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第八夜


魔女はやがてピタリと止まると

はあ~っと大きなタメ息をこぼしました

するととつぜんポロポロと泣き出したのです

お月さまもフクロウもびっくり

魔女はいいました

あたしがいじっぱりだから
黒猫ちゃんは家出した
今ごろあのコはおなかをすかせて泣いているかも

そしてお月さまにお魚を二匹あずけました

もし黒猫を見つけたら食べさせてあげて
魔女がごめんなさいしてたと

そういって魔女は東の空に飛んでいきました







第九夜


魔女がいってしまうと

こんどは黒猫が

ポロポロと泣き出しました

黒猫は魔女の作るごちそうより

お魚が食べたいと

すきキライしていたのです

泣きつづける黒猫をお月さまは

そっとやさしい光でつつんであげました

黒猫は魔女との楽しいくらしを思い出し

そして、ありがとうとおれいをいうと

フクロウのせなかにのって

魔女の家へと帰っていきました







第十夜


つぎの日の夜

ひとりぽっちになったお月さまは

黒猫とフクロウのことを

思い出していました

みじかい間だったけど

楽しい夜でした

お月さまはみんなに

ありがとう

と、いいました





すると

お月さまはまん丸の

満月になったのでした

やさしい光が

夜の世界に広がっていきました

第十一夜


満月が世界をやさしくてらしていると

小さな声が地上から聞こえてきました

お月さま、お月さま、ここです
ネズミの親子でございます
わたしのこどもがおなかをすかせて
こまっております
チーズのようなお月さまをひとかけら
このコにいただけないでしょうか





満月はまようことなく

どうぞとその身をネズミの親子に
かじらせてあげました

仔ネズミはとびつき親ネズミは

ごめんなさいとあやまりながら

お月さまを一かじりずつしました

第十二夜


また少しかけてしまったお月さま

それでもいっしょけんめいに

かがやきつづけています

そこにとつぜん

ながれ星がすごい早さで飛んできました

どかーん!




ながれ星はお月さまにぶつかり

そのひょうしにお月さまは

また少しかけてしまいました

それなのにながれ星は

あやまりもしないで飛びさってしまったのです

ところが

お月さまはおこりもせず

ながれ星がケガでもしなかったかと

しんぱいそうにながれ星ののこした

星の光のしっぽをながめていました



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