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人間関係図 3
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中洲門司港今昔物語
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嵐を呼ぶ姫君襲来
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豊西戦争 そのはじまり
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豊西戦争 北浜夜戦と杉乃井攻防戦
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豊西戦争 別府湾海戦
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豊西戦争 あとしまつ
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太刀洗合戦
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戸神尾合戦
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戸神尾合戦 11
ヴェネツィア共和国十人委員会
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あとがき
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用語集 3

御社衆

 大友珠が作った野党や盗賊くずれを集めた戦闘部隊。

 弾除け兼案山子要員として雇い、悪ささせない為に銭と女で骨抜きにするので戦うと基本負ける。

 その中で優れた連中は抜擢して取り立てるので、やっぱり基本的に弱い。

 

 

大友の姫巫女六巻時の大友家加判衆の構成

 

大友義鎮  (おおとも よししげ) 大友家当主。

 

戸次鑑連 (べっき あきつら)  大友義鎮の陣代として大友軍を率いる。

臼杵鑑速 (うすき あきはや)  博多奉行として大友の外交を担当。

吉弘鑑理 (よしひろ あきまさ) 大友家の武闘派で国東半島の旗頭。

志賀親守 (しが ちかもり)   豊後南部北志賀家当主で豊後の内政を担当。

田北鑑重 (たきた あきしげ)  玖珠郡の旗頭で田北鑑生の弟。筑前方分。

一万田親実(いちまだ ちかざね) 新領地南予統治の全権を握る。

                父親である一万田鑑相は大友義鎮の寵臣だったが、

                粛清された。                

 

大友珠             大友義鎮の娘。

                右筆ゆえ発言権はないが、大友義鎮の加判を管理。

                実質的参加者として発言権が与えられる。

 

角隈石宗(つのくま せきそう)  軍師兼大友義鎮の相談役。

                義鎮が訪ねた時のみ答え、加判衆でなく発言権なし。

 

 

 


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用語集 4

大友家の鎮台編成

 

 

 

鎮台所属武将

 

 

 

旗本鎮台

戸次鑑連(陣代)

小野鎮幸(戸次陪臣)

由布惟信(戸次陪臣)

 

吉岡鑑興

一万田鑑実

斎藤鎮実

角隈石宗

臼杵鎮台

吉弘鑑理

   

 

 

柴田礼能

阿南惟勝

 

 

大野鎮台

志賀親守

 

 

 

 

朽網鑑康

土持親成

 

 

隈府鎮台

志賀鑑隆

   

 

 

託摩貞秀

入田親実

阿蘇惟将

 

日田鎮台

田北鑑重

田北鎮周(田北陪臣)

 

 

 

恵利暢尭

問註所鑑豊

黒木家永

 

宇佐鎮台

大友珠

毛利元鎮(陪臣扱い)

吉岡麟(姫巫女衆)

 

 

佐田隆居

高橋鎮理

城井鎮房

田原親賢

宇和島鎮台

一万田親実

一万田鑑種(一万田陪臣)

 

 

佐伯惟教

土居宗珊(一条家)

宇都宮豊綱

渡辺教忠

 

土居清良

 

 

 

水軍所属

若林鎮興

   

 

 

安宅冬康

渡辺鑑

岐部鑑泰

富来鑑忠


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中洲門司港今昔物語 1

中州門司港今昔物語

 

永禄八年(1565年)五月

 

 戦国時に国内有数の繁栄を誇っていた博多の賭場に、裳着を済ませたばかりの娘がふらりと現れた。

 その上質な着物から大店の娘が迷子にでもなったかと思われたが、「遊びたい」と銭の入った袋を差し出した。

「倍プッシュよ」

 この手の賭場は当然イカサマが行われており、娘は豪快に負け続けた。

 けど、彼女は負けた次の賭け銭を前の倍にして張り続ける。

 銭が無くなり娘は帰るかと思えば、

「体で払うから」

 と、ほざいて更に賭けを続ける始末。

 当然負けたので、体で払ってもらおうかと男達が下心丸出しで娘に近づこうとしたら、娘は一言。

「紙と筆を持ってきて」

 と、のたまい、さらさらと何か書いて胴元に手渡す。

「これを両替商に持って行ってくれない?

 その後で、たっぷり体で払うからさぁ」

 餓鬼の落書きなんて一文にもならないと嘲笑いながら、両替商の所に持っていったら、負け分全額が支払われて目が点。

 しかも、割引無しの満額支払いという超優良証文と両替商に言われて、持って帰った銭を前にして一同ポカーン。

 そんな中、娘は一同を嘲笑いながら、

「さぁ、賭けを続けましょう。

 私の賭け銭はちょっと凄いんだから」

 そう。

 ワシズごっこを楽しんでいたのは、秋月騒乱で領地を急拡大させた大友家の珠姫本人だったのです。

 そして珠姫は負け続ける。

 けど、勝てば勝つほど賭場の相手は、汗が吹き出て、眩暈で手が震え、賭け銭が一万貫を突破した時に胴元が、

「銭は返すから出て行ってくれ!」


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中洲門司港今昔物語 2

 と、泣きついて追い出されたという。

 なお、この一部始終は博多奉行の臼杵鑑速経由で父大友義鎮の耳に入り、義鎮は大爆笑。

 珠姫は博多にすっ飛んできた侍女の麟に尻を叩かれながらこっぴどく叱られたという。

 それ以降、博多の全ての賭場では『姫様お断り』の張り紙が張られる事となり、姫の名を持つソープ嬢(泡姫)も博多の賭場には出入りできなくなったという。

 

 ――「九州おもしろ伝統風俗」より抜粋――

 

 

 日本という国は島国である。

 その島国日本において船は欠かす事ができず、その為に古くから多くの船が大陸との間を行き来していたのである。

 そんな島国日本の喉仏は何処かと船乗り達に聞いたなら、古き新しき問わず口を揃えてある海峡の名前を出すだろう。

 関門海峡。

 この時代、正確には馬関海峡と言うのだが、ここでは関門海峡で通したいと思う。

 本州と九州の間を繋ぐこの細い海の道は、大陸からの船が瀬戸内海に入る要衝であり、多くの歴史的舞台として物語に名を残している。

 簡単にその物語を思うならば、海によって栄え海と共に滅んだ平家終焉の地である壇ノ浦はこの関門海峡にある。

 また、都落ちにも関わらず九州にて奇跡の復活を果たして室町幕府を築いた足利尊氏もこの海の道によって助けられ、この物語の時代の少し前には天下人の座に近かった大内義興(おおうち よしおき)はこの海の道を押さえたがゆえに筑前・豊前にまで領国を広げる事ができた。

 そして、つい先ごろまでこの海峡をめぐって豊後大友家と安芸毛利家が壮絶な死闘を繰り広げていたばかりで、形ばかりの和議とは裏腹に双方何かあったらと暗躍していた。

 ……はずなのだが、門司港に聞こえるのはときの声ではなく、家を建てる木槌の音であり、行き交う行商人であり、大規模に往来する船の姿だった。

 大友と毛利の和議の一環として、門司をはじめとした企救半島全部を皇室御料所として寄進し、町衆の自治に任せる事にしたのだ。

 もちろん、それを守らせる為に大友と毛利から奉行を一人ずつ出す事になっている。

 門司の自治は町衆が行うが、大勢力である大友と毛利の国境線上にある門司ゆえ、完全中立なんぞ受け入れられるわけも無く、頭に朝廷を持ってくる事で権威で両勢力に自制を求め、朝廷には銭を払う事で双方の顔を立てたのである。


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中洲門司港今昔物語 3

 そして、双方一人ずつの奉行(大使)を町衆に加える、つまり交戦中の外交チャンネルの確保と収入の折半という実利がこの町を戦火から守る事になると理解した商人達は、我先に争ってこの街に大規模投資を行うようになる。

 国際商業都市として既に名が知られていた博多から見た門司は瀬戸内水運の出発点で、これまでは博多に集めていた物品を門司から出せるという魅力があった。

 そして、堺をはじめとした畿内から見て、博多商人の牙城である博多に近い新興都市ゆえに食い込むチャンスとばかりに大店が次々と出店してきたのである。

 もちろん、立地条件のみでこの街が勃興した訳ではない。

 この街が栄える理由として、ある一つの商品の存在は欠かす事はできないだろう。

 石炭である。

 筑前黒石と呼ばれたこの石炭は、コークス化されて各地に売られていた。

 だが、その産出地は遠賀川上流部であり、取引の為には一度博多に運ぶ必要があった。

 その為、本州側にこの石炭を売る場合、博多に運ぶ分の移動ロスが生じていたのである。

 だが、門司の街が稼動しだすとここに石炭が集中し、畿内や出雲に石炭が運ばれ、日本の石炭相場の中心地として名をはせるようになる。

 更には、遠賀川と若松の間に掘川運河まで作る事になるのだが、この時点では門司の繁栄はまだ始まったばかりである。

 

 情報を制するものは、商売をも制する。

 大友と毛利の合意が成立する前から、既に門司には建設ラッシュが始まっていたのは、その情報を立案者である大友家長女である珠姫から直に聞いていた島井茂勝の博打の勝利に他ならない。

 からくりはこうだ。

 門司城攻防戦において灰塵と化した門司の街の復興を珠姫から命じられた彼は、彼女のオーダーどおり、博多中洲遊郭の収益の過半をつぎ込んで、街そのものを作ったのである。

 そして、合意成立後に殺到した商人達に次々とその建物を売り払ったのだった。

 珠姫のアイデアは今で言うデベロッパーの走りだが、当の本人は都市開発ゲームからこの案を命じているのは当然の事ながら島井茂勝は知らない。

 門司の街の地主として巨万の富を得た彼は、これによって大商人の仲間入りを果たしたのだった。

 とはいえ、彼も博多に店を持つ九州の商人。

 成り上がったがゆえに本拠博多に凱旋したいと考えるのは常であり、その大金は中州遊郭に惜しげもなく注がれたのだった。



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