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はじめに

私は2011年7月15日にGoogle+(※外部リンク)を始めました。以来、1日も休まずGoogle+を使い続けています。Google+の中でも、相当なアクティブユーザーだと思います。だから、Google+はゴーストタウン(※外部リンク)といった無責任な記事を見るたびに、利用している実感とのあまりの落差に(いきどお)りを感じてきました。

ちなみに私はGoogle+以外に、ブログ(※外部リンク)も書いていますし、Twitter(※外部リンク)Facebook(※外部リンク)も利用しています。いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下SNS)は、かなりヘビーに使っている方だと思います。ただ、mixi、Tumblr、Pinterestは、あまり使わなくなってしまいました。2ちゃんねるはごくたまーに(のぞ)く程度で、書き込みはしたことがありません。LINEは使っていません。どちらかというと新しいもの好きですが、飽きてすぐ放り出してしまうことも多いです。

Google+はそんな私を(とりこ)にし続けています。洗練されたシステム、直感的で判りやすい画面構成、軽快な動作、便利な機能、そしてなにより、魅力的な人たちと出会えたこと。もちろん人間関係ですから、情報を交換したり会話を楽しむ中で、トラブルも発生します。でも今までのところ、私が見ている範囲では他のSNSで頻発(ひんぱつ)しているような大きな「炎上」騒ぎは数えるほどしか起きていません。騒ぎが起きても、他のSNSに比べるとすぐ沈静化するように思います。

Google+の月間アクティブユーザー数は、2012年12月時点で1億3500万人(※外部リンク)です。ちなみに、ほぼ同時期に始まったLINEは本稿執筆時点で1億人を突破したばかりなので、Google+の方が利用者数は多いのです。ただ、Google+は世界的に見ればかなり上位のSNSですが、日本ではいまいち流行っていないのは確かです。同時期のニールセン調査(※外部リンク)によると、日本におけるGoogle+のPCユーザー(モバイルは含まれていない)は390万人程度。mixiが500万人、Twitterが1270万人、Facebookが1693万人(いずれも本稿執筆時点)ですから、まだかなり差があるというのが実情です。

この本を最初に発行したのは2012年5月ですが、当時Google+でちょっとしたトラブルが起きたことがきっかけでした。とある商業媒体が、他人の限定公開投稿の画面キャプチャを無断で記事に使ってしまうという事件が起きたのです。比較的大きな「炎上」騒ぎだったように思います。その際、周囲の方々へ注意喚起(かんき)をするつもりで「Google+を始めたばかりの人が自分の身を守るため気をつけた方がいいこと(※外部リンク)」という数ヶ月前にブログへ書いた記事を、Google+のストリームに再投稿しました。すると、予想外の反響がありました。何度も再共有され、拡散していきました。最初に投稿した時もそれなりに反響があった記事なのですが、再投稿した日のPVは最初の投稿時の倍以上ありました。

何ヶ月も前に初心者向けに書いたエントリーが、これほど反響があるというのは、正直言って少し驚きでした。当時、新たに始めた人や、しばらく使っていなかったけど再開した人を多く見かけるような気がしていたのですが、その数が想像以上だったということなのでしょう。また、Google+は2012年4月11日に大きなデザイン変更を行いました。今まで使っていた人たちも、どの機能がどこへ移動したのか判らなかったり、そもそもそういう機能があったのを知らなかった人というのもちょくちょく見かけました。いまいち流行らないのは、多機能すぎるからなのかもしれないと考えました。

だったら、ガイドブック的なものを作ってみようじゃないの!

と、一念発起(いちねんほっき)して書いたのがこの本です。最初の発行から9ヶ月が経ち、Google+の機能追加やその後のデザイン変更に追いついていない部分も多くなってきたため、大幅改訂することにしました。表現の見直しなども含め、かなり加筆修正しています。ただの操作説明や機能説明だけではなく、私の独断と偏見による意見も盛り込まれていますので、人によっては合わない人もいると思います。もしかしたら押し付けのように感じる人もいるかもしれません。「それでもいいよ!」という方は、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

なお、当書籍の内容は執筆時点のものであり、Googleの開発速度は猛烈に早いのと、A/Bテスト(人によって違う画面を表示して、どちらがいいかのテストをする)をやっている可能性もあるため、画面イメージや仕様が異なっている場合があることをあらかじめご了承下さい。

2013年1月28日 鷹野凌


2013年5月16日のUI変更を反映し、第3版に改訂しました。

2013年6月15日 鷹野凌


目次

はじめに

第1章 Google+って何なのさ?
(1)そもそもSNSって何なのさ?
(2)Google+はTwitterやFacebookやmixiと何が違うの?
(3)Google+は「実名制」なのか?
(4)Google+の何に魅力を感じているかを改めて考えてみた
Tips:画面の向こうにいる人との交流

第2章 Google+へ登録しよう
(1)新規でアカウント登録をするか、既存のものを使うか
(2)登録しよう
(3)Google+の通知を確認しよう
(4)Google+のおすすめユーザーをサークルに追加しよう
Tips:「Google+ おすすめ」について
(5)プロフィール情報を整えよう
(6)ホーム画面について
(7)Google+のメニューについて
(8)まず設定を確認しておこう
 ○ あなたやあなたの投稿にアクセスできるユーザーの設定
 ○ メールでどの通知を受信する?
 ○ +1、ページ、ゲームの設定
 ○ 「あなたのサークル」をカスタマイズ
 ○ 写真のダウンロードや顔写真検出を許可する?
 ○ コミュニティの投稿をプロフィールに表示する?
(9)設定完了!
(10)プロフィール情報の公開範囲を確認しよう
(11)プロフィール情報を充実させよう
(12)プロフィール情報をもっと充実させよう
(13)自己紹介代わりに一般公開投稿をしてみよう
(14)Google+をやめる方法

第1章 Google+って何なのさ?

第1章 Google+って何なのさ?

 この章では、数多くのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の中で、Google+にはどのような特徴があるのか、筆者がどんなところに魅力を感じているかについて述べていきます。 


(1)そもそもSNSって何なのさ?

Google+について説明をする前に、そもそもSNSって何だろう? というところから話を始めることにします。いろんな定義があるとは思いますが、私が考えるSNSとは、

『インターネットを使い、時間や距離の制限を超えた形で、多くの人々と交流することができる仕組み』

です。「SNSは情報収集に役立つ」というような言われ方をすることもありますが、それはSNSの特徴の1つに過ぎません。情報収集もできれば、情報発信もできる。双方向のやり取りがあるから、「ソーシャル(社会)」なのです。つまり、SNSにおいては、何よりもまず人のつながりが重要だと思います。

もちろんその利用目的は人それぞれでしょう。

  • 離れて暮らしている家族と連絡を取り合うため
  • 学生時代の友人と近況を報告しあうため
  • 同じ趣味をもった仲間を見つけるため
  • 同じ業界・職種の人と情報交換をするため
  • 異なる業界や職種の人と情報交換をするため
  • ニュースなど特定の事柄について議論をするため
  • 誰かに愚痴(ぐち)を聞いてもらうため
  • 自分の作品を見てもらうため
  • 気の合う仲間と同じ時間を共有し、なんてことのない話題で盛り上がるため
  • 有名人の発信する情報を見逃さないため
  • 有名人に話しかけるため

こういったことは、インターネットを使わなくても可能です。ただ、インターネットを使うことで、時間や距離の制限を超えられるため、その目的を遂げられる可能性が飛躍的(ひやくてき)に高くなった、頻度(ひんど)が高くなった、濃密になったということだと思います。


(2)Google+はTwitterやFacebookやmixiと何が違うの?

世の中には様々なSNSがあり、それぞれに特徴があります。その特徴を大まかに分類すると、以下の3つの重要な要素があると考えられます。

  1. 人のつながり方が、相互に承認を必要とするか否か(つながり方)
  2. 投稿内容が会員や友だち以外にも見られるか否か(公開性)
  3. 会話の流れが把握しやすいか否か(一覧性)

順に説明していきましょう。

1.人のつながり方が、相互に承認を必要とするか否か(つながり方)

Facebookやmixiは、「友だち」関係になるには相互承認が必要です。リクエストを送っても、相手に無視されれば「友だち」にはなれません。それは、つながりを広げるために乗り越えなければならない「壁」です。逆に言うと、ひとたび「友だち」関係を承認すれば、そのつながりは密なものになります。逆に、わざわざ承認した相手との関係を断ち切るのも、心理的なハードルが高いものとなります。

TwitterやGoogle+では、一方的かつ勝手につながることができます。これを「フォローする」と言います。Google+の場合は「サークルに入れる」という行為がフォローです。フォローするのに、相手の許可は不要です。断りを入れる必要もありません。フォロー関係は非対称なので、たとえ相手にフォローされたとしても、フォローし返す義務はありません。そのため、人のつながりは非常にゆるやかで、広がりのある形になります。

なお、Facebookにも「フォロワー設定」という機能が追加されたので、設定を変更すれば一方的かつ勝手につながってもらうことも可能です。しかし、初期設定はオフになっているので、大半の人はオフのままになっています。むろんオフのままにしている人には、勝手につながれないというのが現状です。

2.投稿内容が会員や友だち以外にも見られるか否か(公開性)

mixiは日記やつぶやきを「全体に公開」の設定にしても、原則として会員以外には情報が公開されません。日記のURLをブラウザへ直接入力しても、mixiにログインしていなければ見ることはできません。一部、会員以外にも見られるようにする機能(mixiページ)は追加されましたが、原則は「閉ざされた世界」です。

Facebookの場合、「公開」で投稿すれば会員以外でも見られますが、Googleの検索ロボットがインデックスすることを原則として拒んでいる(ユーザーの任意で公開する設定に変更可能)のと、Facebook内検索の使い勝手が非常に悪い(日本語にうまく対応できていないようです)ため、中で何が起きているのかが非常に把握しづらくなっています。Yahoo!リアルタイム検索に対応し、過去1ヶ月程度の発言であれば多少拾いやすくなりましたが、基本は「閉ざされた世界」と言っていいでしょう。プライバシー設定がわかりづらいというのも、よく聞く声です。

逆にTwitterやGoogle+は、基本が「オープンな世界」です。一般公開投稿は、会員以外でも見ることができますし、Yahoo!などで普通に検索しても引っかかってきます。普通のブログと全く同じで、全世界に向けて発信するというのが原則です。ただ、設定によって公開範囲を絞ることも可能です。

Twitterの公開範囲設定は、全ての投稿に対し公開するか非公開(フォローされている人にだけ見せる)にするかという両極端な設定しかできません。それに対しFacebookやGoogle+は、1つ1つの投稿ごとに「誰に見せるか」を簡単に設定できます。ここがTwitterとGoogle+の大きな違いです。

3.会話の流れが把握しやすいか否か(一覧性)

Twitterは、誰かに対する返信だろうが何だろうが全て、1つの単独した投稿として扱われます。1対1で対話をしているつもりが、思わぬ方向からコメントが付いて1対多になり、どんどん会話が様々な方向へ分散していき、あっという間に当事者以外には全容を把握するのが難しくなります。フォローしていない相手への返信は、フォローしている相手の投稿でもタイムラインには表示されない仕様というのも、状況を把握しづらくしています。一覧性のある形に判りやすくまとめるためのサービス(Togetterなど)が、別途必要になるほどです。よく「Twitterには『場』が無い」と表現されますが、良い意味でも悪い意味でも、会話の流れをコントロールすることが困難です。

Google+は、Facebookやmixiと同様、投稿に対するコメントが、下にズラッと並ぶ形になります。最初に投稿された内容を「主」とすると、コメントは「従」という関係になり、上から順に読んでいけば、どういう会話の流れになっているかを簡単に把握できます。

つまり、Google+とは次のような特徴を持ったSNSです。

  1. 他者とつながる際に事前承認を必要としないため、ゆるやかなネットワークが形成できる
  2. 投稿内容は全世界へ向けて公開から極めて限定的な形まで、投稿ごとに任意で設定できる
  3. 投稿に対するコメントは一覧性が高く、会話の流れを把握しやすい

これは、どのサービスが優れている・劣っているという話ではなく、それぞれどんな特徴があるか、という話です。その特徴によって、どんな特色が生まれるか、それに対してどう感じるかは、人それぞれだと思います。

例えば私は、Facebookやmixiは相互承認が必要なので、元々親しい友人や家族、直接会ったことのある人とつながるためのサービスだと捉えています。逆にTwitterやGoogle+は基本設計がオープンなので、今まで知らなかった人と出会いやすいサービスだと思います。良い・悪いではなく、それぞれの特徴に合わせた利用をすればいいのではないでしょうか。



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