わたあめひつじ
眠れぬ誰かが眠りに落ちたその瞬間に柵を飛びこえた羊は、着地点を失い宙へと駆け上る。星の間をくぐり抜け、たくさんの人々の願いをその身に絡め取り、一 層ふんわりしたその体で再び群れへと帰って行くが、時々道に迷うらしい。甘いザラメが香る。綿飴がメエと鳴いたらお気をつけて。#twnovel
森の名前
迷いの森の案内人をしている。迷いこんだ者に地図を貸し見送るのが仕事だ。今日迷い込んできたのは私と同じ年頃の男の子。深い闇に脅えることなく地図を拒む。これは僕の課題だからと真摯に森と向かい合う彼に私は。#twnovel 気がつけば私は迷いの森の入口。踏み出す一歩。森の名は恋という。
銃
チャンネル回すって意味不明だとずっと思っていたんですけど、昔、本当に回して変えてたらしいすよ。他愛ない話をしながら研究所の奥へ。そういえばこいつ 名前決まったんすか?と後輩。残酷でえげつない新兵器を僕はペンと名付けた。銃よりも強いという古の兵器の姿を僕は知らない。#twnovel
呪う
選択を100%誤る呪いにかけられた。試験前なのにと女神を憎むがいや待てよ。これはチャンスだ。選んだ答えを選ばなければ選択肢は一つ減ることになる。勝利を確信し浮き足立つ僕は気づかない。選んでしまったことを。この #twnovel でいう「選んだ答え」辺りから全て間違いになることを。