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Ⅴ-快適な家づくりの不可欠な断熱を重視する

§夏の涼しさの確保

 ■屋根の断熱性能を上げる

 

 次世代省エネ基準が重要視され始めました。とりわけ屋根の断熱性能を要求しています。それは、夏の太陽からの輻射による受熱が家を熱くする要因だからです。 夏のお寺の本堂が涼しいと感じるのは、屋根からの輻射熱が遮断され、室内の温度上昇が極端に抑えられているからです。屋根の断熱性能を重視した断熱を行います。

 ■湿度を下げる

 快適な涼しさを確保する手段として注目されているのが、湿度調節です。除湿機能が付いている空調機も増えています。冷房よりランニングコストはかかりますが、寒すぎない快適な涼しさは、湿度調節によって実現できます。これは湿度が低いと身体の蒸発潜熱(気化熱)により、体から熱が放熱し、涼しく感じられるためです。 室内湿度の調節には、無垢材や珪藻土と言った調湿機能を持つ素材を用いることも重要です。ただ、通風などで空気の出入りが多いと、その効果は大変小さくなります。無垢素材の調湿力を活かした家づくりを行います。    風を起こす

扇風機を使用する家庭が随分少なくなりました。「扇風機の風は、体に悪い。」という神話があるようです。風によって、身体の放熱及び発汗が促進されます。暑いときは、発汗に伴う蒸発冷却作用が有効に利用されます。最近のゆらぎ機能を持った扇風機でも自然の風が持つ変化を実現するのは困難ですが、扇風機は見直すべき夏の電気製品と考えられます。風の通りを意識した環境計画を行い、低エネルギーで心地よい住環境の創造しています。

 ■冷輻射を活用する

 氷のオブジェの近くに行くと涼しいのは、氷からの冷輻射により身体が冷やされるからです。身体より冷たい物による冷房効果は冷輻射パネルの開発に繋がっています。柔らかな涼しさを確保する装置として、今後取り入れていきます。

§冬の温かさの確保

 ■断熱性と気密性を先ず重視

暖房は、まず家の断熱性能の向上を図ることが第一課題です。どんな良い暖房器具を用いても、床・壁・天井からの熱損失が大きければ、暖房エネルギーのロスに繋がり、快適性を損ないます。断熱の中でも、外部建具とそのガラスからの熱損失は大きなウエイトを占めます。二重・三重サッシュによる開口部からの熱損失に気を配ります。 次に重要なことは、家の気密性です。どんな暖房器具を用いても、隙間から熱が逃げてしまっては、暖房のエネルギー損失が生まれてしまいます。この時に無視してはならないことが、換気です。密閉された空間は暖房効率は向上しますが、居住者の健康に取って好ましくない事態を産む場合があります。一時間に室内の空気の半分が、新鮮な空気に入れ替わるだけの換気を確保するようになってきています。また、内部の温めた熱を外に逃がさない熱交換器が付いた換気扇が多くなってきており、これらを適切に用いて、換気による熱損失を少なくすることを心がけています。

 ■温輻射による暖房

 

 

 輻射熱暖房電気器具や輻射パネルヒーターなどは、体を直接温め心地よさを与えてくれます。多くの住宅では、輻射の面積を確保することが難しいことや、輻射熱を重視しないこともあり、日本ではあまり普及していないのが現状です。これからは、この輻射熱を重視した暖房を推奨しています。

 ■上下温度差をなくす床暖房

 

 床暖房は、頭寒足熱を実現する理想的な方法です。床から熱伝導により直接足を温め、室内の温度分布を均一にします。 活用の留意点は、熱効率の面からは断熱性能の低い家で使うとやはり熱損失が大きくなり、不経済になる可能性があると言う点です。特に、配管や床の断熱には注意を図り、効率良く利用できる環境を整えた上で導入しています。



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