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20131228近況飯エッセイ

 昼食にすき焼きの残りを食べる。
ほんの少しだけどお肉も残っていた。

 昨日の夕食の残り物だろう、野菜はシッカリと煮こまれていて、
芯の芯まで味が染み込んでいて佃煮のようだった。
お肉もシッカリと煮こまれていて、味が染み込んでいるのはいい
のだけれど、火を通しすぎているから少々硬くなっているのは仕
方が無いところだった。まあ、これも佃煮だと思えばとても美味
しい。

 なんでだろう、私が居ない時に限ってすき焼きを食べているよ
うな気がする。私も昨日は忘年会だったので、お鍋を食べていた
のだけれど、自分が居ない時を狙ってすき焼きしているのかとも
うと少しさびしく感じる。お肉がいつも食べている豚肉だったの
が、まだ安心なところだが、これがいかにも高級な柔らかさの牛
肉だったりしたら、悲しい。

 すき焼きを食べていて思い出したのは、昨日のお鍋。すき焼き
は少人数でも、シッカリと味付けをするので美味しく食べること
ができるけれども、お鍋はやっぱり大人数で具を入れて、シッカ
リと食材の出汁を味わうほうが美味しいと思う。
 たとえ顔見知りであっても、同じお鍋を突くのが苦手という人
も多いのかもしれないが、鍋から上げる時は取り箸を使うことを
徹底しておけば問題ないだろうと思う。終わった後のシッカリと
出汁の効いた、しかしあっさりとした味付けのおじやや雑炊は、
少人数では味わうことが出来ない美味しさだと思う。

 私の基準では最低4人、このくらいの人数で無ければおじやの味
が寂しく感じてしまう。
 子供の頃は、家族がとても多かった。私が記憶している限りで、
最大9人が同じ家に住んでいたことがある。テレビで見る大家族ほ
どの人数ではないけれども、周りの家と比べても多かった。
 大体テレビで特集される大家族は、どんなに人数が多くても、
おじいちゃんおばあちゃんが居ない核家族だったように思う。
その点では私の家は程よくカオスだった、祖母の姉夫婦まで一緒
に居たりしたのだから。流石に知り合いの他人が住んでいたりは
しなかったが。
 そんな大人数であっても、鍋やすき焼きを食べる時は一つの鍋
で食べていた。出汁が濃くなるのもあたりまえだなと、今になる
とよく分かる。

 ただ、大人数で一つの鍋を食べる時は、火力が問題になる。
あっという間に具を引き上げきってしまって、その後入れた具が
煮えてくるまで待つ時間がとても長い。お肉もすぐに無くなって
しまうので、途中で冷凍してあったものを追加したりすると、い
つまでたっても沸騰しない。これが一番困った。
 だけどこの方が良かったのかもしれない、あまりにも一気に食
べ続けるよりも、少しずつ食べることしか出来ないほうが、少な
い具でお腹を一杯にすることができるだろうから。そういう作戦
だったのかもしれない。

 もう私が生きているうちに、同じだけの人数が一緒に暮らすこ
とはまずないだろうと思う。うるさくはないけれども、寂しくは
ある。どちらがいいとはいえないけれど。

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最終更新日 : 2016-06-25 17:31:18

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20131230近況飯エッセイ

 昼食にお餅を食べる。
つきたての柔らかい生餅だった。

 今日は予定していた餅つき、昨日の夜から用意してあったもち
米は、水に浸けてあってシッカリと水分を含んでいる。
 今日の餅つきは自分の家の分だけなので、全て機械でしてしま
える。そのため労力はほとんど使わないので、実に簡単。
もう買い替えて四年か五年になるけれども、今の餅つき機は水を
セットするともち米を蒸す所からつきあげるところまで、一つの
機械でしてしまえる。蒸籠で蒸してから臼と杵でついていること
と比べたら、必要な道具の数が雲泥の差。
もう一代前の餅つき機の時も、蒸すのは蒸籠でしなければならな
かったから、随分と楽になったものだと思う。

 蒸しあがって餅つき機からブザーが鳴ったら、スイッチを入れ
てときどき蓋を開けてお餅の様子を見るだけ。あまりにももち米
が反転していなかったら、シャモジで介添えしてやるくらいしか
することはない。暇でつまらないと言えばつまらないが、体を使
わないので女性でも安心。
 お餅がつきあがったら、切り分ける機械に移す。お餅を入れて
ハンドルを回せば、ムリムリとお餅が出てきてカッターで切り落
として1つ分の大きさにする。この機械もとてもありがたいものだ、
祖母が生きていた時は祖母が手でちぎって私達が丸めていたのだ
が、見ているだけで手のひらの皮がめくれてしまいそうな、湯気
が立っている熱々のお餅を手で切るのは大変だったろうと思う。

 昔の人は本当によく体を使って生きていたのだなと、自分がす
るようになるとわかりました。

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最終更新日 : 2016-06-25 17:31:18

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20131231近況飯エッセイ

 夕食にかけそばを食べる。
今年一年を締めくくるにふさわしい、あっさりとしていて味わい
深い一品だった。

 今年も今日で終わり、自分自身にはこれといった出来事は起こ
ることはなかったが、平穏に過ごせるというのは何よりも幸せだ
と思う。
 かけそばだと思って食べていたら、後からニシンの煮付けが
トッピングとして乗せられた。これで一つ豪華になった。

 シッカリと煮こまれたニシンのみは柔らかく、ホクホクと言う
かさっくりといった感じの食感。甘辛く煮付けられたにしんは、
あっさりとしたそばの味を補ってとてもいいアクセントとなって
いた。
 お正月とニシンはとても縁が深いようだ、お正月にかかせない
かずのこや、縁起のいい昆布巻きの芯にニシンの煮付けが巻かれ
ているものもある。いつからお正月にかずのこを食べるように
なったのかわからないけれど、昔から食べられているものが今で
も残っているのは嬉しいと思う。

 一時期乱獲などでニシンの漁獲量が激減したそうだが、漁師さ
ん達の工夫と努力で今では随分漁獲量が回復したと聞いた。なん
てありがたいことだろうと思う。
 それでもまだまだ、数の子の値段はとても手が出なくて厳しい。
そりゃあ、買おうと思えば買えないわけではないけれども、果た
して無理して自分で買ってまで食べるほど、大好物と言うわけで
は無い。手に入れば美味しくうれしくいただくが、自分で買うの
には二の足を踏んでしまう。ああ貧乏性。

 今年もあと数時間。
無事過ごせた幸運をありがたく思い、来年の無事を祈りながら過
ごし、新しい年を迎えたいと思います。

 皆さん良いお年を。

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最終更新日 : 2016-06-25 17:31:18

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ぼちぼち生きてます第三集


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