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第九夜


魔女がいってしまうと

こんどは黒猫が

ポロポロと泣き出しました

黒猫は魔女の作るごちそうより

お魚が食べたいと

すきキライしていたのです

泣きつづける黒猫をお月さまは

そっとやさしい光でつつんであげました

黒猫は魔女との楽しいくらしを思い出し

そして、ありがとうとおれいをいうと

フクロウのせなかにのって

魔女の家へと帰っていきました







第十夜


つぎの日の夜

ひとりぽっちになったお月さまは

黒猫とフクロウのことを

思い出していました

みじかい間だったけど

楽しい夜でした

お月さまはみんなに

ありがとう

と、いいました





すると

お月さまはまん丸の

満月になったのでした

やさしい光が

夜の世界に広がっていきました

第十一夜


満月が世界をやさしくてらしていると

小さな声が地上から聞こえてきました

お月さま、お月さま、ここです
ネズミの親子でございます
わたしのこどもがおなかをすかせて
こまっております
チーズのようなお月さまをひとかけら
このコにいただけないでしょうか





満月はまようことなく

どうぞとその身をネズミの親子に
かじらせてあげました

仔ネズミはとびつき親ネズミは

ごめんなさいとあやまりながら

お月さまを一かじりずつしました

第十二夜


また少しかけてしまったお月さま

それでもいっしょけんめいに

かがやきつづけています

そこにとつぜん

ながれ星がすごい早さで飛んできました

どかーん!




ながれ星はお月さまにぶつかり

そのひょうしにお月さまは

また少しかけてしまいました

それなのにながれ星は

あやまりもしないで飛びさってしまったのです

ところが

お月さまはおこりもせず

ながれ星がケガでもしなかったかと

しんぱいそうにながれ星ののこした

星の光のしっぽをながめていました


第十三夜


つぎの夜

また新しいおきゃくさんがやってきました

わたしはコウモリの隊長である
すまないが
今からコウモリ会議をはじめたい
一晩お月さまをおかりしたい

そう言うとコウモリたちはつぎつぎにお月さまにぶらさがりました

番号!
1!
2!
3!
4!
5!
6!
7!
8!
9!
10!
11!
12!

…13

ところが13番めのコウモリはぶらさがる場所がありません






隊長がいいました
すまないお月さま、もう少しぶらさがれる場所を作ってくれ

お月さまはどうぞと言って

また少し細くなりました

13番めのコウモリもぶらさがり

コウモリ会議はぶじに朝までつづきました


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