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起業日記

起業日記その1:「出版社」を、作る

 今まで働いていた会社をやめて、フリーになった。そして、とりあえずはなんとなく頭の中に渦巻いていたことをまとめることにした。


 それは、タウン誌を出すこと、そのための出版社を作ること。


 働いていた「編集プロダクション」は、要するに出版社の下請けだ。雑誌や学習教材などの一部を制作する。テレビの制作会社と似たような感じだが、定期的な仕事は少なくて、いろんなものに関わった。

 一番多かったのが、子ども向け学習マンガの原作とラフ(下書きみたいなもの)。もともと漫画家をめざしていたので、実際の漫画家さんに仕事をお願いして描いてもらうことはとっても楽しかった。原稿もけっこう書いた。デジタル機器の新製品紹介記事とか、子ども向けの科学記事とか、美容や健康に関する記事とか。

 企画して、記事を書いて、デザインやイラストを発注して、最終的に「誌面」ができる。


 以前コラムでも書いたけれど、この「考えて作ってできあがる」という作業がとても魅力的だった。

 ただ、会社がIT系となり、Webページ作成がメインの仕事となっていって、「作る」という作業が変質してきた。

 Webページを作る仕事は、確かに「作る」仕事ではあったけれど、誌面にすべてが載っている紙と違って、見えない部分がたくさんあり、かかわる人も多くて「できあがる」快感が、いまひとつ無かった。

 それに、紙は作ればほぼそこでお終いだったけれど、Webの場合は常に「メンテナンス」という管理仕事が入ってくる。これは、「作る」仕事じゃない。


 話がちょっとずれた。ともかく、「編集仕事」が好きだったから改めてまた「もの」を作りたい、それをするなら草加で暮らす、草加についての情報を扱うタウン誌を作りたい、ということになったのだ。


 さて、やりたいことは決まった。後はどういった形でそれを実現するかが問題だ。

 一番最初は「個人事業主」(要するにフリーランス)のままでもできるかなと思ったけれど、以前からお世話になっていた税理士さんに相談したら(※1)、状況的には会社作った方がいいとアドバイスもらったので、それで行くことにした。

 もちろん私自身も、「将来的に続けていくのなら会社を作った方がいいだろう」と、判断。


 状況。

 まず最初の資金を親に補助してもらえることになっていたこと(ここもけっこういろいろな事情があるが割愛(^_^;))

 そして、こちらの方が大きな理由だが、タウン誌の広告集めには会社の方が都合がいいだろうっていうこと。


 さて、会社を作ると決めた後はもうひとつ、どんな会社にするのかを決めるというハードルがある。

 具体的には「株式会社」と「合同会社」。ネットには比較説明しているサイトがかなりあるんだけれど、どうも具体的な違いがいまひとつイメージできない。表面的なこと、最初にかかる費用と手間の違いはわかるんだけれど、それで仕事を始めた場合、どちらがより都合がいいのかまでは書いてないのだ。

 なのでここは税理士さんのすすめにしたがって「株式会社」にした。

 定款とかもろもろの手続きは完全にまかせてしまった。ここでいろいろ勉強して悩んで判断しても、経営などをずっとみてきたプロよりもベターな判断ができるとは思えないし。


 というわけで、書類一式を揃え(てもらって)、いよいよ会社設立。

 ちなみに会社名「ASYMOS」は、家族の名前のローマ字でいろいろ遊んでいたらできたもの。SFが好きな私にとっては「アシモ」とか「アイザックアシモフ」を連想する名前ってのも気に入ったので。


 次回は「書類一式」の中身の話を。いや実は忘れかけてるな(^_^;)


※1

働いていた編集プロダクションは、いったん「出産」で退職した(育児休暇なんてものは取れませんよ(^_^;))。会社を辞めていた間は、個人事業主としてフリーで仕事を受けていた。会社からもらった仕事もあるし、ご近所のお店から冊子制作を依頼されたこともあった。複数のところから収入があったので、確定申告した方がいいと会社の経理担当の人に言われ、会社と取引があった税理士さんに相談し、ずっと確定申告を手伝ってもらっていたのだ。



起業日記その2:「株式会社」の設立準備もろもろ

 会社を作る。
 会社の登記のさまざまな事務処理は、前回書いたように、税理士さんにお願いすることにした(これを丸投げという(^_^;))。
 実は私の場合、それまで「個人事業主」として確定申告していた。そこから会社を作る(というか会社に移行する)ことは「法人成り」と呼ばれ、手続きがかなりややこしいとのこと(買った参考書にも書いてあった)。これはもう私の手に負えない、と判断した。
 まあその細かい作業に時間を使うのであれば、やりたいことを整理して仕事の中身を考える方に時間を使った方がいいと、考えた。

 ちなみに現在でも、月々の決算は税理士さんにお願いしている。
 自分で全部を行う知識と時間が無いし、何より仕事内容が今でも試行錯誤しっぱなしで、ともかく仕事自体に全勢力をつぎ込まないとどうしようもない。それに、経理の人をやとうよりはリーズナブル(^_^;) しかしこのままの状況だとはっきり言って相当ヤバイのだが、それはさておき。

 税理士さん側では、「会社設立手続き(代行)」はよくある仕事のひとつで、ちゃんと手順もフォーマットも確立していて、滞りなく進めてくれた。会社設立の規則をまとめた「定款(ていかん)」もフォーマットに文字入れ替えればいいと見せてくれたけれど、まあ呪文的な感じがした。内容はわかるけどさ。
 さて、手続き自体はお願いするとしても、私自身が用意しなくてはならないことはたくさんある。

・社名決め(商号決め)
これは長く使うものだし相当考えた。すでに同じカテゴリで同じ社名があるとダメなので、そこも調べた。

・印鑑の作成。
印鑑証明が必要なので、社名が決まったらすぐに依頼した。
実印と銀行印と社印(領収書などに押すハンコ)。ネットにたくさん印鑑やさんがあり、そこに丁寧に説明があったので特に困らなかった。
実は最初にご近所のはんこ屋さんに行ったら、ネットの方が安いですよとアドバイスをもらってしまったのだ。いいのか、はんこ屋さん。

・資本金の準備
資本金が預けてある銀行口座の通帳コピーが必要。口座名義が「発起人」となる。

・本店(登記時に必要な会社の場所)をどこにするか決める。
ここでちょっと迷ったことがあった。事務所を借りることは決めていたけれど、そこを「本店」とするとなると、まず賃貸の手続きが必要になる。しかし、いい物件を探して手続きしてからとなると、会社を作ること自体が遅れてしまう。とりあえず自宅を本店にしても問題ないとのことだったので、そうした。
問題は自宅も賃貸で世帯主は相方だったことだけれど、これも大家さんがOKなら特に問題は無いそうだ。

・事業目的というか、扱う仕事の内容を決める。
「定款」に掲載しなくてはならないが、追加変更するときには改めて手続きが必要となるので(定款の変更はめんどくさいらしい)ちょっと広めに書いた(のを税理士さんが手直しした)。
だいたい最後に「前各号に付帯関連する一切の事業」と入れるのが普通らしく、それなら何でもアリだろと思った。

・株式のこと
準備する資本金の金額はもちろん決まっていたが、株式発行数とか、一株の金額とかはまったく見当が付かなかった。なので、税理士さんから言われた「だいたいこれくらいの規模の会社ならこれくらい」というのをそのままイキに。これについては未だに理解できていない。ただ、ASYMOS社の株式の金額は、すでに1年以上利益が出ていないので、ほとんど0円となっているorz
少しもの悲しいな。

・「会社設計」と取締役とかの役職
発起人は親と私、経営に参加するのは私1人。そんな会社に「会社設計」と言われてもさっぱりわからんかったので、こちらも税理士さんの言いなり。まあ1人なら自動的に代表取締役だわな。とりあえず私1人の会社だから、私が代表取締役社長。

必要書類を全部準備して渡したら、後は待つのみ。

しかし、この原稿を書くに当たって「株式会社の作り方がわかる本」を読み直したが、この手続きを全部自分でやる人がいるとは思えない。いや、時間がたっぷりあったら自分だけでやろうとしただろうか。

※注意:一連の作業はあくまで私個人の経験であり、また、1年と半年以上前のことなので、記憶が曖昧な所も多い。決して参考にはしないように(^_^;)

というわけで、次回は会社を作ってから最初にしたこと。次にしたこと、もろもろ。