「台湾総督官邸」
「台湾総督官邸」 現:台北賓館
【初代建物】1901年(明治34年)竣工。 台湾総督府の竣工は1919年(大正8年)。
【設計】福田東吾 野村一郎
【場所】MRT台大医院駅
【現在の建物】1911年(明治44年)竣工。国定古跡。
【設計】森山松之助 八坂志賀助
1895年(明治28年)「北白川宮能久親王」が台湾征討近衛師団長として台北に入城した、わずか16年後の1911年(明治44年)に現在の建物が竣工されている。これは今から110年前の事で、ちょん髷を切ってから44年後の話だ。ネオ・ルネッサンス様式の、この美しい建築物に明治人の男のロマンを感じるのは私だけでしょうか。初代総督官邸は1901年(明治34)完成の木造建築でした。
日治時代の「台湾総督官邸」という厳めしい名前から、現在は「台北賓館」(迎賓館)となっています。周囲を2m程の趣味の良い塀で囲まれて遠目でしか見れない、この建物を例えるならば着物袴姿の活発で楚々とした良家の女性といったところだろうか。可憐と表現するのが一番適している様に思う、美しい女性的な雰囲気を漂わせている建物だ。
この百数十年、日本時代、中華民国政府を通し、各国のあまたの賓客を接待おもてなしをしている建物です。
日本時代の様子(出典:台湾国家図書館)
この華麗なる建物の裏手に瀟洒な数寄屋造りの和風建築があります。台湾総督としては初の文官、第8代田健冶郎総督が建築したものです。隣の贅を尽くした建物が住みづらかったようです。
「台北地方法院・高等法院」
「台北地方法院・高等法院」 現:司法院
【建物】1934年(昭和9年)竣工。国定古跡。
【設計】井出薫。
【場所】MRT小南門駅(1番出口)徒歩5分。台北市重慶南路1段124号。
台湾総督府を通り過ぎ重慶南路を南に向かうと薄緑色のおとなしい建物が目に入ります。国防色に身を固めた司法院です。総督府の壮大さに目を奪われてしまうのですが、しっかり見ると味わいの有る素晴らしい建物です。 総督府と同じく日本の方向を向き、中央塔を持ち、やはり上から見ると「日」という文字になっている。
写真のネットで囲われている部分は戦後増築された部分。
新竹駅
「新竹駅」
【新竹駅】西部幹線1等駅
【開業】1893年(明治26年)10/30日
【建物】1913年(大正2年)竣工
【設計】松崎萬長男爵 【場所】
【松崎萬長】 1883年(明治16年)から2年間ベルリン工科大学で建築学を学び1884年(明治17年)帰国する。爵位返上後の1907年(明治40年)より台湾総督府鉄道局に勤務し基隆駅や新竹駅などの建築にあたる。
新竹州庁
「新竹州庁」
【新竹州庁舎】現・新竹市政府庁舎
【建物】1915年(大正4年)竣工。国定古跡
【設計】 【場所】新竹市北区中正路120号
「台南駅」
「台南駅」
【台南駅】西部幹線1等駅。
【開業】1900年(明治33年)11/29日。
【建物】1936年(昭和11年)。国定古跡。
【設計】
【場所】台南市北門路2段4号。
台湾最西端の駅
嘉義・台中・新竹の各駅は現在も現役で活躍しており、台南駅同様いずれも古跡認定を受けている味わい深い駅舎です。