ちょこら
おかえり。キッチンの君はいつもより楽しそう。たちこめる甘い香りに気づかぬわけがないけれど、君が内緒にしている内は気づかぬ素振り。食事してTVみて その時を待つ。コテッ。気づけば君は僕にもたれて眠ってる。14日はもう終わってしまいそうなんだけど、起こすべきか起こさぬべきか。#チョコラ
「貴方ってチョコみたい」「甘いとこが?」「いいえ」「もしやほろ苦さの方?さすがわかって」「いいえ」「それじゃええと」「チョコを温めたあと冷たくするの」「うん」「そしたらツヤツヤ輝くの」「うん」「冷たくされると輝くの」「うん?」「はいチョコレートどうぞ」#チョコラ #twnovel
人間の男に恋をした雪女は今宵、チョコをこしらえいそいそ準備を整えます。太陽を隠して吹雪を纏って人の世界へ向かいます。もう二度と日付は間違えない。2月14日、2月14日。先週のことを心で恥じながら寒さを引き連れ参りますのでどうか皆様お気をつけて。#twnovel #チョコラ
#愛の魔法
#愛の魔法 を探していますと青い小鳥が囀った。僕も彼女も少し驚き少し考え、それからそれぞれ愛の魔法を書き記す。君の魔法がなんであるのか知ることなんかはできな いけれど、ひとつだけ解る。僕ら魔法を信じてる。それくらい解れば愛は大体うまくいく。青い鳥は北の空へと綺麗に融けて行きました。
こんにちは、王子様。どんなことにお悩みかしら。#愛の魔法 でどんな呪いも、え?この気持ちが呪いでなんかあるはずがない?詳しく言えないが、#世界もう腐らせた協会 管轄の悩み?あら。それじゃあキスはできませんね。お詫びに私、責任もって見守ります!@23novel #twremix
真夜中の少し前に現れる魔法使いさんは、どんな夢も物語にしてしまう。私は物語のお礼がしたくて #twremix する。お礼になっているのかはわからないのだけれど。獏ちゃんからダンスまで、本当に素晴らしくて、私も皆も敬愛していることを物語で伝える。@Haruki_Non #愛の魔法
#愛の魔法 が知りたいならば青い小鳥を追いなさい。そこに答えが書いてある。愛の魔法はそれぞれだけど私にとってのそれはキス。とろけるような。甘い。濃厚な。熱い。新鮮な。食べちゃいたいような。え?キスは食べられないって?食べられなければ鱚じゃないにゃ。#twCATnovel #猫の日
#愛の魔法 を探していますと青い小鳥が囀った。僕も彼女も少し驚き少し考え、それからそれぞれ愛の魔法を書き記す。君の魔法がなんであるのか知ることなんかはできな いけれど、ひとつだけ解る。僕ら魔法を信じてる。それくらい解れば愛は大体うまくいく。青い鳥は北の空へと綺麗に融けて行きました。
ここで一緒に暮らしましょ。魔女に拐かされた僕はどの道も選ばない道を選んだ。賑やかな日々。「ね、帽子どっちがいい?」「どの地獄、遊び行く?」わざわざ探さずとも「わかれみち」はどこにでも潜んでることを君は教えてくれる。だけど最大の別れ道は #愛の魔法 で隠しておいて。#twnovel
「何してるの?」「魔法陣かいてる」「なんで?」「#愛の魔法」「愛の魔法?」「これをかいて呪文唱えると1時間後に花束持った未来の旦那様がここにあらわれるはずなの」「まさか」「大事なことだから2回言うけど1時間後花束もってここよ?」#twnovel 君の好きな赤い薔薇の花束を抱いて。
僕が神様だったなら
#僕が神様だったなら 何もしない。何も救わず罰も与えず、僕が神様である事実をひたすら心の中に閉じ込める。君は気づかない。僕が簡単に君の悩みを解決できたり願いを叶えてしまえることを。こんなに近くに希望があることに気づくことすらできないまま、悲しむ君を抱きしめる。僕は何もしない。
#僕が神様だったなら、朝は偶然君と同じバスに乗る。喧嘩しながら登校して休み時間、君の視界の隅に偶然入り込む。帰り道。校門を出て二個目の角を曲がる頃、偶然じゃんって追いついて寄り道。そんな小さな偶然をとても大きな神様の力で毎日繰り返す。今と同じ努力を少し便利にする。#twnovel
#僕が神様だったなら、コンプリートする。この世界の全ての分岐を隅々まで残らず全て把握する。君が望む素敵など世界など、僕には全くの無関係だ。だいたい君のハッピーエンドが誰かにとってもそうであるとは限らないでしょう? 全てのものに平等な。そんな世界を教えてあげる。#twnovel
忘れ薬
彼があの子と手を繋いでた。辛い。でも大丈夫。私には #忘れ薬 がある。これを飲めば辛い記憶は忘れられる。彼があの子とキスしてた。彼があの子と。大丈夫。大丈夫。忘れ薬は一回分。だから全ての辛い何かが終わったその時飲み干すの。平気。平気よ。どんなことでも耐えていける。#twnovel
忘れ薬を飲んだ、ということは覚えているんだけど何を忘れたかは当然覚えていない。そこまでして忘れたい出来事があった過去の私が可哀想すぎて辛い。忘れたい。あの日忘れ薬を飲んだことを忘れるために忘れ薬を飲んだ。忘れ薬を飲んだ、ということは覚えているんだけど #忘れ薬 #twnovel
口づけで目覚める白雪姫のような僕を見つめる彼女。また僕を忘れてしまったらしい。#忘れ薬 のことは知っている。彼女は僕を忘れたくて忘れたのだ。何度でも繰り返されるはじめましてが僕を苦しめる。未だに自分の罪が解らぬ僕には口づけよりも毒林檎がお似合いだ。@ce1039 #twremix
私、誰なんだろう。よくわからないけど何にでもなれるような誰にでもなれるような気がしたんだ。多分きっと忘れちゃってるだけだろうし本当は何者かなんだろうけど、昔のことってそんなに大事なことかしら。私はこれから何にでもなれるし誰にでもなれる。#忘れ薬 の小瓶はキラキラと笑った。
風の噂で君が #忘れ薬 を飲んだと聞いた。よく解らないけれど辛いことでもあったんだろう。仲違いして以来それっきりで、すれ違っても嫌な顔されたり無視されたり。笑いかけてくれるようになったのは嬉しいけれど、胸が痛い。#twnovel 本当は飲んでなんかいない。今度は君に素直になるの。
今日はどんな #忘れ薬 に?いつもの席に座りいつものと返せばすっと出てくるそのカクテルに苦笑。できているのに尋ねたのか。いえそれは一応。見透かされている。はじめてここに来た日、切実な気持ちであの子に飲ませた「失恋の痛みを少しだけ忘れるカクテル」を、今は僕一人で飲み続けている。
辛いことが忘れられます。そう言われて薬を飲んだのに全く忘れられない。ことの次第を伝えに行けば、「失礼ながらそれは辛い出来事ではなかったのです」と。なるほどそれなら仕方ない。辛いことがあるたび僕は #忘れ薬 を飲む。いまだ何も忘れぬ僕は、ほかの誰かよりもきっと幸せ。#twnovel
君のことを忘れてしまおう。この #忘れ薬 を一飲みしたなら君との色々は全て忘れられる。もう二度と、何を見ても何をしても思い出さずに済むように。何かを忘れたことさえ思い出さずに済むように。君に繋がる全ての記憶を手放したい。私は小瓶に口づける。ゴクリ。#twnovel ねえ、私は誰?
人は死んだら電柱になる
人が死んだら電柱になる。そう聞いてから死ぬのが怖くてたまらない。佇む私のそのお隣にもしもあなたがそびえたら?優しく繋がりあうための電線は途端に私 を縛る枷となる。折角一人で立つことができるようになったの。死ぬような思いで生きてきた、足跡までも殺されてしまうのが怖い。#twnovel