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moratorium

Under 18, 1990-1995
30
最終更新日 : 2013-01-27 01:13:35

孤独

孤独なら傷つかない 孤独なら嘘はない
だけど 孤独だと笑えない
寂しくて 侘びしい

誰かを愛すれば それだけ苦しみが募る
誰かを憎めば 己までも憎くなる

人は変わってしまうものなのか 時に運ばれて
人は変わってしまうものなのか 周りに流されて

信ずる者は きっと 裏切られる
誰かを疑えば 疑わしい己に出逢う
(1992)

31
最終更新日 : 2013-01-27 00:16:00

如月の海

夜明け前の砂浜に二人佇む
打ち寄せる高波 二人を象徴する様
如月 海は寒い 風も冷たい
躰を寄せあう二人
人生ほど儘ならない 皮肉なものはないよね
蒼白い月明かりに海は紫
遥かな水平線 二人を象徴する様
二人は歩きはじめた 足跡がつく
東の空が霞みはじめた
人生ほど儘ならない 皮肉なものはないよね
(1992)

32
最終更新日 : 2013-01-27 00:16:17

硝子細工

硝子細工 墜ちて毀れた 破片は粉雪
二人の愛 傷つけあって 終わり告げた

風に桜が散りゆくように 椿墜ちるように

硝子細工 美しくも脆い 破片は粉雪
二人の愛 硝子細工に似ている 切なく、儚い

やがて氷が融けるように 形あるもの皆、毀れてゆく
二人の愛は硝子細工
(1992)

33
最終更新日 : 2013-01-27 00:11:25

人魚の森

冷たく人魚が嗤う 運命を愚弄するが如く
人魚の森へと誘う

生命 尽きることなく 若さ尽きることなく
それは幸せなのか 不幸せなのか

一〇〇年生き一〇〇〇年生き
世情を幾度となく視てきた
それでも人は人魚を求める
欲望の海にその姿を

永遠に孤独 生命ある限り孤独
五〇〇年の歳月を経てやっと巡り逢えた

一〇〇年生き一〇〇〇年生き
世情を幾度となく視てきた
それでも人は人魚を求める
伝説の海にその姿を
(1992)

34
最終更新日 : 2013-01-27 00:16:56


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