目次
この本は
#twnovel
歩こう
人魚
家具
渡り
ネコ缶2
狼が来るぞ
ままごと
ぼろぼろ
自由
怪盗
七年後
メイド長
囀り
よこしまたてしま
手折る
完全犯罪
グルグル
コラージュカフェアリス
#twnvday 『リトライ』
かめらっこ
リトマス氏
嵐の夜に
いつも一緒
神様の傘
少女ロボット
ワレワレハ
月が綺麗な夜だから
月ウサギ
ぽっかり
空っぽの本
ロボットの権利
ラジオ
自慢の羽
倍返し
恋心
本当のところ
ラーメン
花と蝶と僕と
オフ会
冬眠
ぬいぐるみまおう
ぬいぐるみ師
魔法少女
枯れ木
いと
ほわほわのほわほわ
台所の妖精
絵に描いた
花は爛漫
きらきら
たまご
空想生物
かくことり
かおれ
ハロー
お姫様になりたくて
色彩密室
ぐるぐる
ラブコメ
たぬっこ
星のロボット
にゃ
人魚の恋
ちはやぶる
音源
世界を終わらせる音
ダイヤの乱れ
猫のべ
全滅亡祭
人間力
少女ロボット
#twnvday 『運動会』
アンパンマン
操る天気
トライアンドエラー
家族団欒ハンバーグ
雪山山荘
交通整理
もぐもぐ
森の奥で
精算
まじょっこ
プライド
椅子
メッセージ
恋は盲目
花の種
偽装ではない
猫のべる
文豪の卵
ジャック・オ・ランタン
10月11月
たまご
おにぎりあたためますか
生まれ変わったら
コロコロ
文フリ
砂の姫
ようび
お誕生日
ハイチーズ
ボタン屋
世界にひとつだけの
粛清の魔女
まおゆう
遺言
偽装
蜘蛛
芝海老
おつきのメイド
大きくなる
親子丼
君は笑う
クッキー
蝕む
#twnvday 『コタツ』
絶世の美姫
眠り姫
まんがQ
縁日の人魚
金魚
私可愛いよ私
水葬の教室
ねこのべる発送
ないない
電波塔の魔法少女
物語
金魚水槽
金魚の娘
友情の種
花園
動かぬ証拠
胸が
心霊
旦那(仮)
グリコ
金魚葬
さんたさん
サンタ疑惑
魔改造
時間外チョコ
そみみふぁれれどれみふぁそそそ
毛糸玉
喧嘩売り
雪の女王様
金魚姫
ねこかん
きんぎょすくい
赤青黄色
寄生
神の手
たまご
おもいいれ
魔物
じぇじぇじぇ
勇者
偽物
花の便り
3Dプリンタ
#twnvday 『環』
サンタの秘密
誕生日
ひかるはな
魔の物
けものびと
ホルン少女
ババロボ
カタタタキ
チチチ
信じない
サンタ殺し
サンタのサンタ
白馬王子
シンゴウキ
問題児
進化雪女
海の祠
前へ
新年
誘拐
ふくGirl
あまから
ペットボトル
バクバク
ラブ&ピース
ウマ
年賀
鳥居
幻獣
あめちゃん
ふく
ねっとも
#twnvday 『鏡』
洞窟の
鏡よ鏡
猫箱
ダイオウイカと少女
プログラム
お化けの子
羽根
かし
青い鳥
僕が僕であるために
博士
魔法使い
そういう人
八つの足
あおいとり
サービスサービス
三点リーダー
卵は世界だ
パーツ
落花
青い鳥
殺し屋
仕事柄
豆まき
くるっく
はじめての
三年
冒険の書
ゴースト
定期ポスト
聖火
雪工場
彼氏彼女
3000メートル
甘い果実
お姫様
競技会
千日紅
#twnvday 『太陽』
異世界
王様の耳は
チョコ落とし
彼氏いません
卵から女の子
スノーマジックファンタジー
クッキー
幻想
道具屋の悲劇
別れ道
だれのひ
引っ越し
エソラゴト
パレード
トカゲ
あめふり
ビター
春服の君
春が参ります
前向きな後ろ向き
猫列車
雛祭り
しまい忘れ雛
ふち
尻尾
かいたい
チョコのせい
でるも
恋届
農夫
季節柄
春雨のスキップ
タンポポ娘
#twnvday 『旅立ち』
次元
夢の続き
まる
まるまる
みんなじゃない僕
花売り娘
液晶
春雨のスキップ
スイーツ
こいチョコレート
沈む街
約束の選択肢
空の指輪
手品師
小さな翼
ネタを飼う
恋バナ
宝飾屋
注文の多い
空の布地
電柱
モグラ叩き
日記帳
自販機
ひととき
サクラ
桜系女子
散華
嫉妬する
はじめの一歩
おきつねちゃん
夜道に
人のココロ
テンキヨホウ流星
右左
夫婦
遠い歌
洗濯屋
悪夢
星の墓場
ゆめゆめ
おとなのきもち
ほんのたび
あいあい
勇者は来ない
世界の半分もらいたい
辛口
ガラスの靴はおいていくわ
人ごみ
#twnvday 『up』
同じ着メロ
そらいろ
フラグ
行列のできる本屋
波音
人生の参考書
勇者→
魔女印惚れ薬
140
いろこい
運命の人
しあわせ
にゃにゃ
アイコイ
かっぱさら
甘いお菓子と女の子
ノアのトランク
ふこうよせ
本棚
うつわ
ゆる
SM
羽付餃子
ぴかぴか
3D
おこたで
#twnvday 『珈琲』
物語3D
復讐
スタイル
青い惑星
どっじ
開幕
3D
キノコ
神様のシナリオ
ぬいぐるみ
恋文
キスの日
読み聞かせ
鳥籠茶
おはなし
カフェへ行こう
腹の中身
着ぐるみ
明日の私
あおまる
カメラカメラカメラ!
めつ
スーパーマーケット
飼湖
プリンタ
船長
メイド少女
ポエイチ
牢獄
せかいのおわり
ツボ
100m走
#twnvday 『ゴール』
魔法の筆
タイが曲がっていてよ
染み
二度目
人本
花火
スノードーム
深淵のタンス
タイムマシーン
お通し
周波数
輸入
亀模様からの脱出
ありのままの自分
「「「」」」
まおゆう
星の言葉
筆の魔法
暗号
呪い
僕の嵐
駄菓子屋うさぎ
眠れぬ森の美女
エキナカ
チクタク
青空
#twnvday 『「勝」「負」「球」「杯」』
好き嫌い
ナラの箪笥
あかいいと
さいのめ
乱鳥本
ロボットの見る夢
蝉の声
夏期限定
魔女と花
羊たちと沈黙
報道
ペンキ
惑星書物
異世界
夏期限定
死神の歌
神様のお仕事
zine展別府
リセットボタン
おかあさんすいっち
滅びる
旅する本
静かなる世界
ちょうちょ
母の食事
蓮根会議
#twnvday 『ラジオ』
弔い
花火
君は僕の未来
過去今未来
肉じゃが
ロールケーキ
しあわせの魔法
神のミワザ
こけっこ
道路工事
怖い本
けもの道
夏休みの終わり
流れ星製造器
私キティー
恋は焦らず
ガラクタ
ひとえび
羽の種
タイムマシン
ガタンゴトン
かみ
流れ星
イケメン
世界の終わりと始まりに
ナス
雲追い少年
毒林檎さん
エンドレスサマー
きのこのやま
視力検査
体内時計
#twnvday 『不在』
#twnvday 『古』
繰り返す
黒き瞳
子供本
メントス硬い
13カード
壁ドン
規則正しい男
姫様
いろぬり
たぬきうどん
メイドロ
おかたづけ隊
庭師
プラネタリウム
午後七時
赤い手紙
夢であえたら
エレベーター
螺子巻きメイド
四角い絵
発掘
空想の王国
あみ魔女
もふもふ
おとおし本
月食
らんぷのせい
さぎょう
滅亡
横流しされた名前
台風の目
君の寝言
#twnvday 『宝探し』
赤い獏
ハロウィン
沈んだ気持ち
ふれいく
リモコン
電信柱さん
クレア
神隠し鬼
あとのまつり
もう一度
最良の日
あのねええとね
そちらこちら
鬼笑い
毛糸羊
事故
とりのいろ
はんぶん
未来の本
羊が運ぶ記憶
くじ
ずっと
別府
縁日
システム
猫ZINE
羊と夢
#twnvday 『探』
ほしさがし
こたつねこ
服屋
全サ連
トンネルの向こう
かいだん
数値化
羊が
夜と羊
異世界トラベル
すみっこ
ねこたつ
欠陥羊
せかいのおわり
数えない
設定
愚痴
カクテル
観覧車
空想動物園
境界線
喜怒哀楽
にゃんて
りんご
しんで
#twnvday 『選』
ゆきだるまつくろ
ステウおばさん
弱虫
星に願いを
星泥棒
パティシエ
天使
黒歴史ノート
サイレンとナイト
3Dサンタ
年賀
旅と干支
空色職人
渡り鳥
大掃除
ぼんぼん
メイメイ
羊の管理人
羊ずきん
羊男
干支執事
クリーム羊
迷える子羊
片隅の羊
羊と魔王
羊の皮を被った狼
狼が来るぞ
伝説の毛刈り職人
羊執事
ひつじ美容室
毛糸羊
糸羊
裸羊
数える羊
幽霊羊
羊羹
さいごのひつじ
わたあめひつじ
森の名前
#twnvday 『ペン』
呪う
鉛筆
空港線
三時
(*ФωФ)
こころとしょかん
防水
眠り姫?
南極魔法使い
心当番
あのね
雪だるま
カラス
アッタカイ
ポケットドラゴン
ランプの精
豆まき
予定調和
ママ本
一世一代の手品
古の海
森ガアル
宇宙人に捧げる歌
夢見る仕事
13人目の魔女
#twnvday 『かすかに』
真心を君に
侵略者
魔女
敵国の姫君
ドラゲナイ
瞳水晶
少女漫画的
二歩目
白い着物と言霊と
踵をかえす
人魚
編集さん
いろいろ
蝶のはね
未送信メール
ねっぷりん
美術館
CD
美術館2
使い魔の末路
ネップリ
調剤本屋
311
花咲く旅路
かぐや姫
鳩使い魔
機械の夢
魔法学校ロボ
寄生娘
使い魔おかん
奥行き
毛布
花蝶
桜の木の下
白雪
山羊さん使い魔
バラ色
卵から
狼少年使い魔
嘘つき少年のエイプリルフール
嘘から出ない
げっ歯類の使い魔
犬猿の毛糸
桜の木下
選挙
少女ロボット赤頭巾
使い魔グリフォン
時計塔幽霊
魔女の箒職人
#twnvday 『嘘』
書けないわけでは
嘘つきの魔法
しんでれらあふたー
缶詰
天使の種
船長と僕と使い魔と
蛇口と文字と
電源オフ
神様の糸
コンポタオゴレ
編み魔女
使い魔梟
もふっとな
寝物語
眠れない彼女の使い魔
不知火
恋の化石
必要と点灯虫
最果て食堂
宇宙船オレ
紅茶姫
#twnvday 『熱』
ほかほか
入れ替え
アイツの誕生日
博士と僕
世界と秩序
恋文の日
おかず飼い
運動会嫌い
タコさんウィンナー
ようこそようこ
魔法使い猫娘
ママ噴火
倦怠キック
プラネタリウム
鳥籠の塔
がすすた
狼少年狐少年
魔法学校と箒
花々
言葉の雨
ノート
タイムマシン
お天気ドレス
#twnvday 『傘』
産直
こねこねこ
身から出た錆
クローゼットの宇宙
がめ煮
おしまいのひ
粛々と
酒蔵の女神
天気予報 傘
愛の南京錠
躓いた夜
夢の中で
魔女と蝶と
広告
花束を君に
白薔薇
ねことめつぼう
ですの
7月7日雨
祖母
路地裏きのこ
魔女
狐の子
金魚
生まれ変わると
不死鳥
#twnvday 『ゲーム』
成就する願い
盆踊り
結婚
百鬼夜行
何番目かの羊
メイドワゴン
本の化石
花火
梅雨
カタコト
鰻事変
かき氷
ジジジ
リアル大事
チンアナゴ
ビール売り
ずっと冒険
太陽と月
絶滅
繋げない手
遺影の君
また来年
糸電話
#twnvday 『無限大』
シンデレラ
異形と少女
孵化
花火師
本選び
工場の煙
赤い頭巾
ぽつり
図書館女子
るるう
図書館の
結婚する前に
綿毛
流星養殖
夏少女
朗読本
正義の味方
くさばなのことば
積ん読タワー
ランプの精
発芽する本
花束を君に
カレー使い魔
よーそろー
綿飴屋台
お祭り狐面
#twnvday 『つくる』
犬猿
魔女の呪い
黒い金魚
誑かし姫
人魚
たくらん
本当の読書
地獄の鬼
ハナコさん
最後の楽園
死後の世界
月兎
皿数える
漂流
死にたい
これは魔法です
大きな悪戯
夢を叶える装置
きのやまい
バールのようなもの
図書館
図書館勤め
お引っ越し
せかいはぐるま
はじめての異世界
#twnvday 『未来』
司書
あたまたんぽぽ
ゆうやけそら
同人星
薔薇のお姫様と狼の子
棘を抜く
ほしへゆくふね
幽霊図書
おどるくるり
人魚水槽
水泡に帰す
琥珀
防音幕
ポニーテール
ハロウィン幽霊
忘れられたサロン
ぜんまいをまく
即売会の神様
ピンポン妻
ほしとはーと
三時を告げる
王子様
物語蜜
移送図書館
数世紀後の明日
魔封じ
死ネタ
あたまおはなばたけ
どんぐり通貨
#twnvday 『どっち』
卵に祈る二人
ペンキ屋
ボタンホール
鳥籠姫
成長という病
花柄のワンピース
伝説の指輪
病名:アレルギー(もしくは距離感計測不全)
病名:不明 症状:幻視
おともなくなく
標本
時の部屋
病名:仕事中毒
ぴょん
百鬼
すきまようかい
最果てごっこ遊び
私は鳥
季節の便り
りかちゃん
病名:虚言癖 (看護記録には恋とアセスメントされている)
金魚空
最果て食堂~コカトリス
おなかろうごく
病名:不明(現代の医学では解明できない)
青い小鳥
王子様お姫様
#twnvday 『暁』
病名:中二病 ただし健康
けるべろS
つまらない本
万華鏡
そびれる
15時
秘密
140字くらいの
サンタ追う
サンタ履歴
人間の
ペット
サンタはいない
温めますか
冬の社
煩悩
年末最後の
ショッピング
銀河鉄道
埋める
病名:連鎖 治療:贄
死んでいる
門前の土産屋
天国と地獄
白梅の君
雨季乾季
#twnvday 『去る』
女神沼
空から
大きくなるぞ
29時
自由度
羽模様
とける
つもる
寒波の街
みらいんごう
雪山山荘
足引っ張り
A
星飼い
まきまき
鬼バーボン
肉じゃが
にこにこみ
ぬい
羽切除術後
ゴミ処理
骨の海岸
人魚
おおばかやろうとちょこれーと
ロボ
#twnvday 『重力』
501
くるんくるん
生きていくには
まじょこ
ヒーロー
不死鳥
本の霊
ねこさま
ダメ神
くまさん
やる気
まつ
魔女と少年
もっふる
ぶつぐつ
花冠
欠け
孵る
木の実
しあわせタクシー
おおかみが
もっふる
空は夕焼け
種は種
列車
蝶蜘蛛
#twnvday 『人工知能AI』
世界の平和
砂時計一族
#twremix
彼氏
認識
さかさま
旅行
選択肢
チラリズム
ワインは血
用意どん
ひとがた
妖精さん
勇者→
デビュー
幽霊屋敷
もえきゅん
パンナ
輪廻
私の中に
死神
冷めち茶
ぷかぷか
台風
惚れ薬
まっさお
藻屑
ケンカ
どっち?
ねえねえ
世界を
140字メール
9月の終わり
秋本番
できてる
天使
アナグラム
回復
しんかんせんとくるま
ばらのはな
借りてきた
ライフイズ運動会
ぽい
夜に
狼なんて
デス
ずきん
いと
掛け違えたボタン
ぬけかぼちゃ
過去の恋
クレヨン
天才
紋白蝶
そろそろ
偽造ついのべ
異世界
空箱
しあわせ
ゆめゆめ
きみは天使
むだなんかない
からふる
鯛焼き3連
ガラスの小瓶
六法
工場
美しい鳥
眠気
れい
折本
眠気
運命
黒いマニキュア
問題
はね
神泥棒サンタ
かぶり猫
おせち
初夢バクリ
身長差
連絡先
鳥籠
テスト前夜
入浴剤「海」
ぐちゃぐちゃ
お誕生日
サプリ
温室
果たし状?
かける
恋の病
恩返し的な
冬将軍と春
いっぱいいっぱい
首相
ベッドの下の子
あかるいかぞくのおはなし
物語は
あめ
こころをみせてみろ
神様はいない
空気清浄機
幸運
ラッパ
魔法瓶
恋告鳥
悪夢
桜舞い散る
少女の嘘
チクチク
恋味
かみさま
神様の舞台
赤青
エイプリルール
爆発
眠り姫のメイド
ご主人
数式
ぽんぽん
彼氏いません
クルマに気をつけて
あきはこない
雨と花火と
ラジオ
同じ
リトルウイング
証拠
失恋したい
ドキドキ
#書き出し
溢れる
盲目
ばさり
月兎
比喩禁止法
あいをください
最後の恋
片耳
百年の孤独
トランクに
軒下で
あなたがわたしにくれたもの
喧しい
恋心に鍵を
偽物
涙の海
ふるふる
破る
言の葉
路線バス二本
仕立屋
感情
虹色
寒さの所為
色ガラス
ニイタカヤマノボレ!
宿題
ふるふる
こころひとかけ
日常幻想
すえない空気
140字
パキパキの
辞書
魚と海
崖っぷち
体温
黒猫
言葉の尻尾
位置づけ
笑顔を作る
モノクロ少年
秘密
落ちる
もしも桜が
三分
古の本棚
もえるこいは
ぱん
ダメな過去
五月人形
ネジ巻きかえる
飢える
ひとでなし
信用
愛加工
まぶたのうら
カーテン
夢の続き
玉葱
靴跡の花
満月
ピタ
そらをみなよ
迷わない
缶詰
写真立ての裏
さよならのかず
いつか彼女に
ガラス玉
夏期限定
傷に花
明日
ここまでだ
足をなくしても
君の星
半熟時代
ラーメン
全滅祭
艦のべ
#twTorT
全最愛祭
#twHalloweenS
冬の遊園地
あいうえお滅亡
世界のサンタ
ヒトツイロアドベント
うたのべ 動物
たちつてと
あいうえお正月作文
僕還オムニバス
ちょこら
#愛の魔法
僕が神様だったなら
忘れ薬
人は死んだら電柱になる
#アリコラ
妄想くらべ
メイドのベル
#滅亡と愛
#読むスープ
#図書の国
#twnvfes まつり
茶々さんの
窓枠水槽
すみさんの
#調香物語
#星の飼い方
#雨と童話
#七夕一夢
ツイノベお誕生日
丑ノベ
#ひと夏の滅亡
#空想の街
夏魔女
#twTorT
がめ煮
赤×芋虫
カップラーメンの麺が伸びている
信号は赤になった
#明日世界が終わる日に
222
桜埋め
#滅亡colors
#隔離病棟
月兎印
世界の終わりに君は
最果て食堂
#222散歩
#甘き滅びの日

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ラーメン

ラーメンが運ばれてきた後で焦がしニンニクをかけてくれるのがこの店のスタイル。ここのラーメンはこれなしには語れない。帰省して最初に食べたくなったの がここの味だった。焦がしニンニクをかけにきた三角巾の老婆に大盛りでとお願いすると、老女は何も言わずにざかっと入れた。

ラーメンをずるっとすすると懐かしさがこみ上げる。「あらお客さんすみません。まだニンニクかけてなかったでしょ?」若奥さんが僕に声をかけた。「いただ きました」ラーメンの中身を指さすと、「あら、それはうっかりしました」と少し不思議そうな顔。「先ほどお婆ちゃんに……」

見当たらない。「あのう」奥さんがおずおずと尋ねる。「それは三角巾のお婆ちゃん?」「そうです」すると奥さんは驚いて、そして少し涙ぐんで笑う。「そうですかそうですか」 そのラーメン屋、先代の老女のトレードマークは三角巾でつい最近亡くなったのだと後で聞いた。ご馳走様。


全滅祭

そんなバカな。何もできぬとは。このまま続ければダメになるのはわかってる。なのに、なのに見当たらぬ。じわじわ広がるその滅亡の源を私はただただ睨みつ ける。ああ、どこだ。お玉はどこだ。この鍋の味を滅亡させるであろうこの濁りをどうにも出来ずに、鍋奉行たる私はただ絶望に震える。

 

やあ、僕アイコン。今日は、 だってね。だからちょっと青ざめてみたよ。え?すっきり綺麗な青空だねって?いやだな。今日は滅亡に相応しい一面の曇り空さ。ああ、そうか。君はどうやら勘違いをしているようだ。僕はこっち。青い方。そうそう多分君が背景と思ってる、空と思ってるそれが僕。

 

「神さま何してるんですか」「育ててるの」「何をですか」「世界」「ああ、そんなに危機ばかり与えちゃって」「いいの。耐え切れなくなった頃に船を与えてあげると生き残りが地球を攻める仕組み」「嫌なことでもあったんですか」「女神ちゃんがもう僕に会いたくないって」 

 

「私だったら貴方を選ぶわ」玉砕覚悟の告白で案の定振られた僕に君は言う。「あの子のことを忘れさせてあげる」誘惑の言葉を紡ぎだす君の唇は思いのほか柔らかかった。  僕は忘れた。滅んだ恋を忘れ、もう一度あの子に恋をする。何度も砕かれる恋心を何度も君が救う。

 

「ゲストに、 さんをお迎えしております。こんにちは」「こ、こんにちは」「緊張なさってるんですか?もうすぐ滅亡の完成だそうですね」「今日のでき次第だ」「いかがですか?」「 を見てもらえば解る」「宣伝ですか」「 もよろしく(カメラ目線)」

 

女子高生荒野を行く。ああもう電波がないんですけどって、苛立つ君。声をかければくるり。セーラー服の裾ふわり。さきほど世界は終わりましたと教える僕を 笑い飛ばす。大人はみんな嘘ばっかりだしそんなことってどうでもいいわ。それより神様みたいなおじさん。電波のある場所知りませんか?

 

白百合のブーケ、振りながら貴方がいつもより綺麗に笑うから何かが壊れた。ボロボロ溢れる私の涙を仲間がゲラゲラと笑う。あんたら仲良かったもんね。うん 良かった。例えばその仲の良さを今ここで叫んだらどうなるだろう。黒い欲望を押し殺す。誰も気づかない。あのね。ううん、おめでとう。

 

悠々と泳いでいられたのも束の間だった。やがて僕らは飢えて死ぬ。仲間さえ喰らい、孤独な最後。  だからすくって。水面に映った未来を憂いて僕らはすくいてを見上げた。金魚を、世界をすくえるか否か。三歳児は託された未来を知る由もなく。

 

もしも世界が滅びるならば、 はどうなるの?お客様がそうおっしゃるの。みんな一緒に滅亡だよな。私は笑ってお馬鹿な素振りで「イヤンこわい★」と答えるの。だって面倒臭いじゃない。世界が自分を受け入れてるって疑いもしない愚か者。ねえ、貴方は一緒に滅べるかしら?世界と。

 

やめてって言ったのにどうして?そういうのって勝手にやっちゃいけないでしょ。そんな白いのかけちゃって。ねえ、どういうつもりよ。許せない。どうして自由に選んでいいのに「みぞれ」なんかをかけちゃうの?かき氷もあんたとの仲もおしまいよ!  うう、冷たい。

 

流星を見に行こう。君に誘われ嬉しくなってホイホイついて来た。どんなお願いしたの?尋ねると意外にも簡単に教えてくれる。暗い所に一人で来るのが怖かったからそのお礼って。 囁かれた願いに打ち砕かれ願いなんてなかったけれど今できた。暗い所に二人で来たなら怖がられる僕になりたい。

 

ずっと思ってた。おかしいよね。これってやっぱり平等じゃない。だけど今までのことまでどうにかしようって気はないんだ。これからでいい。今からでいい。だから平等にしよう? その日、地球は左派と右派の平和的解決のために生贄となる。左右平等のもとに、ぐるぐる、ぴた。


艦のべ

「不安なのか?」そう言われて気がついた。私、震えてる。大丈夫と言っても信じて貰えないだろうから、寒いだけよと嘘をついた。不安を言葉にしてしまったなら呪いになるような気がした、「?!」不意に手を握られた。思ったより温、言いかけた君は「スキンシップも大事だな」と言い直し笑う。

 

最近君は喋らなくなった。何をしても「ありがとう」ってそれだけ。天気の話ばかりだし私と一緒にいても退屈なのかも。話しかけても迷惑かなって見上げた空は雨。「僕はまだここにいても大丈夫なのかな」いつもより静かな提督に尋ねる。安心して喋らなくなってるならいいけど。そう僕のように。

 

それほど話をしたことはなかった。僕はこうだしあの人達はああだから。名前を呼ばれて明日はきっと雨だねと思ったくらい。「次は一緒ね」そう言うとあの人達は僕にお揃いの髪飾りをくれた。「ワレ魚雷攻撃ヲ受ク、各艦ハワレヲ顧ミズ前進シ、敵ヲ攻撃スベシ」見覚えのある髪飾りが流れていく。

 

司令には、恋も、戦いも!負けません! お姉さまを取られたくなかった。明るいお姉さまにあんな淋しい顔をさせるのが許せなかった。この人には負けない。そう思っていつも見てた。お姉さまを、司令を、お姉さまを、司令を、司令を、司令を、ハッ!司令なんて見てません。見てませんってば。

お姉さまに少しでも近づきたいです。そのためには私、どんなお姉さまでも知りたい。司令といる時のお姉さまだって。どんな顔をしてどんな言葉でどんなことをなさったのか。知りたい。少しでもお姉さまに近づきたい。近づいてお姉さまと同じことを司令と。 ええっ、あんなこと!?ひえ~~~。

 

響「司令官から連絡みたいだよ」 【とりっくおあとりーと】 響「とーりと??」 暁「きっと次の作戦ね!」 電「なのです!」 雷「準備するわ!」 司令「とりっくおあとりー(ええと、武装してるってことは、Trickに応戦するって、そういうこと?)」#艦のべ

 

あら、あらあら。出がけに突然手を掴まれた。連れて行かれたのは彼女の部屋。そこで次々着替えさせられる。あり余る胸部に笑いが止まらない彼女は少し考えて、ちょっとお化粧直してくるわねって。二人で街に出る。ねえ、陸奥。服を選んでくれるのはいいけど、貴方好みじゃない方がいいかも。

 

人だってあまりにひどい仕打ちを受けたら反発したくなるしょう?あのね、私も同じなの。人じゃないけど同じなの。むしろ人じゃないだけにひとでなし、みたいな?さあ回しなさい。過酷なほどに回すといいわ。そもそも貴方は間違ってるの。私がボスじゃないだなんて、一体誰が決めたのかしら。

 

「ソウスレバイイコトガアルノ?」「あるよ」「ドンナ?」「例えば君の好きな人が君に何度も会いに来る」「好キナ人?」「そう、あの姉妹とか」「エ?」「そう、金剛姉」「ヤルワ…」「ナンドデモ…ミナゾコニ…」言ワレタ通リスル。絶望サセナイ程度二課金シタクナル希望ヲ残シテ。何度デモ。

 

最近ペンギンしかできない。さすがにおかしいと思い、建造の様子を録画する。執務室に戻り早速再生。いつも通り、「上々ね」ってペンギンだけどな。もぐ? ん?もぐもぐ?巻き戻して再生。こいつ喰ってる。何も作らずペンギンを差しだしている。取り敢えずペンギンの入手経路を断たなければ。

 

「ぷれぜんと?要らないねぇそんなものは」そう言ったらしょんぼりされた。くりすますぷれぜんとなんて強そうな装備、高価だろうと遠慮したのだがどうやら違うらしい。悪いことをした。ん?こちらが渡してもいいのか。いや、だがしかし、うん。 木曾だ。お前に最高のぷれぜんとを与えてやる。

 

「クリスマスケーキ…こんなに甘くていいのか?!甘すぎる!!」その言葉が第六駆逐隊を駆け巡る。「はわわわ、辛いケーキがお好きなのですね」「暁の出番ね。見てなさい」「じゃーん!パワーアップしたわ」「こいつは力を感じる」 遠征中こっそり集めた香辛料てんこ盛りケーキを前に木曾は

 

情報は命綱だ。俺様は毎日のニュースチェックも欠かさない。なんだって?この冬最強の?最強の将軍?ようっし。天龍、水雷戦隊。出撃するぜ!バタン!! 天龍ちゃん外はこの冬最強の寒気ですって~。冬将軍に負けないようにちゃ~んと毛糸のパンツはいてね~。あら~、もう声も出ませんか?

 

提督「曙はまだかのう」 時雨「提督、もう食べたよね」

 

呉の雪風、佐世保の時雨。そういうの聞いたことあるから興味はあったんだ。「雪風は沈みません、艦隊をお守りしま・・・あーんしれぇ」提督を恨めしそうに 見送る彼女。今回はお留守番みたいだね。だけどねえ、君が行かない方がいいってこともあるんじゃない? だって僕たち、死神だから。

「そんなことないです!」彼女はぶんぶん首を振る。そんなに振ったら転んで、ああもう。僕は彼女に手をさしのべた。「雪風は死神じゃありません!」僕だっ てそう思いたいさ。だけどいつでも僕ら以外のみんなが辛い目に遭うじゃないか。「違います!しぐれはみんなを信じていないですか?」え?

「死神なんかに負ける弱いみんなじゃありません。だからみんなが弱かったのではなくて雪風が凄くて。すごくすごく凄くて生き残ってしまっただけなのです。 だから。雪風は沈みません!だって、だってそうしないと今まで沈んだみんなが」ぽろり。彼女の大きな目から涙が落ちた。うん、そうだね。

「時雨は沈みません!」こっそり言ってみたけれど、僕らしくないかな。

 

Q羅針盤と言えば A 1「人を導くもの」 2「人を迷わせるもの」 3「ラスボス」

 

「まるゆ、ちょっと目を閉じろ」 「はい~。どきどき、ドキドキ、DOKIDOKI、ZZZZZZZZ」 「まるゆ!?」 ーつづくー 次回「口づけは目をあけて」

 

いい雨だね。足音も聞こえない雨の中ちらり振り向けば君だ。雨はいいね隠してくれる。気づかれたと思い顔を隠せば、そうやって僕は生き残ってきたからねっ て。知っているよ。本当は君が私の涙に気づいてるって。さっきさしかけた傘を引っ込めたのが見えたから。君は笑う。雨は、いつか止むさ。

 

「今日は猫の日にゃ」多摩の言葉を球磨と木曾は聞かなかったことにしたかった。「つまり多摩の日にゃ」けれどくるんと夜目仕様になった多摩に何を言っても 無駄なことも二人はよく知っている。「たまだにゃー」球磨も木曾も諦めた。「くまだにゃー」「きそだにゃー」いつになく嬉しそうな多摩。

 

「どうして雛人形をしまわないの?」「お嫁にいかれたら寂しいから」「寂しい?」「そりゃね。きるだけ側にいて欲しいです」「ケッコンしたって側にいられ るよね?むしろ……」「それは相手が嫌がるでしょ。実家に同居みたいなもんだし」「相手、相手は……提督のあんぽんたん!!」 

 

「提督、ホワイトデーに貰ったチケットで間宮に行ってきたよ」 「おいしかった?」 「うん。新しいパートの方がクッキーが得意みたいで数え切れない数のクッキーをひたすら焼き続けているんだ」 「もしかして眼鏡に白髪のグランマ的な」 「よくわかったね。知り合い?」 「昔ちょっと」

 

こんなこと昔もあったなと思う。お国のための進軍。片道切符の葬送行進。意に沿わぬ結婚。沈黙の花嫁行列。過去と今とが交差する。繰り返す運命に涙も出な い。だってお役目ですから。言い聞かせるのもあの日と一緒。なのに、こっちだ。思いがけぬ救いの手に戸惑う。自由をしてもよいのですか?


#twTorT

をくれなきゃ悪戯するぞ。青い小鳥が囀ります。ツイノベを、ついのべを、twnovelをちょうだい。それは私の飛ぶチカラなの。囀る小鳥を指先にとめて、私は小鳥に話します。もしも貴方が悪戯したならそれが物語になりそうなのだけど、ねえ、どうしようか。

 

この季節になると子供達はそわそわします。どんな素敵な変身をしよう。人間の子はいそいそ準備を始めます。落ちこぼれでも大丈夫。狸の子もいそいそ準備を始めます。おやおやぼんやりしてる子が。変身なんて必要ないわ。けれど魔女の子もやっぱりそわそわするのです。

 

カボチャの馬車で乗りつけたならフワリ微笑ってTrick or Treat? 王子様は迷わずTreat。 恋は甘い砂糖菓子。だからTreat。僕らの恋を始めよう。 なんて愚かな王子様。私のしたい恋はTrick。甘いだけの恋がいいなら他の誰かとして頂戴。

 

Trick or Treat?年に一度訪れるその子に特製南瓜パイを渡せば輝く瞳。もう何度目だろう。パイを作るのもすっかり上手くなった。あの日と変わらぬその背中に手を振る。今日はハロウィン。子供達がお菓子目当てにやってくる。生きている子も死んだ子も。

 

その仮装珍しいな。すごいそっくり。食べちゃいたいくらいだわ。お菓子なんかいらない。ただ街を見て回りたい。ハロウィンを継承してくれて本当に良かった。 年に一度この日だけ。絶滅した人間の仮装という名目で、人喰い生物に支配された懐かしい我家を見に行ける。


全最愛祭

今日はお仕事じゃありませんの?寛ぐお客様にお声がけする。そうだよ、と仰るものの時間はとうに過ぎていた。首を傾げる私に気づくと、今日はズル休み。僕が行けば事件が起きるからね。 お客様の職場は温泉旅館。せめて だけはと気遣う名探偵に珈琲のおかわりを勧める。

 


#twHalloweenS

街は人でないもので溢れている。「あのカボチャよく出来てるな」「本当だ光ってる」「お、あの幽霊いいね、着物ミニじゃん」「ミニ?どこ?」「あの木の下。足も見えない本格的」「足どころか何も見えないけど」  Uramesiya or Treat?

 

Trick or Treat! どちらを選ぶも貴方次第。 だってどちらがご褒美かなんて誰にも決められないでしょう? Trick or Treat! さあ貴方ならどちらの扉をあけますか? 扉を選んでください。 ➤Trick ➤Treat  

➤Trick 貴方でしたらそう仰ると思いました。ようこそこの館へ。ここでは貴方にピッタリなトリックをご体験いただけます。密室でも暗号でもどんな謎でも解いてやる?頼もしい。ですが勘違いされていませんか? 貴方がするのは体験。そうつまり、  

➤Treat 貴方でしたらそう仰ると思いました。ようこそこの館へ。さあさ、お菓子を召し上がれ。甘いけれどもカロリー控えめ。至れり尽くせりな、おや、どうなさいました? 成分表示に「毒」とある? 偽装はいけませんからね。さあ、召し上がれ。 


冬の遊園地

遊園地はもう閉園間近。乗り物たくさん乗ったよね。冷たくなった僕の手を取り最後の回転木馬へ向かう。パパは少し渋い顔。大丈夫だよ。回るだけさ。泣かないでよもう大人でしょ。 優しいオルゴールに導かれ、回転木馬は天へ帰る。僕をのせて。地上のパパに手を振る。きっとまた来年。

 

さあ行こう。パパの手を引き目指すは大きな観覧車。「パパと乗りたいなんて珍しいな」白い息が大人げなく弾む。「あのね」「何だい」「ママの誕生日どうする?」選ばれた理由にパパは少しガッカリしてる。でもねパパ。観覧車は僕ら二人の秘密の隠れ家だ。ママは高い所が苦手だからね。


あいうえお滅亡

だってそうでしょう かなしみがあるから喜びはあるし らぶがあるからへいともあるわ おかしくなどないの めずらしくもない でりーとしないで受け止めて欲しい とうぜん解っているのでしょうけど うまれたからには滅びるが摂理


世界のサンタ

そのサンタは一年を通して世界各地に存在するっす。けれどこの季節、やっぱとりわけ忙しいみたいっす。誰より豊かな白いひげ。赤いサンタの正装で店頭に立ち、たくさんのピースを売りさばくっす。サンタ会議にも現れないそのチキン野郎の名前?カーネルサンタっす。

 

「世界のサンタを召喚する方法がわかった」「わー、してして!」「サンタ環をかいて呪文を唱える」「これがサンタ環。それが呪文。わっ!」「かかったな」「我輩は悪魔」「まさかサタン」「大体あってる」「悪しき願いを叶えに来た!」「ほらね」

 

サンタも時代と共に変化する。トナカイとソリは車になった。赤鼻が夜道を照らすといっても車のライトには敵わない。「次はサンタさんすね」車と化したトナカイが言う。「そうは言ってもお前」サンタの進化とは何だ。「そりゃあれっす」視線の先には、ミニスカサンタ。

 

赤い服きて贈り物をくれる。それがサンタ。西洋の風習を教えると子供らは知っているよと頷きあう。村にもいるよ。真っ赤な着物のお姉さん。  それは私。願い通りに男を殺めて女に自由を与えるの。真っ赤に染まった着物で今日も。へえ、そう言うの。メリークリスマス。

 

「誰も知らないサンタの秘密」という本の回収をサンタ協会より命じられた。相棒ルドルフと共にイブの街を飛び回る。プレゼントの配送と本の探索。繰り返し 繰り返しその家に辿り着いた時にはクタクタだった。窓からすっと入り込むと、「手を上げろ!」銃を構える警官と震える女の子。

「来たな泥棒!」「違うわよね?あなたサンタよね?」二人の視線はまっすぐ俺に注がれた。「お嬢さん残念ですがこの男は」「違う!違うもん!」どういうこ とだ。ここでサンタバレしてしまえばきっと俺は逃れられる。だけど、だけど。迷う俺の背後から声がした。「そいつ泥棒っす」

ルドルフ!「僕は嫌って言ったんですよぉそれなのに」泣き出しそうな顔をしたルドルフが俺にだけみえる角度でニヤリと笑ったのを忘れない。   「我々は子供の夢とサンタの秘密を守らねばならぬ」愚鈍なサンタなど必要ないのだよ。ルドルフはククッと笑う。

 

「この包装紙近くのお店のだね」「そこで買ったんじゃ?」「店で買ったら見つかるしおかしい。それにこの手紙」「まだ何か?」「うちにある便箋と同じ」「!」 犯行現場に残された数々の証拠を元に探偵は推理する。12月25日。今年は何人のサンタが捕まるのだろう。

 

私、怪盗サンタさん。毎年完全犯罪目指して望みの物をお届けするの。証拠なんかは残さぬように抜き足差し足サンタ足。奪わない怪盗なんて?あらやだ私は奪っているわ。証拠を集めた彼らが私を捕まえたのならいつしか気づく。その胸にあいた穴、失ったものが何なのか。 

 

ねえママ。この図鑑のサンタ本当にいるの?さあどうかしら。 ねえママ。本当にくるの?いい子にしてたらね。 それから僕は努めて悪い子に振る舞った。 絵なしサンタずかん ()。この中のアイツやアイツから家族を守るために。

 

盗みに入った家の中、手近にあったこの袋に金目の物を詰め込んで逃げ出した。ひっそり暮らしていたなら、空っぽのはずの袋に玩具が。次の日にはぬいぐるみが。次の日には。  12月24日、袋は満たされる。溢れてしまっても困るので、毎年この日、中身を配っている。

 

『3+4+3=? 正解したならプレゼントをあげよう。サンタさん』 なんだこの手紙。足し算か。ストレートに10ってまさかそんな子供だましもいいとこだ。待てよ。サンタさん。3たさん。そうか! 子供相手だ子供だましで結構結構。きっと全員正解…「答え、2?」


ヒトツイロアドベント

ナナイロ光る杖の先。 ヒトフリしたならシャランとなって、ナナツの世界を指し示す。光の先には見覚えのある、イロイロなイロのヒトツイロ。さあ、少しだけたずねてみましょ。魔法にかかったほんのつかの間、世界は扉を小さく開く。あなたはどのイロがお好みかしら。 8


うたのべ 動物

人の少ないこの惑星は動物にとっても機械にとっても楽園だ。新種や新型が増え続け、人類はその分類に追われる。この子は新しい動物。これは前にもいた機械。ええと、お次は。 分類は困難を極めた。もういい。尻尾のあるのが動物で。賛成。 野生の薄型TVが荒野を駆ける。

 

短歌から物語を作り出す。例えばそれは、 だって構わない。出来上がった物語はやがて、また別の短歌の卵になるの。繰り返し繰り返し。あたかも一つの種族のように連なりくるくる、くるくる巡る。生物の名前は、 。いかなる進化も全ては貴方の言葉次第。

 

機械仕掛けの羽根万年筆を買った。いい恋文がかけるよと文房具屋に唆されたのだ。パタパタ。書けずにいると勝手に綴り出す。君と一緒に・・・どうか手を・・・その唇・・・待て。こんなこと思っているけど・・・その胸に。わあ!  羽筆1

 

何度も紙を破り捨てる僕に万年筆は怒り出し、とうとう窓から飛び出した。ちょっと待てお前どこ行くんだよ。追いかけると嫌な予感は的中。万年筆は君の家に飛び込んだ。窓から顔を出した君と目が合う。終わった。僕に気づいた君はなにやら書き出した。  羽筆2

 

紙飛行機になって飛んできた手紙には、「聞かせて」って。僕は背中をピンとのばして君に告げる。「好きです」にっこり笑って両手で丸をつくる君。  ところで万年筆は君にどんな素敵な恋文を書いてくれたの?全てを告げたあと、君はその恋文を見せてくれた。羽筆3

 

「彼の話を聞いて」それだけ。そう言えば雑貨屋が言っていた。羽根万年筆は万年単位で存在するため厳密には機械か動物か分からないって。プログラムとは思えぬ気遣いやカンを見せるのだと。僕らことなどおかまいなしで、万年筆は羽根を静かに振るわせた。  羽筆4

 

こんなこと昔もあったね。君と二人で動物園。君の方が大きくて、僕には見えない世界が見えた。今では僕の方が大きく、君には見えない世界が見える。ぷうっとふくれっ面の君。生まれたならまた世界は大きく変わるのに。大きくなった君のお腹を撫でた。きっと繰り返す幸せ。 

 

羊が一匹、羊が二匹。眠ってなんかいらんない。何をしたって恋する私は貴方のことを想っちゃう。だからこれって当然の報い。もしかしたならご褒美かもね。羊が三匹、羊が四匹。どんどん増えてく執事な貴方。ダジャレかよって?ただの趣味よ。  

 

この季節は特にそう。昼寝といわず僕ら炬燵に入ったまんまでうとうと過ごす。今夜もきっとこのまま晩酌。肴は君の愛する鯛だ。なんて思っていたら気紛れに飛び出す君。雪だ。扉の前で僕を待つ。そんなところはやっぱり犬だね。リードくわえて尻尾を振って。

 

にゃー。塀の上の猫に話しかけると猫が吹きだした。「ちょ、お前ぷぷっ」私は目と耳を疑う。「そうくる?お前天才?全猫騒然の面白さ?」ポカンとする私を残して猫は消えた。  悲しいのつもりのにゃーだった。伝わらない言葉に慰められた夜のお話。

 

寒いのは好きじゃない。なのにご主人、僕を無理矢理散歩に誘う。逆じゃんって。わんわん言っても聞きやしない。伏せてたら抱えられた。そんなに? いつもの河川敷。「あ、ぐ、偶然だね」ってそういうこと。赤いほっぺは夕日のせいじゃないよね。

 

友達としか思ったことないしお前は俺の彼女になれない。だけどお前、本気だろ。抱きしめたいって言うならいいわ。うん。だけどな俺、それだけで終われるかはわかんねーよ?  アイツにはじめて気持ちを打ち明けられた。女装しているわけでもないアイツが急に可愛く見えた。

 

貸してくれたマフラーはどう使うのかわからなかった。巻いてあげる。ほわほわあったかい。人に化けて街に出てきたけれど本当は僕が狐だって知ったらどう思うかな。雪がこんこん降ってきた。子狐は人々の視線の先が自分の尻尾だということにまだ気づかない。

 

大きな生き物だった。人懐っこい性格のようだがあまりに危険なその大きさ。決して口が開かぬように拘束されていた。怪物だって?こいつは何もしていないのに。 思い切り笑わせてやりたい。僕は拘束具を外す。大きな口が開くやいなや吸い込まれた僕に迫る鋭い歯。

 

君が一角獣と共にあるという事実は僕の心を慰めた。決して僕に振り向かない君が、同じように決して彼に振り向いてもらえない事実を証明し続けてくれたから。僕と君と彼と。互いのしあわせを祈れぬ僕らの孤独を糧とし、一角獣はすやすや眠る。  

 

子をなめるのに邪魔な牙は出産と共に抜け落ちる。私たちはそういう種族。けれど神様は少しばかり私たちを信用しすぎたのかもしれない。耳をピンと立て近づく足音の数を数える。ダメかもしれない。あどけない顔で乳を飲むこの子を守るすべを考える。

 

あの子は誰なんて聞けなかった。今まで何度も貴方の誘いをはぐらかしてきたはずなのに、こんなにも胸が痛い。骨などとうの昔に抜かれていたんだ。なのに私、なんてバカなんだろう。私を慰める入浴剤はラベンダーの香り。花言葉は、ねえなんだっけ。  

 

いつも通りの散歩道で違和感を感じ立ち止まる。そうだ歩けば聞こえてくるのは僕の足音だけなのだ。いつでも君が追いかけてきたね。僕の二拍子は三拍子にも四拍子にもなれたのに。もう音楽は聞こえない。立ち止まる僕のほほに木漏れ日。君がいたから奏でられた。


たちつてと

タンタンタン 朝起きるとお味噌汁のかおり チクチクチク 昨日破れた物はもう元通りで ツンツンツン だけども急に不機嫌になるの テンテコマイ テンテコマイ トントントン 肩を叩いたならはい、元通り


あいうえお正月作文

だいすきなあなたとね いられたらそれでいい きすなんてはれんちな ちょっとはしますけど 【だいきち】

 

「なにもしないって、ほんと?」 「なぁ、ホントだって信じてお願いとめて」 「くちだけでしょ」 「さすがにほら俺にも好みというものが」 「がるるるる」 「ゆるしてってええっと、あの何かしていいの?」 【七草粥】

 

正が三つもできちゃった!彼女はニヤニヤ再生数を数えてる 月にかわっておしおきよってすっかり覚えて振りまで真似て 特に好きなアニメだからとかそんな理由でかりたんじゃない 番組がつまらないだけで別に亜美ちゃん好きとか大好きです 【正月特番】ごめんね素直じゃなくて

 

おそれ多くも大旦那様がみまかられました。 もり奥深い館の一室。現場はいわゆる密室です。雪もチラつく ちょうどその時やってきたのは名探偵。推理&宣言。犯人はそう、 【おもち】


僕還オムニバス

うむものを 海というならわたくしも きっとそうです 塩味ですし

 

僕が水色で海を塗る横で君は24色全てを使って海を塗る。やめなさい。怒られて教室から出された君とそれ以来会えない。 僕らが生まれた頃にはもう海はなかった。海が消えて命が消えて機械だらけのこの世界で、けれど君が描いたあの日の海を僕は未だに忘れられない。


ちょこら

おかえり。キッチンの君はいつもより楽しそう。たちこめる甘い香りに気づかぬわけがないけれど、君が内緒にしている内は気づかぬ素振り。食事してTVみて その時を待つ。コテッ。気づけば君は僕にもたれて眠ってる。14日はもう終わってしまいそうなんだけど、起こすべきか起こさぬべきか。

 

「貴方ってチョコみたい」「甘いとこが?」「いいえ」「もしやほろ苦さの方?さすがわかって」「いいえ」「それじゃええと」「チョコを温めたあと冷たくするの」「うん」「そしたらツヤツヤ輝くの」「うん」「冷たくされると輝くの」「うん?」「はいチョコレートどうぞ」 

 

人間の男に恋をした雪女は今宵、チョコをこしらえいそいそ準備を整えます。太陽を隠して吹雪を纏って人の世界へ向かいます。もう二度と日付は間違えない。2月14日、2月14日。先週のことを心で恥じながら寒さを引き連れ参りますのでどうか皆様お気をつけて。 


#愛の魔法

を探していますと青い小鳥が囀った。僕も彼女も少し驚き少し考え、それからそれぞれ愛の魔法を書き記す。君の魔法がなんであるのか知ることなんかはできな いけれど、ひとつだけ解る。僕ら魔法を信じてる。それくらい解れば愛は大体うまくいく。青い鳥は北の空へと綺麗に融けて行きました。

 

こんにちは、王子様。どんなことにお悩みかしら。 でどんな呪いも、え?この気持ちが呪いでなんかあるはずがない?詳しく言えないが、 管轄の悩み?あら。それじゃあキスはできませんね。お詫びに私、責任もって見守ります!

 

真夜中の少し前に現れる魔法使いさんは、どんな夢も物語にしてしまう。私は物語のお礼がしたくて する。お礼になっているのかはわからないのだけれど。獏ちゃんからダンスまで、本当に素晴らしくて、私も皆も敬愛していることを物語で伝える。

 

が知りたいならば青い小鳥を追いなさい。そこに答えが書いてある。愛の魔法はそれぞれだけど私にとってのそれはキス。とろけるような。甘い。濃厚な。熱い。新鮮な。食べちゃいたいような。え?キスは食べられないって?食べられなければ鱚じゃないにゃ。

 

を探していますと青い小鳥が囀った。僕も彼女も少し驚き少し考え、それからそれぞれ愛の魔法を書き記す。君の魔法がなんであるのか知ることなんかはできな いけれど、ひとつだけ解る。僕ら魔法を信じてる。それくらい解れば愛は大体うまくいく。青い鳥は北の空へと綺麗に融けて行きました。

 

ここで一緒に暮らしましょ。魔女に拐かされた僕はどの道も選ばない道を選んだ。賑やかな日々。「ね、帽子どっちがいい?」「どの地獄、遊び行く?」わざわざ探さずとも「わかれみち」はどこにでも潜んでることを君は教えてくれる。だけど最大の別れ道は で隠しておいて。

 

「何してるの?」「魔法陣かいてる」「なんで?」「」「愛の魔法?」「これをかいて呪文唱えると1時間後に花束持った未来の旦那様がここにあらわれるはずなの」「まさか」「大事なことだから2回言うけど1時間後花束もってここよ?」 君の好きな赤い薔薇の花束を抱いて。


僕が神様だったなら

 何もしない。何も救わず罰も与えず、僕が神様である事実をひたすら心の中に閉じ込める。君は気づかない。僕が簡単に君の悩みを解決できたり願いを叶えてしまえることを。こんなに近くに希望があることに気づくことすらできないまま、悲しむ君を抱きしめる。僕は何もしない。

 

、朝は偶然君と同じバスに乗る。喧嘩しながら登校して休み時間、君の視界の隅に偶然入り込む。帰り道。校門を出て二個目の角を曲がる頃、偶然じゃんって追いついて寄り道。そんな小さな偶然をとても大きな神様の力で毎日繰り返す。今と同じ努力を少し便利にする。

 

、コンプリートする。この世界の全ての分岐を隅々まで残らず全て把握する。君が望む素敵など世界など、僕には全くの無関係だ。だいたい君のハッピーエンドが誰かにとってもそうであるとは限らないでしょう? 全てのものに平等な。そんな世界を教えてあげる。


忘れ薬

彼があの子と手を繋いでた。辛い。でも大丈夫。私には がある。これを飲めば辛い記憶は忘れられる。彼があの子とキスしてた。彼があの子と。大丈夫。大丈夫。忘れ薬は一回分。だから全ての辛い何かが終わったその時飲み干すの。平気。平気よ。どんなことでも耐えていける。

 

忘れ薬を飲んだ、ということは覚えているんだけど何を忘れたかは当然覚えていない。そこまでして忘れたい出来事があった過去の私が可哀想すぎて辛い。忘れたい。あの日忘れ薬を飲んだことを忘れるために忘れ薬を飲んだ。忘れ薬を飲んだ、ということは覚えているんだけど  

 

口づけで目覚める白雪姫のような僕を見つめる彼女。また僕を忘れてしまったらしい。 のことは知っている。彼女は僕を忘れたくて忘れたのだ。何度でも繰り返されるはじめましてが僕を苦しめる。未だに自分の罪が解らぬ僕には口づけよりも毒林檎がお似合いだ。

 

私、誰なんだろう。よくわからないけど何にでもなれるような誰にでもなれるような気がしたんだ。多分きっと忘れちゃってるだけだろうし本当は何者かなんだろうけど、昔のことってそんなに大事なことかしら。私はこれから何にでもなれるし誰にでもなれる。 の小瓶はキラキラと笑った。

 

風の噂で君が を飲んだと聞いた。よく解らないけれど辛いことでもあったんだろう。仲違いして以来それっきりで、すれ違っても嫌な顔されたり無視されたり。笑いかけてくれるようになったのは嬉しいけれど、胸が痛い。 本当は飲んでなんかいない。今度は君に素直になるの。

 

今日はどんな に?いつもの席に座りいつものと返せばすっと出てくるそのカクテルに苦笑。できているのに尋ねたのか。いえそれは一応。見透かされている。はじめてここに来た日、切実な気持ちであの子に飲ませた「失恋の痛みを少しだけ忘れるカクテル」を、今は僕一人で飲み続けている。

 

辛いことが忘れられます。そう言われて薬を飲んだのに全く忘れられない。ことの次第を伝えに行けば、「失礼ながらそれは辛い出来事ではなかったのです」と。なるほどそれなら仕方ない。辛いことがあるたび僕は を飲む。いまだ何も忘れぬ僕は、ほかの誰かよりもきっと幸せ。

 

君のことを忘れてしまおう。この を一飲みしたなら君との色々は全て忘れられる。もう二度と、何を見ても何をしても思い出さずに済むように。何かを忘れたことさえ思い出さずに済むように。君に繋がる全ての記憶を手放したい。私は小瓶に口づける。ゴクリ。 ねえ、私は誰?


人は死んだら電柱になる

人が死んだら電柱になる。そう聞いてから死ぬのが怖くてたまらない。佇む私のそのお隣にもしもあなたがそびえたら?優しく繋がりあうための電線は途端に私 を縛る枷となる。折角一人で立つことができるようになったの。死ぬような思いで生きてきた、足跡までも殺されてしまうのが怖い。


#アリコラ

ヒューマノイドのお姫様はトランクに恋心を忍ばせた。さあいきましょうブルーの海へ。朝日の眩しさ舳先で感じて錆びちゃうことなど計算通り。大丈夫です か。愛しのあなたに差し出された手、とる手はきっと震えちゃう。シリアスなんかは似合わないから身軽くふわりとあなたにダイブ。どすん。


妄想くらべ

膝頭ふれた初めてのあの夜の震えるキスからやり直そうよ (こはぎ)

 

二人だけでお留守番なんてはじめてだったよね。なのにあの日はすごい嵐で突然の雷。震える私を君は押し入れに案内してくれた。「僕の秘密の隠れ家さ」っ て。そこには沢山の宝物とそれからぬいぐるみ。私たち二人ぎゅうぎゅう詰めで隠れた。ぶつかる小さな膝と膝。ほっぺにキスをくれる君。

 

あれから幾年。一人だけでお留守番なんて慣らされてしまったよね。例え今日がすごい嵐で突然の雷だったとしても、私は平気で好きな本など読むのだろう。騒 がしさを少しばかり迷惑に思いながら。あの日のキスからずっと隣にいたはずの君は、同じ名字になってからの方がずっと遠い。

 

どうしてこんな風になったんだろう。雷が鳴る。すっかりただの物入れになった押し入れを懐かしさでそっと開けた。そこにはあの日のぬいぐるみがあの日のま ま、ううん。この前あげたプレゼントのリボンがそっと結ばれている。ねえ、やり直そうか。この押し入れで幼馴染みのあの頃に戻って。


メイドのベル

心地よいこのべるの音。お客様だわ。メイドのべるはいそいそと扉を開きます。けれどもどなたもいらっしゃらない。閉めようとする扉の足元、チリン。 猫のべるはメイドのべるにスイッと体をすり寄せます。次のべるはそう、アナタにゃ。

 

お帰りなさいませご主人様。メイドのベルは頭を垂れるとふわり、エプロンを広げ旦那様の一日を受け止めます。白いエプロンはすっかり黒へ。こびりつく黒い言葉を優しく手なづけ、ベルはついーと世界へ還す。再び輝く白いエプロン。 の署名があれば、それはきっともしかしたら。

 

ご主人様は命を預かるご職業。生きているなど些細なことだと仰いますが、お仕事のあと僅かながらお酒の量が増えることは存じております。魂を狩る手が唯 一、生かすため私のゼンマイを巻く。奪った命の分だけ巻けば少しは慰められるでしょうか。死を糧に淹れたお茶で一日が始まる。

 

老執事が死にました。屋敷の全てを知る立派な執事でした。丁重に葬られましたが墓の周囲は呪われたように一本の草も生えません。旦那様が必死で草花を植え ましたがすぐに枯れてしまうのです。そのハゲあがった大地こそ、彼が秘密を墓まで持ち込んだ証拠と知るのは旦那様ばかり。

 

私の涙で育てた花をご主人様は手折ります。手折った花を束ねてふわりと綺麗なリボンをかけるのです。捧げる先は決まっています。花より可憐なお嬢様。お役に立てたと喜びそれから私はほろりと泣くのです。私の涙で育てた愛を祝して鐘がゴーン、ゴーン、ゴーン。 

 

ねえ綺麗?お嬢様は目が見えません。物言う鏡の私はいつでも、お美しゅうございますとお答えします。本当に?嘘ではなくて?繰り返し尋ねるようになられた のはあの方の声に頬を染めるようになられてから。私は魔法の鏡。ずっとお側で申し上げます。世界で一番美しいのは貴方です。

 

宴が終わるとメイドは僕にお茶を勧めた。なんだこの冷めたお茶はとのぞき込めば何も映らない。お忘れでしたか。そうだすっかり忘れていた。ゆっくりと飲み干す。さあいこうか。はいご主人様。少し寂しいな。ですが物語は残りますわ。お屋敷にもしくは貴方の胸に刻まれたその、


#滅亡と愛

鏡よ鏡、世界で一番美しいのはだあれ? それは。   その日からお妃様は毒林檎作りに夢中だ。大きな嘘で君を守るよ。けれどもしも、この人が成し遂げてしまったならば一緒に死んでくれるかな。 お妃様は毒林檎を埋める。 世界で一番美しいもの、それは世界です。

 

いけないことはいけません。愛ゆえに発した言葉でした。 めっ。 ぴしぴし、がらがら、どんがらがっしゃーん。崩れゆく足元。 めっ、メツ、滅。それは滅びの呪文。おおせのままに。

 

星へ行く船は十分にある。地球を後にする人々の前に一人の少女が立ちふさがった。 「ごめんなさい」大きな瞳から零れる涙。「今までありがとう…さよなら」涙を堪えて笑おうとするその子は地球。とりあえず多くの日本人は船から降りて共に滅びた。

 

貴方がくれた藤の簪には魔が潜んでいた。要らない私を片付ける為の美しい罠は頭蓋骨を突き破り、根を張り巡らせると永遠の花冠の如く咲き誇る。やがて私を食い尽くした藤は、家を、森を、貴方を、世界を食い荒らす。全ては糧に。貴方のその手で私達、一つになる運命。 

 

「愛が滅亡したってニンゲンが騒いでるのぉー」 「バカね」「バカね」 「「大バカね」」 「二度と手に入らないってマジ受けるんですけどぉー」 「愛なんて」「愛なんて」 「「はじめからないのにね」」 「だって愛って」 「生まれるものだから」

 

愛によってこの世界は終わるらしい。滅びをより確実なものとするため、滅びに少しでも荷担するため、僕は「愛」をはじめた。死に物狂いで彼女を作って、迎える終焉の時。空から降る色とりどりの流星を眺める。終わりだね。君の震える手を握りしめ僕は願う。君といきたい。 

 

「終末がやってくるね」 「うんうん週末がやってくるね」 「終末楽しみだね」 「うんうん週末とても楽しみだね」 「できれば君と逝きたいなあ」 「うんうん私も貴方と行きたい」 「幸せだな」 「うんうん幸せだね」

 

願いなんてないと言う人がいたんです。そんなことないですよね。毎日扉を叩きました。毎日毎日話を聞いていたら1年後、願いが叶ったって。やっぱりあったじゃんって思いましたし、嘘つきは嫌いなんで消してやりましたよ。  

 

愛と死とは隣り合わせ。 ほんの少し指がすべると、AIはSIへ。 あなたのキーボードの左の方。 寄り添い合う愛と死。


#読むスープ

好きになって欲しければ自分から好きと言えばいい。優しくして欲しければ自分から優しくすればいい。祖母が教えてくれた魔法はたくさんあるけれど、これも その一つだ。仕事で煮詰まった時にはスープを作る。お気に入りのお皿に流し込んだらスプーンで一口。すくわれたければすくえばいい。

 

今宵も広間で開催されるお妃選びの舞踏会。私の仕えるかぼちゃ王子のお妃様を探します。甘く優しい王子様。何方ともすぐ打ち解けられても運命の方が見つか らない。もっとおいしい素敵なスープをきっと築けるはずなのに。慰める私に、君と二人きりもいいさと嬉しそうに笑うのです。きゅん。

 

時々食卓に現れるそのスープ。誰の言葉も届かない悲しい夜にも、母の作るこのスープだけはすんなり入ってきた。そういえば、泣きたい気分の時ばかり飲んで いると気づいたのはいつだったろう。レシピは内緒。母はそう言うけれど、私は多分このスープの素材を一つだけ知っている。一つだけ。

 

スープのサラダなのかサラダのスープなのかそれが問題だ。探偵さんはそれはそれは丁寧にスープを検分なさいます。まだですか。ええまだですね。いらいら、 いらいら、いらいら、どかーん。つべこべ言わずに温かいうちにおあがりなさい。貴方が野菜をお嫌いなのは存じていますわ大人げない。

 

お義姉さんの菜花とれんこんの白味噌汁を味わっていると、お兄ちゃんが起きてきた。「俺あんまり白味噌ってさ」いただきますも言わず飲み干すとごちそうさ まも言わずにいってきますのお兄ちゃん。覚えてる?お義姉さんの田舎、蓮根の産地よね。隠された本音にお兄ちゃん、気づくのかしら。

 

久しぶりの帰宅。冷蔵庫の中にはまだ使えそうな野菜がいくつか転がっていた。刻んで刻んでお鍋に入れたらしばらく煮込んで出来上がり。一口食べると父は言 うのだ。母さんこの野菜で何を作るつもりだったんだろうなって。残り野菜のスープに温められる残された私たちは……うん。おいしい。

 

んなはずじゃなかった。温室育ちの私は悪い虫がつかぬよう大切に育てられた。白くスイートなドレスに包まれお嫁にいくはずだったのに突然の転落。傷ついた 私はこうなるしかなかった。だけどね今はよかったと思ってる。私をすくうあの子が言うの。苺より甘いって。やあね、私も苺なのに。

 

おいしいスープを作るためにはいろんな野菜を入れるといい。それならきっと、おいしい読むスープを作るためにはいろんな物語を入れるといい。コトコト煮込んだスープの話。甘いの苦いのしょっぱいの。すっかりおいしくなってしまった、「」 を召し上がれ。さ、温かいうちにね。


#図書の国

シンとした海の書庫。深海の棚から取り出した巻物を解く。くるくるくるくるまだまだくるくる。#図書の国 床一面に開いた巻物水槽をリュウグウノツカイが泳ぐ。昔、パートナーの黒猫に囓られた傷もようやく癒えてきたみたい。餌をあげると喜んで跳ねる。この子がいるから私はこの地区を離れられない。

 

 

出勤すると相方が仕事を終える所だった。奥の書庫、金銀の糸でグルグル巻きにされた塊が二つ追加されている。塊を掻き分け私はその中から一番頃合いのもの を探し出した。金銀の糸を払う。中から出てきたのは一冊の本。高名な占い師は死後、糸処理され人皮の本に孵る。死してなお未来を占う。


#twnvfes まつり

まさかこんな日が来るとは思っていなかった。そう言って、

ついのべは震えた。僕が主役、そんなバカな。

りんごん、12時の鐘が鳴る。顔をあげて。さあパーティーのはじまりだよ。

 

 

狐の子供はお社の影からこっそり様子をうかがいます。コンコン今日はお風邪をひいていて、コンコン難しいから人には変身できない。コンコンだけど。僕もお祭りで遊びたい。  祭りを見下ろす狐の子。お稲荷様に化けたはいいけど、ムズ、てんとう虫が鼻先に向かって。

 

いつだってモジモジしていた。ここでもそう。どうにも踏み出せなくてモジモジ。モジモジ。文学の祭典文フリ。ここには僕の仲間達がいる。だけど。ううん、僕はもうモジモジはやめた。えい。最良の一歩。モジモジはもういない。集えばモジは、文字文字は文学になる。 


茶々さんの

はじめは雨かと思った。けれど私に降り注ぐことなく空からぶらさがる紫。そっと、そっと。紫陽花の目を盗んで内緒の冒険。香りに誘われ私は急ぐ。跳ねる 泥。ふと振り返る。そう言えば私、どうして黙って行くんだろう。どうして後ろめたいんだろう。カタツムリ少女はまだ恋を知らない。

 

君に髪飾りを贈る。紫陽花で申し訳ないと差し出せば首を傾げる君。花言葉が移り気でいい意味じゃないから。そう言うと笑って、そんなのおかしいわって。変 わるのは見た目。誰かのために美しく装い続けるなんて素敵なことじゃない。慰めか本心か。けれどその言葉は僕の頬の色を変える。

 

「水たまり鬼知ってる?」「鬼ごっこ?」「違うよ。こんな雨の日、水たまりの中から僕らと入れ替わる隙を狙って……」「やだっ」「て、手を繋げばいいらし いよ」 震える私の手をとる君の手も同じように震えていた。君も恐いのだと勘違いした私が本当の理由に気づくまで、あと10年。

 

私も花言葉が欲しい。かたつむり少女は言いました。どんなものでも構わないわ。どうか私に意味を下さい。 思いもよらない申し出に紫陽花は驚きます。意味なんてあるに決まってる。けれどもそれは。「顔赤いよ?」「五月蠅い。君のかたつむり言葉なんかゆっくりだ」ゆっくりといこう。

 

君を誘って七夕宵宮。夜店冷やかし奥の宮まで辿り着く。お賽銭いれて手を合わせて。それからこっそり目を開ける。ここに来るまでまともに君を見られなかっ た。ふわり、蛍を従えて君はなんて。何をお願いした? 不意に問われ馬鹿正直に答える。手を繋いで帰り道。僕は神様に感謝する。


窓枠水槽

大切な物と引き替えに望みの物をあげましょう。 窓の向こうに揺れる海藻。合間を縫って美しい魚の群れ。恋と引き替えに鯨目の を手に入れる。めくるめく海底世界、ブワッ。視界が曇る。目の持ち主が泣いている。ねえ、鯨。視力と引き替えにお前は何を魔女から貰ったの?

 

鯨の目から海底をのぞくと今日も人魚がやってくる。鯨の頭を、目頭を、そっとなでるとはじまる、動き出す。鯨と人魚。静かに泳ぐ海の底。ねえ、知ってる? 人魚が時々申し訳なさそうに、切なそうに、貴方のことを見てること。見えない貴方の代わりにのぞく。この世界は誰のもの?

 

まるで映画を見ているように窓の外を見てた。あらすじはこうだ。人間の足を手に入れた人魚の女の子。恋に破れた彼女を助けるため、鯨は視力と引き替えに彼 女を人魚に戻すことを願う。やがて彼女は人魚に戻る。辛い恋を忘れられぬまま労るそぶりで鯨に甘える彼女のことを、私は嫌った。

 

あの子は鯨の目を見ない。水槽のこちら側、彼女の視線を一度だって感じることはなかった。今日はじめてこちらを見つめるあの子。つまりそれってあの子がは じめて映らない鯨の目を見たということ。あの子は言うの。私のせいね。傷口を抉るのは傷口が必要だから。知ってる。私は知っている。 

 

あの子には傷口が必要だ。いつまでも泣いていたいから。私は知っている。私には傷口が必要だ。いつまでも泣いていたいから。本当はもう癒えているのに鯨の目をのぞき込んで傷を抉るあの子。本当はもう癒えているのに鯨の目をのぞき込んで傷を抉る私。 のあちらとこちら。鯨に甘える私たち。

 

窓枠水槽を手に入れる術も解らず、僕は今日も「」と打ち込んではそこに並ぶ世界の数々をのぞき見る。あの子の窓には鯉が、あの人の所には鯨、彼女の彼の所には。めくるめく水槽世界。この窓は世界中の雨降る場所へと繋がっている。世界が見える、ああそうか。これこそ僕の。

 

雨降りにしか会えない僕の恋人は、 の向こう側。時々窓辺にすいっとよっては可愛く目を閉じ口づけをねだる。ガラス越しの冷たいキスに頬染める君。幸せな僕らの幸せなある日、僕は見つけた。君の後ろ、鏡に映る僕の知らない男の顔を。君の窓枠水槽に住まう僕ではない誰か。


すみさんの

きゅ うん。言葉が欲しいと鳴く。普段は蓄えた言葉の切れ端で人語を誂える彼がこんな風に要求するとは余程言葉に飢えているのだろう。次々と言葉を書いて与える ともぐもぐ食べて吐き出した。「これのせいで空腹だったの?」今日に相応しいハッピーバースデイ物語。「無論、主へじゃ」

 

 

 

 

今日は恋愛ものを書こう。甘味など我には合わぬと言って照れ隠し する彼が甘党であることは知っている。甘い素材を彼へ。少女6gi、片想い12gi、少年8giそうすると。「これでは苦くなる」「苦いの嫌?」「主に否 やはない、が、これも入れぬか?」約束を8gi。甘酸っぱい恋物語の出来上がり。

 


#調香物語

段ボールを開けると懐かしい香り。それから缶詰カップ麺。私は実家に電話する。 「この香水もういいよ」【懐かしい香り】は古き良き実家の香り。だけどうちはそんなじゃないし乾物とか必要ないし。「ロマンなのに」と残念そうな母。だけど気遣いには感謝してる。有り難う。


#星の飼い方

美しい星を手に入れたのならそれはもうおしまいのはじまり。僕はずっと君を見つめていたいから、ただ夜を旅する。夜から夜へ世界中をグルグルとさ。黒猫の しっぽについて行こう。夜から少しもはみ出さぬように。明るい日差しの下でも君は輝くけれど、僕の目はすぐに騙されてしまうからね。


#雨と童話

昨日と違うね。驚いた蝸牛の子に「雨が降っているからよ」と紫陽花は言いました。雨ってすごいね。感心する蝸牛。紫陽花は更に続けます。「雨じゃなくても別にいいの。言葉とか、それから」続きは雨音にかき消されました。

 

子供らが道端に描いた物語を眺めていると、ポツリ、ポツリ。囁きながら雨が降る。ゴメンナサイ、ゴメンナサイ。素敵な物語消してしまってゴメンナサイ。蝸牛は首を振ります。いいえ貴方が消してくれなきゃ物語の続きが読めないわ。ポツリ、ポツリ。雨上がりが楽しみです。 


#七夕一夢

今年も会えないと寂しそうな貴方をメールで慰める。年に一度許されたその日が雨ならば会えない。今年は会えそうで嬉しいよ。ええ私も。微妙な天気だね。きっと会えるわ。会える人数を数えて7月7日の日程を組む。世界は広い。晴れた夜空の『貴方』たちに私は会いに行く。 

 

短冊に願いを書いて吊るすと叶うよ。娘にそう言うと「ホットケーキが食べたい」と書いた。知らない素振りでおやつに出せば驚く娘。次の願いは「お部屋かたづいて」。こっそり片付ける。喜んだ娘は更に短冊を吊るした。「お母さんありがとう」  なんて短冊でも吊るそうか。

 

これに願いを書いてつるせばお願いごとが叶うって。「おなかいっぱいすきなものをたべたい」兄弟それぞれ書いたというのに同じ願いのできあがり。笹に吊るしてそれから二人でムシャムシャムシャ。 「足りない」「僕も」空腹をごまかすようにパンダ兄弟は丸まって眠ります。

 

 っていいですよね。すぐに僕らへの指令と解りました。だって夢といえば僕らじゃないですか。七夕だって例外ではありません。君たちの眠りからバクバクバクっと夢を奪う。そんなことは僕たち獏にしかできませんから。全ての日々からマイナス夢を。七夕-夢=うまい!


ツイノベお誕生日

誕生日を迎えた彼に魔女が祝福を与えます。もっと短いタグにしてやろうう。140字以上の文字数を授けよう。いえいえどれもいりません。それより僕は。彼は魔女達に紙とペンを渡します。140字の物語を読ませてください。それが僕への、 への何より素敵な贈り物。

 

昔、 というものがあった。じいちゃんは言う。それは何? 尋ねる僕に、140字で書く物語のことだと教えてくれた。少なくとも俺はそう思っていると。蝉が鳴く。文字制限の意味も知らずに僕は物語をしたためる。ところでなぜ思い出したの? 今日が誕生日だからさ。


丑ノベ

女は引きこもると機織りを始めたようだ。アレか恩返しか。鶴を助けた覚えはないのだが。そっと中をのぞくと機織りBGMを流しながら鰻が産卵していた。俺の目に気づき逃げ出す鰻。やがて卵は勝手にころころ転がり海へ。鰻の出自が謎に包まれている理由を垣間見た気がした。 

 

うのつくもの? いつも食べさせて貰ってるから今更いいよ。丑の日をすっかり忘れていた私に彼は言う。一口食べて、ほら今日だってって。ああもしかして、「うまいもの」とかなんとか言っちゃう? なんとなく気づいてむしろ聞けなくて、だけどそういうところも大好きで。 


#ひと夏の滅亡

リュックサックの中にはチョコレート。宝物のバッジ、それから君にもらったお手紙だとか。春に転校した君が昨日電話で教えてくれた。明日世界は滅亡するの。会いたい人に会わなくちゃね。 窓から外を眺める君と目があう。今までみてきたどんな君より一等綺麗な笑顔。

 

ひと夏の恋っていうの? 彼女にとってきっと俺ってそんなんだった。 このまま二人がおわっても、彼女はまたすぐに新しい男と。   あんたなんかひと夏にすらなんないわ。せめてそれくらいは頑張って欲しかったのだけれど。冷たい視線で地球ねーさんは人類男を睨む。

 

大雨と日照り。滅びの足音が聞こえたその日から全てが腐りはじめた。私の日常も見逃されることなくスーパーマーケット辺りから次々と腐りだす。薬屋が、カフェが、映画館が。愛する本屋も例外ではない。とけかけの指先でめくる腐った本は、うん、もう少し待つべし。


#空想の街

時。時計塔を見上げる人々からどよめきがおこる。塔に赤い花が写っているだろう。あれは幻。ないはずの花だと思えば尚更、儚くも美しく感じるだろう。 以前彼と見上げた時には確かに美しいと思った花を睨む。 滑稽だわ。ないはずの花も愛も、綺麗なはずがないじゃない。

 

9時。時計塔に異変との情報。赤い花が幻のように写るのだとか。これはリペアしなくては。上司に報告するとだからなんだと一蹴された。困惑する。先日路地裏で処理した事案との違いを問えば、これだからロボはと笑われた。 あの日の血塗れと今日の花。違いが今も解らない。

 

11時。ソラクジラだ。昔パパが捕獲に失敗、けれどその時一緒にいたママと結ばれたと聞いてこれだと思った。構えたこの網で彼の心をキャッチする。なのに彼は現われない……ってなんであんたがくるの?  その後あんたとつきあうなんてソラクジラの呪いは強力よね。ちゅ。

 

12時。ペリドットという文字が具現化する事象。僕んちみたいに本の多い場所ではひたすら石を紙に戻し続ける。これはどこだ。片っ端から確かめ辿りついたのは宝石とは無関係の本。 ペンギンノ リズムカンッテ ドウナ ッテル ト? 今日のため準備されたような日記。 

 

12時。とある猫を追うと違う世界に入れるらしい。異世界行きを狙う俺にはぴったりだ。いかにもな黒猫を見つけ追いかける。ツンとすましてたって逃がしはしない。追いかける。どこまでも。  待ちなさい。女湯侵入で職務質問を受ける俺。留置所という異世界は望んでない。

 

12時。とある猫を追うと違う世界に入れるらしい。異世界行きを狙う俺にはぴったりだ。いかにもな黒猫を見つけ追いかける。ツンとすましてたって逃がしはしない。追いかける。どこまでも。  待ちなさい。女湯侵入で職務質問を受ける俺。留置所という異世界は望んでない。

 

15時。かげろうが飛ぶ。なつかしいにおいって何だろうと君に聞いたら夕暮れと答えた。僕は図書室かな。そう言うと君は寂しそう。なんだ同じじゃないのね。  夕暮れの中、陸上部で走る君を図書室からずっと見ていた。僕と君のなつかしいにおいが同じということは秘密だ。

 

18時。何やら騒がしいと思えば今宵の雨は甘いのだとか。雨はいつなる時も檻。けれど甘けりゃそれだけで愛しき檻に変わるのでありんす。わっちにも覚えが。「「姐さん!!」」愛しく甘い声が呼ぶ。わっちは生まれた日からの鳥籠暮らし。けれど此方がどこより一等甘い檻。 

 

19時。喧嘩した。コツン。頭に何かぶつけられて見渡しても誰もいない。コツン。飴だ。空から飴が降っている。踏んだり蹴ったりだと落ち込み家に帰るとヤツがいた。神様が飴ちゃんくれたんだねってオメデタイ。こういう所が大好きだなって、飴玉ひとつ差し出して仲直り。 

 

21時。手の中で花火が咲く花火ドームの話を聞いた。急いで手に入れ君の窓辺に小石を投げる。顔を出した君に今度はドームを投げつけた。手招きする君。忍び込んだ君のベッド、くっついて一緒に花火を見た。来年は大きいのがみたいな。呟きは病室の白い壁に吸い込まれた。 


夏魔女

  浴衣の帯に、向日葵の花びらに、花火の輝きに。夏の欠片はそこら中に隠れてる。全ての欠片、ピースを集めパズルを完成させたならまだ見ぬ夏が呼べるというのに最後の一つが見つからない。お忘れですよ。最後の欠片は貴方がくれた。きらきら光る夏の恋。本気の夏が始まる。

 

長い呪文を唱えた後であれやこれやしたなら、ポン。いでよ夏! 我を呼んだか。召喚した夏が見当たらない。声はするのにおかしなこともあるものね。首を傾げると、ここじゃ。足元から声がする。そこには小さくてもふもふした夏がいた。さあて、どんな夏に育てようか。


#twTorT

「おかしをくれなきゃいたずらするぞ!」いつもと違う賑わいに誘われ街にでてみればゾンビに魔女。仮装パレードだ。お菓子はない。困った僕はそれじゃ悪戯をしますと首を外して見せた。大笑いする子供たち。いつもとは違う明るい反応が嬉しくて僕はそのまま成仏する。

 

「悪戯されたいのでお菓子あげません」という大人が増えた。由々しき事態に我々は立ち上がる。ニヤニヤする大人を書ける石で描いた円の中に立たせた。「お、魔法陣か?召喚か?」ふざけるな。  円に向かい矢印と文字を書く。「悪戯好きの大人です」お巡りさん召喚!

 

今年、ジャック・オ・ランタンに選ばれたのはアイツ。あの子の夜道を照らす栄誉あるお役目を僕も狙っていたのに。やっぱり顔かとやさぐれていると、これがいいわね。僕は家の中へ。  ただいま。パレード帰りの君を出迎える。スープに進化した僕が心まで温めてあげる。

 

箒が不調で飛べやしない。相棒もおでかけみたいだし今日はお休みね。ため息をつく私に、お揃い!と魔女のかっこの見知らぬ少女。手を引かれるままハロウィンの街へと繰り出した。  箒には昨日のうちに話をつけた。今日一日は遊ぶのにゃ。少女のお尻に黒い尻尾ゆらり。

 

朝からあの子を待っている。去年素敵な歌を歌った可愛い子。来年もくるねと約束したのにまだこない。夕方も過ぎて深い夜、あの子だ。招き入れて南瓜スープとお菓子を振る舞う。こんな時間にしかこれなくてごめんねと謝るあの子を抱きしめ今年は私が鎮魂歌でお見送り。

 

トリックオアトリート? 今日くらいはトリートで。名探偵の答えにがっかりする子供たち。僕らの最高のトリックを見せつけたかったのに。手渡された小さなチョコの包み。目を丸くする。暗号だ!  安楽椅子ゆらり。今日は君たちが名探偵。おいしい謎を召し上がれ。


がめ煮

がめ煮食べたいな。呟く僕に何それとも言わず、私も好きと笑う彼女と意気投合。今では時々がめ煮を作ってもらう仲だ。実家の味に似ているだなんて運命を感じる。 がめ煮は彼の母親に教わった。対象に近づき情報を引き出すための手段。息子を心配する母親からのスパイ要請は絶えない。

 

GAMENI。嘗てそんなものがあったそうだ。古の惑星地球。今は亡き故郷が残したたった一枚の写真を手がかりにまずは材料を推理しがめくり、即ち寄せ集 める。歯車に釘に鉄板にオイルにピコピコランプそれから。鍋でコトコト煮込めば何が出来るのか。我らと同じ機械かはたまた。

 

あんたホントにがめ煮好きねって手作り料理を振う彼女。幼馴染みカップルに敵うわけないし大体それって筑前煮だし。とか思っていたなら青天の霹靂。アイツ のこと好きなの?って。応援しちゃうよ!って。彼女に背中を押されて彼の困った顔に気づかないフリの奇妙な三角関係がはじまる。

 

今日はがめ煮だよと先に帰宅していた夫が言う。我慢できずに鍋からパクり。まだにているところなのにと窘める彼に、やっぱりなんかにてるよねと言ったら、 うんにてるから熱いよって。違う違うにてるってにてるんだけどまあいいわ。これがうちの味。味付けで喧嘩したあの頃が懐かしい。

 

古い魔導書を見つけた。彼への思いを募らせた私は禁断の魔法薬に手をだす。今ではもう珍しい古の動植物が材料として並んでいるけれど諦めるわけにはいかな い。険しい山へ登り、泥沼をかき分け、生け贄として鶏も捧げた。「彼の心をわしづかみ」というがめ煮の魔法よ、貴方に届け。


赤×芋虫

儂は蝶にはなりたくない。いつかお前はヒラヒラといなくなる身じゃと赤の女王はそう言うが解っておらぬ。蝶というのはそなたのことじゃ。そなたはいつか、 いつか儂の元から飛んでいく。間違えて引き止めようなどとしてはならぬから儂は、手も足もでない芋虫の、今の姿がちょうどよい。


カップラーメンの麺が伸びている

カップラーメンの麺が伸びている。味気ねえと思いながらその一本をすする。すする。もうどれだけすすったろう。友は子を生み父母は死んだ。すする。それでもすする。腹が膨れれば生きてはいけるのだ。生きては。失ったものを数えたくなくてしょっぱい麺をすする。 

 

カップラーメンの麺が伸びている。蓋を開け湯を入れた途端、君から電話でお天気の話。やむなくもう一つ開ける。お湯を入れる。またも電話で最近の話。なんてことを繰り返し、並んだ並んだカップ麺。さてあともう何個開けたなら君に好きだと言って貰えるだろうか。 

 

カップラーメンの麺が伸びている。伸びた麺はやがてカップの底を破り、その下のテーブルをも突き破り、大地へと根をおろす。すくすく育って春には花を咲か せ、秋には小さなカップ麺を実らせるのだ。カップ麺すら食べ損ねるこの星を、いつしか麺が優しく抱きしめその息の根を止める。


信号は赤になった

。最後の信号。地上全ての信号がこれにて全て赤に染まる。嘆きや怒り、すすり泣く声がさざ波のように聞こえるがもう遅い。赤は止まれ。あらかじめ示された通りこの星の営みはきっとすぐにでも止まるだろう。僕らの骸を贄としどうか、青になる時代が来るように。


#明日世界が終わる日に

ね、知ってる? 明日になれば世界は終わる。あなたいつでも言ってたじゃない。世界なんかくたばっちまえ。ね、嬉しいでしょ。ね、せいせいするでしょ。明 日になるそれだけであなたの願いは叶うってわけ。だからお願い目を覚まして。明日を迎えて終わらせましょう。二人で。ね。

 

明日世界が終わるとしたら何がしたい? 期待して聞いてみる。明日世界が終わるとしたら。貴方はそう繰り返しやがてポツリとこぼした。みつ編みをしてあげたいな。明日世界が終わるとしたら、私の世界は誰よりも1日早く終わる。結べない髪が寂しく揺れる。 

 

明日世界が終わるというのに私の部屋はちらかったまんま。読みかけの本で溢れてる。これは罰だ。こうして本たちを読み終えもせず、多くの世界を見殺しにしてきたことへのこれは制裁。空を仰ぐ。最後の兵器が投下された。その薄い栞が私の生を切り刻、パタン。 


222

 

吾輩は猫であるについて我輩は疑って いる。もしも我輩が我輩は猫であるの猫であるなら、我輩は猫であるなどいうだろうか。誰に伝える必要があるか。世界は猫のもの。生き物は大体猫。ほらこの 水の中、赤くひらひらするものも猫。我輩は赤き猫の捕食者である。名前などはクククッ、言えぬ。

桜埋め

大嫌いな君を埋める。森の中、然るべき場所を探しに行けばお誂え向きの場所に大きな桜。風に揺れては地を紅に染める。花弁はやがて朽ち、地へと還るのだろ う。その美しい循環に君を加えることなどできず、代わりに何度目かの殺意を埋めた。息の根を止めたって、また好きになどなれないのに。


#滅亡colors

お花を集めて首飾りを作る。赤に紫、黄緑緋色は集めたけれど一つ足りない色がある。あともう一つ。全て揃えてくしゃっとすれば世界は黒に沈むんだ。世界を呪うあの子のためにさいごのお花を二人で探す。手を繋いで、笑って。青ざめて待つそのお花の細い首を今。

 

始まりの笛。次々投げる。高みに向かってポンポンと。赤、青、緑。色とりどりの物語が籠に収まる。次々と次々と。24時のお終いの笛。カゴの中身の色を数 える。黄色、紫、緋色それから。一番多い色を探して滅亡の色と定めましょう。最期くらいは選ばせてあげる。貴方の望む終焉を。


#隔離病棟

言葉を吐く度に黒薔薇が口から零れる病に冒されている。気味悪がられ言葉を失いかけたあの頃、今の恋人に出会った。素敵な病ねと笑った彼女は今夜が峠だという。病室の扉を開ける。たくさん話をしてと彼女。貴方の薔薇の中で逝きたいというからただ好きだとだけ繰り返す。 


月兎印

あの子は僕を追い越しみるみる大人になって月へと帰って行った。大きくなったらお嫁さんになってね。そんな幼い約束などとっくに忘れたのだろう。満月を見上げる。あれは。 そこには見覚えのある兎。内緒の祝言で、字を書けない君が誓いの印代わりに描いた兎。待っていてもいいよね?


世界の終わりに君は

このまま終わるわけにはいかない。キーボードの上、指を走らせる。戦え。最後まで。残された時間はわずか。間に合うだろうか。ううん間に合わせてみせる。他の誰の手にも触れさせやしない。書きかけの物語、終わらせるのは私。終わらせてあげる。心中しましょ。


最果て食堂

最果ての食堂でほかほかご飯を作る。箱の中には色とりどりの料理。いつだってあの方に食べられたいのに今日はそれほど思えない。お節にはそれぞれ意味があ るのに私にはなんの意味もない。綺麗でしょうと差し出すお重。目と目が合った。例えばどんな意味を持てたら私は満足なのかしら。


#222散歩

細い視界。人影を確認すると目を閉じる。夢をすり抜け目を覚ませば再び細い視界に人影。タタタとすり寄る。食事をねだって満足すると再びまぶたが落ちてしまう。裏通りの店で手に入れた魔法の猫目石であの子の視界を映し出す。視界のはじまりとおわりにはいつだって私。


#甘き滅びの日

クレープ、クリーム、クレープ、クリーム。二つの違う状態が重なり合って、だからミルクレープはおいしいの。そういうわけでこれもきっとおいしいと思う。二つの違う状態が重なり合って、滅亡、再生、滅亡、再生。神々のスイーツ。ね、どちらを重ねて完成だと思う?


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