神様のお仕事
黒い小さな神様はいつでも今際の際にいた。お婆ちゃんを心配そうに見守る神様を僕は追い出す。だめだよ帰ってよ。渋々部屋を後にする神様。機械がピーッとなる。遅かったのだ。#twnovel また殺してしまった、と神様は泣く。魂を繋ぎ止める仕事を最後までさせて貰えない。死神なんかじゃない。
zine展別府
お盆で帰省した懐かしい街。いつも買い物していた八百屋のひさしは傾き、やっているやらいないやら。店をのぞけば野菜が並ぶ。手にとればサラサラ。何かを 伝えて消えてった。これは物語だ。全ての野菜を読み終えた頃、私の指先もサラサラ。そうだ帰らなければ。お盆は今日でおわる。#twnovel
リセットボタン
リセットボタンを前に人生を思う。一瞬で振り返ることのできるつまらない人生。仕事も友情も長続きしない僕を引き留めるものなど何もない。さらば、ポチ。変化なし。どこまでも主役になれない自分を笑う。#twnovel リセット、第三工程までオールグリーン。以降最終工程終了までに3億21年。
おかあさんすいっち
おかあさんスイッチを作った。
毎日いそがしいおかあさん。だから直接言えなくて、ボタンを作ってこっそり押した。
おかあさんスイッチ、「あ」。
けれどボタンを押したって日々は変わらない。
それはスイッチが偽物だから……ううんきっと。
おかあさんスイッチ「あ」。
あいしてほしい。
滅びる
「間違えたからやり直しね」そう言って神様は台本を閉じた。「違うんだよねそうじゃないんだよね。ちゃんとしないと滅ぼしちゃうよ?」そうして僕らはまた最初から世界を始める。台本通り進めばきっと。#twnovel 「ねえ神様。台本通り間違えず進むとどんなご褒美ユートピアが?」「滅びるよ」