王様の耳は
王様の秘密を知った美容師は誰かに話したくて仕方ありません。けれど話せばきっと国際問題。第一、王様の名誉に関わる。人がいないのを森の奥で叫びました。「王様の耳は猫の耳!王様の耳は猫の耳!」#twnovel 風が噂を世界中に運びます。「なにい?戦争だ!」耳と揃いの猫尻尾もつけてやる。
チョコ落とし
折角チョコを作ったけれど手渡すなんてできない。教室で転た寝している彼の隣にそっと置き去りそれからダッシュ。駆ける駆ける。やがて重なる足音。速い速い。後ろから彼だ。そして今、「捕まえた」。ドキン。#twnovel「ハンカチ落としチョコですんの流行ってんな。お前でもう5人目」5人目?
卵から女の子
君と二人、体育座りで空を見てた。数日前からピリピリと軋むような音がする君の体が今日は小刻みに震えてる。そろそろかな。君は嬉しそうだけれど僕は気が 気ではない。どうなるの?生まれるんだ。変わらない?さあどうかな。やがて君がパカッと割れて生また少女は、僕に鋭い牙を剥く。#twnovel