なほ
しおりをつけるはんぶん
世の中便利になって、掃除も料理も道具の進化で以前の半分以下の時間でできてしまう。はやくお金をためて睡眠時間節約布団も手に入れたい。そしたらもっと 働ける。そしたらもっと便利な道具がたくさん買える。そしたらいつか、いつか寿命を半分にする薬を買う。僕は正しく生きている。#twnovel
未来の本
売れない理由？僕の本は未来向けだから今生きる君らには理解できないだけだ。彼の分厚いだけの文学をいいと思ったことはない。未来ってなんだ明日の続きじゃないか。彼の虚勢を心で笑う。#twnovel この本が一番いいね。百年後、本は捨てられた子供らを温める。どの本よりも長く炎となって。
羊が運ぶ記憶
滅びてしまう前に世界の記憶を分担する。蝶の羽に、鳥の歌に、羊のもじゃもじゃに隠してしまえ。任された記憶を守りながら彼らは再びその時を待つ。やがて 訪れた新しい世界。鱗粉と共に、囀りと共に、全ての記憶は解き放たれる。いつか貴方がみたあの夢は、羊が任された世界の記憶。#twnovel
くじ
縁日でヒモクジを引く。おやこれは当たりかな。おやっさんがおめでとうと言ってくれるが何が当たったのかよくわからない。確かめようとして引っぱれば、乱 暴にするなと言われた。これは伏線だよ。回収を急ぎすぎるのもよくないし伸ばしっぱなしもいけないと。面倒なものに当たった。#twnovel
ずっと
幼稚園からずっと一緒。家も近いし好みも合うし腐れ縁で何となく一緒にいた。幼馴染みって色々似るのなと思っていたらヤツにだけ彼女が。好きになんなよと クギ刺されてありえねーと答える。いつも同じの好きになったしわかんねーぞと心配するお前のがわかんねー。俺はずっと。ずっと。#twnovel