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【考察】介護とは……相手が何を考えるのかを想像するもの。

 
 終戦直後の復興期に松下幸之助は裁判官から聴かれました。
「日本復興には石炭が必要だと思う。しかし、採掘が思うように進んでいないような。これをどう考える?」
 「石炭のことは石炭に聞いてみる。これがいちばん、いいのではないですか?」
 松下幸之助さんは石炭に聴いてみましょうと答えたのです。もちろん、石炭は口を持たないし、生き物ではないので何を考えているのかを聴くことはできません。しかし、僕たち人間は石炭の立場になって考えることはできるはずです。
 さて、介護業界に従事する僕達にはこのエピソードに似たことが日々起きています。今回の僕のケースも同じなのです。脳の萎縮により、言葉が出なくなり、自分の気持ちを伝えられないお客様と接する僕達はついつい介護職目線や介護する家族目線で介護サービスを考えてしまいがちです。
 もちろん、介護の問題は介護されるお客様だけでなく、介護をする家族も関係します。だからといって、家族に重点を置くばかりが介護でしょうか? 介護をされるのは誰でしょうか? それは高齢であるお客様です。
 僕たち介護職は介護をする家族の目線だけでなく、介護をされるお客様の目線、想いを考えましょう。


この本の内容は以上です。


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