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カテゴリー 小説・ノンフィクション 文芸 作者 真木健一
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「小説」 を殺す無調長篇:ことばが “音” に変貌をとげる真にドラマティックな真夏の量子飛躍(クォンタム・ジャンプ)※ひらたくいうと完成された作品ではなく、ある文学上の企図のためのまさにスケッチです。

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さっそく読了していただき、ありがとうございます。 『吐息と結晶』 のエピグラフが本篇でMのつぶやきとして転用されておりますが、 「せまい路地裏でスペースもないのに大聖堂の竣工を夢みながら、ぜんたいをイメージしないまま小石をつみあげてゆく」 Mという男の創作のひとつにこの水たまり “掌説” をくわえるなら、さらにその奥にひかえる作者=ぼくとフィクションとのあいだの特異点から異空間が膨張して多宇宙がひろがりうるかもしれません。ぜひスマートフォン世代の若者たちに電子書籍のこの2篇をひもといてほしいものです。はんぺん丸先生も無意識的につかんでおられるかもしれませんが、ごみ清掃工場の煙突や高層タワー、ホルンのひびき、ピストルおよび銃声など本篇はじつに<男性機能>の象徴でうめつくされております。それらはリビドーを大爆発させるものではなく、かえって永遠にはけぐちをうばわれた劫苦にむせいで、くるしみの多層的な管弦楽曲をはりあげるものといっても過言ではありません。さいごに作曲家シェーンベルクはウェーベルンやベルクを薫陶するかたわら毎月のようにベルリンの音楽雑誌が公募する作曲コンクールに応募しつつも、いちどとして入賞したことがなく、さりとて尖鋭な弟子たちのシェーンベルクにたいする尊崇はゆらぐことがなかったという美談をはんぺん丸先生にささげて擱筆いたします。
真木健一 : 2013-06-13 20:11:19

はんぺん丸先生にはブログにもすてきな感想をおよせいただき、ありがとうございました☞ http://amba.to/NV1Tvj こちらにも引用させていただきます: 「漆黒の入道雲の渦に主人公とともに迷いこんで、意識のもうろうとした影だけを頼りに、非常に知的で、抒情的な空間を旅することができました。 手話の子どもたちや、図書館にいたならず者もまたさりげない視線の中に意味深にとどまって、小説の、全体的に無機的な景色を彩る装飾品のようで美しいばかりでした。 一番好きだった表現・場面は「およそ十年ぶりで眼にした相手の顔からは異界が見えた」というもので、M氏がすれちがいざまに「わたし」の本をかすめとるくだり。二人の空白の時間がひるがえされ、Ⅰ章のマンションでのエピソード、さらには子どもの頃の記憶にまで辿りつき、私の中でピシャッという音を立てて結びついた瞬間は痺れました。 F夫人=「おばさん」の部分を勝ってながら「クソばばあ」に転換して読んだため、車をヒールで傷つけらたときは一人吹き出してしまうほどでしたよ。 この作品が、私のような(ふらふらしている)文学を志す者たちにもっと読まれればいいのに、と正直思うのですが、だいたいこの「もっと」の根拠が私自身よく分かりませんし、あ、こんなことを言うのは余計でしたね。すんません。 ようやく雲から抜け出たと思ったところで、Ⅲ章に突入するのですね。ぞくぞくします!」
真木健一 : 2013-06-08 08:50:20

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