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バトルボーラーはるか

 

第三集

氷の美少女

 

 

第6章

和解

 

作・Ψ(Eternity Flame)


正友(まさとも)名作劇場

青春カンーゴ

    脚本(きゃくほん) MASATOMO

  主 ドクター修二 正友

  演 看護師(かんごし)アキラ 正友(一人二役)    

患者(かんじゃ)A 伍籐

    患者B 武内

    ナレーション(声=正友)

 (医師(いし)の修二と看護師のアキラは、医療界(いりょうかい)でも屈指(くっし)の腕利(うでき)き医療(いりょう)チームとして、名を知らぬ者は同業者にいない程であった。その伝説とまで尊敬(そんけい)される彼らの医療チーム、“チームメディカルNOBUTA”に、今日も急患(きゅうかん)が運ばれてきた。) 

●アキラ 先生!!急患です!

●修二 患者の症状は?

●アキラ 体中がボロボロです。

●修二 じゃー診察(しんさつ)してみよう…どれどれ?これはヒドいな…。一体、誰にやられたんだろうな。ちょっと患者さーん!意識あります?誰にやられたんですか~?

●患者A うぐぅぅ…ファイナルファンタジーのクラ○ドみたいな男前の青年にやられました。(セリフ吹替え=正友)

●修二 …そうですか。ソレは気の毒ですね。ま、ドツかれた男がかなりの男前であったのが、せめてもの救いですねぇ。

●患者B テメェ…フザけん…!!

  患者B役にされていた武内。正友の一人芝居中に、意識(いしき)が少し回復した彼が、その芝居(しばい)をヤメろと口を挟(はさ)もうとしたのだが。正友は武内のボディーを診察する演技を即座(そくざ)で盛り込み、腹を何度も殴(なぐ)り倒して意識を失わせると、何事もなかったかのように芝居を続けた。 

●修二 …こりゃダメだな。

●アキラ 先生!治らないですか?


●修二 これは高密度(こうみつど)の男前&男気エキスを、クラウド似で強い男前の青年なる人物から叩き込まれた事による、外傷性(がいしょうせい)ショックだ。このままベッドから、もう一生起きれないかも知れんし、もし意識が戻り体の傷は治ったとしても、極度(きょくど)の男気に折られた心の傷から、PTSDが発症し、排泄物(はいせつぶつ)…つまりはウ○コが軟便(なんべん)気味になり、やがて下痢(げり)が止まらなくなって(ビチ○ソたれ流し状態)歩行障害(しょうがい)に陥(おちいる)るだろう。まだ若いのに可哀想(かわいそう)だな…

●アキラ 先生!何とかならないんですか?

●修二 …うーん。一つだけあるんだが…このオペの成功率は0.001%未満だ。

●アキラ …例え限りなく可能性が低いとしても、少しでも可能性があるなら、彼らの為に頑張りましょう!!

●修二 しかし…これはタイヘンなオペだぞ!

●アキラ オレと先生が組めば、不可能はないッス!やりましょう。オレ達の患者を治したいという情熱で、彼らに奇跡を起こしましょう!!

●修二 …アキラ。お前って奴ァなんて男気のある男なんだ。俺は感動したぞ!コイツらを完治(かんち)させたら、帰って祝杯(しゅくはい)を上げよう。その時はお前の男気に敬意(けいい)を表し、俺が三杯さきに酒を飲むとしよう。

●アキラ …いえ、ボクの方こそ、優秀(ゆうしゅう)で男気のある先生に敬意(けいい)を表し、三杯先に祝杯を頂かせてもらいます。

●修二 よし、やるぞアキラ。

●アキラ はい!先生!!

●修二 いいか!この症状(しょうじょう)の完治(かんち)を目指すには、クラウド似の男前の青年に叩き込まれた男前&男気エキスを超える、男前&男気エキスをコイツらに叩き込むショック療法(りょうほう)が必要だ!俺達の男気を燃やせ!!

●アキラ はい!先生!!


●修二 俺達程の男前さと男気を兼(か)ね備(そろ)えた二人が力を合わせれば不可能はないッ!!いくぞっ!!

●アキラ はいッ!!

●修二 世界の平和を守るため!!

●アキラ 患者の未来を救うため!!

●修二 チームNOBUTAは一丸(いちがん)となって、患者の施術(しじゅつ)から治療計画を全身(ぜんしん)全霊(ぜんれい)を捧げてプロデュース&サポート致します!!

●アキラ オレ達が組めば不可能はない!!

●修二 だって俺達、男前!!

●アキラ 男前が男気を持てば、奇跡が起きる!!

●修二 俺達が組めば、世界が変わる。

●アキラ だってオレ達、男前!!

●修二 だってオレ達、男前!!(どちらも正友)

●修二&アキラ いくぞ!!ウルトラハンサムギャラクティカ&ジェットマグナムOTOKOGIアタッーク!!

●患者A うべるぶわぁぁぁー…(声=本人)

●患者B ほげろびぶぅぅぅー…(声=本人)

●アキラ …先生。彼らは遠いお空へ飛んでっちゃいました。

●修二 うん。…オペは失敗だったようだな。だが、彼らは大空へはばたき、お星様になったんだ。彼らの人生は、一瞬(いっしゅん)だが最後の最後で光り輝いた。まるで俺達に感謝(かんしゃ)しているかのように…。

●アキラ あの光りを見てる時の先生の横顔、超カッコ良かったッスよ。

●修二 あぁ。お前もカッコ良かったぞ。

●アキラ …先生!!

●修二 アキラ!!

 (二人はお互いの健闘(けんとう)と男気を讃(たた)え合い、熱く握手(あくしゅ)を交わした。その姿は、神々しいほどに男前で男気に溢(あふ)れた物であった。彼らの…)

「おい!もういいだろ!」


 自作自演の自我自讃(じがじさん)をする正友の芝居(しばい)。あと少しでフィナーレという所のナレーションを、待ってられないといった感じで秀樹(ひでき)が止めに入った。

「…なんだよ秀さん。せっかく感動のフィナーレまで、あと少しだったのに…。」

「…いつも思うんだが、もうちょっとまともに戦えないのか?なんかワケの分からんコトを言ってたようだが…。」

 正友の妄想(もうそう)から始まった芝居は、もちろんの事、セットも何もある訳ではなく。はた目からは正友が一人、ブツブツ言いながら動き回っているようにしか見えない。なので、秀樹には彼がふざけているようにしか見えず、そう言ったのだが。

「仕方ねぇじゃん。コレがオレの本気モードなんだから…。ところで秀さんよォ、もう二匹はどうしたんだ?」

「お前が長々と一人芝居らしき物をやってる間にやっつけたさ。」

 秀樹がそう言いながら指さした方向には、言葉どおり剣次と松志田が横たわっていた。

「速っえ~…。」

「お前が遊び過ぎなんだよ!」

「遊んでねぇモン…いやぁ~それにしても患者A(伍籐)と患者B(武内)。あの最後の苦しそうな声はなかなかいい芝居だったぞ。特に患者A。あれだけブン殴られたのに、最後の最後で嬉しそうにして、パッと見にはちょっと難解(なんかい)な態度に思われるかも知れないが、オレには分かったぞ!患者AはMっ気があるというアドリブを入れてたんだな。心憎(こころにく)い演出までして…敵じゃなかったら、いい芝居のパートナーになれたのにな…。」

 それは芝居の演出ではなくて、性格が出ただけではないのかと思った秀樹であったが。正友の大きな声の一人言をツッ込む気などさらさら沸(わ)かず、はるかの事が気になったのでそちらに正友の意識(いしき)を向かせるのが先決(せんけつ)だと考えていた。



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