操る天気
彼とのデートが雨で流れて膨れっ面の君は、ままならない天気が不満そう。実は天気を操る技術はとっくの昔に存在する。それじゃどうして思い通りにならない かって、そんなの簡単。なってる。但し君じゃない、誰かの思惑。それは誰か。そうだね例えば今日の雨。僕の思惑だとは思わない?#twnovel
トライアンドエラー
君の気持ちが知りたくてシステムを構築する。これさえできれば君の言動を分析し、君の本心を99.8%の確率で推測できる。トライ&エラー。どれだけ時間がかかろうとも必ず完成させて君を。#twnovel ずっと隣でそれを見てる。もうずっと。ねえ。いつになったら私の気持ちに気づくのかしら。
畜生。乱れた白衣とズリ落ちた眼鏡を僕はすいっと直す。そうだ、僕は最初から間違っていたのだ。そう、それはわかりきっていたこと。僕は。@hyuugahikage #twremix そもそも推測確率99.8%に甘えたのがいけなかった。僕は100%を目指す。全ては、それからだ!
貴方は時々浮かない顔でぼんやり何かを思ってる。バカな人。どうして私と結婚したの?私の気持ちが解ったからでしょう?量ったからでしょう?それってつまり。@hyuugahikage #twremix 「君の心が解るシステム」私があの日の「君」だからこそ量れたって、いつ気づくのかしら。
家族団欒ハンバーグ
隣のテーブルの家族、何度か顔を合わせたことがあるが今日は一人足りない。なのにテーブルにはいつも通りのハンバーグ。僕は店員を呼んだ。ヒソヒソ。#twnovel 店員が奥へ戻ると同時に僕は席をたつ。「あの、おめでとうございます」結婚して家を出た娘さんのためにと頼んだワインで乾杯する。
雪山山荘
雪の中、辿り着いたのは洋館だった。躊躇われたが仕方ない。案の定、中では親族会議の真っ最中。これが名探偵の性かと嘆くが事件は起きない。会議は和やかに進む。#twnovel 気づけば私の手は赤だった。経験を活かし完全犯罪を目論む。「犯人はこの中にいます」私より早く館の主人が宣言する。
交通整理
交通整理係は悩んでいた。整理しきれず鳴らされるクラクション。きっと自分は根本的なところを間違っている。だってそうだろ。こんな風にいつまでも整理がつかないなんて。#twnovel 整理で一番大切なのは捨てること。いわゆる断捨離。一台ずつ、車を、黒いトンネルへ誘導、出口なんて、ない。