お姫様になりたくて
お姫様になりたくて幼馴染みに相談したら旅に出ろと言われた。ゆるふわなお姫様になれますように。白馬の王子様に会えますように。荒野を越えて魔王を倒し、ああもう、こんなのお姫様じゃない。#twnovel 文句を言いに幼馴染みの元へ。お帰り僕のお姫様。世界は素敵だったでしょって、きゅん。
飴
恋したくなる飴なんてあるわけないと君が笑う。だけどあるよと手渡した飴。信じないわ。信じないならむしろ平気で食べられるでしょう? 何一つ僕と約束しないその唇が飴を啄む。#twnovel 信じないわ。だけど貴方がくれたきっかけ大切にしないワケがない。私、前から貴方のことが。
色彩密室
部屋の中は絵の具でぐちゃぐちゃに塗りつぶされていた。色とりどり、なんて言葉では片付かない鮮やかな混沌の中に女が死んでいる。狂ったか。自殺で事件を処理し、部屋を後にした。#twnovel 大変です。部下のメールに目を見張る。片付けられた部屋。絵の具を落とせばそこに、「犯人はお前だ」
ぐるぐる
ぐるぐる廻るその迷宮で私たちは迷う。ううん、そう思っていたのは私だけ。大丈夫って貴方は私の手をひき進む。迷いもせずに。迷いもせずに?#twnovel 繋いだ指先が震える。ねえ、ずっと同じところをぐるぐる回っているのは、迷っているのを隠してるから?それとも、ずっと一緒にいたいから?
ラブコメ
ラブコメですか?甘くてほわほわなアレですよね。ございますよ。温かいのをさしあげましょう。#twnovel 白いエプロンの彼女が差しだしたのは、ご飯に肉じゃが御味御汁。ラブ米ですわ。お客様ってお目が高いのね。御味御汁は故郷のものだった。肉じゃがの、ラブ米の温かさに甘さに、きゅん。