| 作者 | みんなのデジタル教科書教育研究会片山敏郎 | 状態 | 完成 | ||
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| カテゴリー | ビジネス・教育・社会 (学習・研究) | 価格 | 無料 | ページ数 | 10ページ |
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「デジタル教科書だと,紙の教科書よりも何がよくなるの?」「何となく良さそうな気もするけれど,よく分からないから不安だな。」
そんな声にお答えします。分かりやすい表現で書き表した「デジタル教科書」の入門書。
そんな声にお答えします。分かりやすい表現で書き表した「デジタル教科書」の入門書。
デジタル機器が苦手な先生方への入門書
「デジタル教科書ってなに?」
「教科書が機械になるの?面倒そう。」
「そんなことして,何がいいの?」
この半年で,急に降ってわいたように話が出てきたデジタル教科書の話。
具体的にどんなものなのか,まだはっきりしていないにもかかわらず,議論だけが先行している。
それぞれのイメージが違うままに議論をしているので,ある人は教育の一大変革を期待し,ある人はコストの高さを懸念する。またある人は,教員がついて行けないのではないかと不安になり,ある人は,どこかの企業の社長が自分の会社の利益のために世論誘導していると邪推する。
関心を持たれるのはよい。
ただ,それぞれのイメージがいつまでも違うままに議論をしていても不毛だ。
そのイメージを共有化するための議論という側面もあるが,やはり,前提が違いすぎると,建設的な議論になりにくい。
そこで,その議論の前提を揃えるために,できるだけ分かりやすい表現で「デジタル教科書議論」の入門書を書こうと考えた。
ターゲットは,デジタル機器にやや不安を感じている先生方にした。「ああ,こういう話なのね。少し不安感が解消したわ。」と,いっていただけることをイメージして書いた。そうすることで,より多くの人の誤解や,混乱や,それに伴う不安感を解消し,前向きなイメージでデジタル教科書を迎えてもらえるのではないかと考えたからだ。
それでは,一つ一つの混乱を解きほぐすように,話を展開してみたいと思う。
本当に教科書はデジタル化した方がいいの?
「なんで,デジタル教科書にするの?」
「子どもにとって紙の教科書よりいいものなの?」
ほとんどの先生方は,まず,そう考えるだろう。
紙の教科書よりも,デジタル教科書の方が,子どもたちのためになるのならば,99.9%の先生方は教科書のデジタル化に賛成してくれる。教師とはそういうものだ。高い志で頑張っている人ばかりだ。 だから,まずすべきことは,「デジタル化することで,子どもたちの学びが充実する」というイメージをはっきりさせることだ。そのためには,デジタル教科書がどんなものなのかを,まずはっきりとさせることが必要だ。
現在行われている議論でも,ここがごちゃごちゃ混乱している。次のページで,整理をしてみたい。
どのレベルまでデジタル化するかで違う
一口にデジタル教科書といっても,色々なレベルのデジタル化がある。そして,どのレベルのデジタル教科書にするかによって,そのメリットの大きさも質も,だいぶ変わる。
電子辞書を少しグレードアップしたものにするのか,インターネットに接続できるようにするのか,先生用のデータベース(クラウド)で子供たちの学びの履歴を管理できるところまでやるのか,どういうデジタル化をするかで,メリットは全然違う。もちろん,かかるお金,いわゆる「コスト」も全然違う。
その議論をごちゃごちゃにしてしまうと,わけが分からなくなる。そこで,私は,デジタル化のレベルをはっきりと次のように分けてみた。
デジタル化の5段階のレベルのどこを目指すのか
文字,写真,音声,動画など,載せる内容(コンテンツ)と,LANやインターネットにつなげるのかどうかという観点で分けると,次の5段階にデジタル化のレベルを分けることができる。
このどの段階を指向するかで,実現の難しさも,予算も,得られるメリットの大きさが変わるのだ。
ネットにはつながない。また,それぞれが,ネットワークで結ばれていることもない。
いわゆる「スタンドアローン」という状態である。
コンテンツはPDFレベル。単に紙の教科書がデジタル化したもの。
レベル2 文字と写真に加え,動画と音声が加わる
ネットにはつながない。それぞれが,スタンドアローンである。
コンテンツは,リッチコンテンツが入る。つまり,音声と動画が加わる。
それによって,教科書の中の情報量は格段に増える。
また,簡単な書き込みができる。
レベル3 教室内の端末同士がつながる
LANでつながって,教師の提示用デジタル黒板と情報のやり取りができる。
外部のインターネットに出ることはできない。
教室内のサーバーに蓄積されたコンテンツにはアクセスすることができる。
LANでつながっているので,児童の学習履歴や成績を管理することができる。
レベル4 インターネットにつながる
フィルタリングのかかる状態で,外部のインターネットに接続できる。
レベル5 家庭からもつながる
教育クラウドに成績や学習履歴が蓄積され,家庭と連携しながら学習を進めることができる。
(1)動画と音声が加わるだけで大きなメリットが
もし,デジタル教科書が実現する場合,4ページで示した5段階のレベルでいうと,最低限のレベルは「レベル2」になるだろう。
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レベル2 ネットにはつながない。それぞれが,スタンドアローンである。
コンテンツは,リッチコンテンツが入る。つまり,音声と動画が加わる。
それによって,教科書の中の情報量は格段に増える。
また,簡単な書き込みができる。
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つまり,コンテンツが,「文字」「写真」「音声」「動画」となるということだ。
動画は,「ビデオクリップ」と「フラッシュコンテンツ」のようなものになるだろう。
このときの紙に比べてのメリットは,以下の通りである。
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1 教科書が,一冊で済む。
2 音声,動画が学習効果を高める。
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2について,少し詳しく触れよう。
例えば,英語では,繰り返しネイティブの音声に触れながら,また,背景となる知識を得ながら,自分のペースで学習をすることができる。一文で書いたが,この中には,4つのよさが含まれている。
1つは,ネイティブの音声。
2つは,繰り返し聞ける。
3つは,背景となる知識を得られる。
4つは,自分のペースで学習ができる。
このどれもが,今の「英語活動」の授業では,なかなか実現できていないことである。音声や動画は,その気になれば,テレビやCDで流すことができる。しかし,それは教師の計画によって流されるときしか聞くこと,見ることができない。
手元にあるデジタル教科書ならば,見たいとき,聞きたいときに,何度でも見られるし聞ける。これは,決定的に大きな違いである。
つまり,一番の違いは,「動画や音声を繰り返し視聴して自分のペースで学習を進められるようになる。」ことである。このメリットは,とても大きいということは,お分かりいただけることと思う。
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