての歴史を見れば簡単にわかることだ。 このままでは、いずれ破綻する日々がやって来る。 僕たちはそんな日常に、日々静かに穏やかにレイプされているのである。

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 天見谷行人の独断と偏見による評価(各項目☆5点満点です)

物語 ☆☆☆

配役 ☆☆☆

演出 ☆☆☆

美術 ☆☆☆

音楽 ☆☆☆☆
総合評価 ☆☆☆

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作品データ
監督   奥田瑛二

主演   安藤サクラ、柄本佑

 製作   2013年

上映時間 134分
予告編映像はこちら
http://m.youtube.com/watch?v=N8ucPHMFhCk&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DN8ucPHMFhCk


奥付



映画に宛てたラブレター2013•11月号


http://p.booklog.jp/book/77432


著者 : 天見谷行人
著者プロフィール:http://p.booklog.jp/users/mussesow/profile


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