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〈あとがき〉

 本作は、私の好きな作家、ジョン・ヴァーリーの『残像』(早川書房刊)へのオマージュでもある。
 短編の『残像』は、水星を舞台としたハードSFだが、その世界観に魅せられて本作を書くきっかけにさせていただいた。

 本作を執筆したのは、2001年。古い作品だが、これまで発表する機会がなかった。電子ブックが容易になったことで、そのうち出そうと思いつつ延び延びになっていた。
 『ヴァージン・ヘルメス』の原型は、『リルケの少女』という短編だ。『リルケの少女』はSF同人誌「NOVEL AIR」に掲載(1999年刊)されたもので、それを長編化した。
 そして、『ヴァージン・ヘルメス』は「第2回・小松左京賞(2001年)」の一次選通過作品となった。
 その後、諸事情から小説を書くことから徐々に遠ざかってしまった。

 今回の電子ブック化にあたり、少々リライトした。十二年前の作品ではあるが、あまり古さは感じないな、とか、けっこう面白いじゃん……などと、自分で納得してみたり(笑)。

 本作より先に電子ブックとして発表していた『パンドラの惑星』は、世界観としては共通している。ジョン・ヴァーリーにならって、近未来太陽系シリーズとしてほかにも作品を書いている。
 私が設定している近未来太陽系は、人類が水星から木星圏まで進出しており、それぞれの世界で人類が独自の進化と発展を始めている時代。
 そして、太陽系から別の恒星系に進出する端緒についている。
 各作品の時代設定には、百年前後の幅があるが、宇宙を行き来し、地球以外に移住している時代を舞台にしている。

 未発表の作品はいくつかあるので、時間があればリライトして発表したいと思っている。
 ちなみに、カバーイラストとデザインも私だ。こっちが本職なのだ。

 お楽しみいただけたなら幸いである。
諌山 裕
(2013年4月)

※注釈
作中の詩“Wake up in Hell”はSINERGYの曲。アルバム「TO HELL AND BACK」(発売:トイズファクトリー)に収録されている。


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