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「……?」

訝しげるラシェルに、ルギは言った。

「今日の訓練の労い…と、…先日の…詫びだ…」

暗い廊下の、揺れるランタンの明かりに照らされ、ルギの頬が少し赤い。


「えっ、いらないよ」

ラシェルは首を振る。

「今日はお仕事だったから、お互い全力を出したはずでしょ…? この間のことだって、もうやらないって言って貰ったから、もう済んだことだし」

と、ラシェルが慌てて言う。
しかしルギは、黙ってラシェルを見つめた。

「……いいんだ、俺があんたに、何かをあげたかっただけだ…。いらなかったら、売るか捨ててくれ」

と言って、ルギは小さな箱を、部屋の奥へと投げ入れた。

「あっ…」
「……おやすみ、……ラシェル」

そういって、ルギはバタンと扉を閉める。
ラシェルは慌てて、コロコロと転がる箱を拾い上げる。

綺麗に包装された、とても軽い箱だった。
そして、ふと気づく。

(…今日の労いって、今日は遺跡から真っ直ぐアジトに帰って来たから、買い物には行ってないし…)

今日買ったんじゃないなら、いつ…?
箱を胸に握りしめたまま、バタンとドアを開けたが、廊下にはすでに、ルギの影はなかった―。

* fin *

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最終更新日 : 2013-04-03 00:46:19

この本の内容は以上です。


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