いろいろといろ　じゅういち

僕と彼女は旅をしている。行き先がなんとなく同じだからって始まりは大体そんな理由。喧嘩したりもするけれど穏やかな日々だ。おかしいよね僕ら、旅の終わりがお別れだってなんとなく解っているのに楽しんだりしてさ。手を繋いで行こう。死が二人を分かつまでの旅。#twnovel　#twnvday

元気でね。うん元気で。走り出した列車が見えなくなるまで見送った。列車で行く人をこんなに最後まで見送ったのははじめてかもしれない。今日から帰り道と なる慣れない道をとぼとぼ歩いて扉を開けたら一人暮らしの始まりだ。はじめて作った肉じゃがは、ただひたすらにしょっぱかった。#twnvday

どこかの次元で何かあったらしく最近次元がおかしい。本来三次元のこの世界が今日は二次元、次元は日替わりだ。夢の二次元に浮き足だっていたのは最初だ け。探せども僕の天使には会えないし最近ずっと雨降りだし。どんよりどんより。水気も寒さも感じないとはいえこんな、ん？効果線？#twnovel

僕らに背景がつくようになった。心を無にしておかなければ効果線や飾り文字で感情がだだ漏れてしまう。心を殺す日々。お陰で世界は以前よりずっと窮屈で無 表情だ。けれど時々。時々、僕の言葉で君の周りに花が咲く。僕ゆえ咲いたその花を手折って君に捧げれば、こんな世界も悪くない。#twnovel

眠る前に考えたことが夢の素になる。詰まった物語の続きを考えながら眠ればそこには理想の展開が。鬱展開だがそれがいい。そう思っていたならどこからとも なく現れた獏がばくっとそれを喰った。やれやれ。折角の物語がと肩を落とせば獏が続けざま、ばくっ。僕はどなたの悪夢でしょう。#twnovel

不思議なことなど何もない。悩む私に探偵は呆れ顔。死んでいたのはかの有名な歌姫、初○ミクさん。そして現場からの逃亡を目撃された容疑者、それが初○ミ クさん。なのに不思議がないだなんて。そろそろネタバレしていい？ と探偵は欠伸。頷く前に、○に入るのそれぞれ違う字だから。#twnovel

不思議なことなど何もない。死んでいたのは初○ミクさん。そして逃亡を目撃されたのは○音ミクさん。察するにこれはきっと最初の○は音じゃない字が、後の ○は初じゃない字が入る。つまり別人そういうことだ。惜しい！と探偵さん。素直に考えろ。○は伏せ字じゃない名前だそのものだ。#twnovel