火山高
2001年韓国映画
監督 キム・テギュン
主演 チャン・ヒョク、シン・ミナ、キム・スロ
青春ものです。
というよりSFX格闘学園青春ムービーでございます。
この映画を青春映画として紹介していいものかどうか、ちょいと悩みましたが。
「僕の彼女を紹介します」で、すっかり良いポジションにいってしまったチャン・ヒョクさまの主演作品でございます。
あらすじ上手く書けるかなあ。あまりにも破天荒な内容なんだけど。
ある学校に武術の秘伝書がありまして、その秘伝書をめぐって教頭一派と学生の運動部一派が争いを続けております。
秘伝書のありかを知っていた校長は、教頭の陰謀で化石みたいになっております。
そんな学校に気功を操る高校生(チャン・ヒョクさま)が転校してきます。
この時点では教頭一派がやや不利。
でも運動部一派も一枚岩というわけではなく、ウェートリフティング部とラグビー部、さらに戦いを止めさせたがっている女生徒会長を擁する剣道部が、秘伝書をめぐってつば競り合いをしているわけですね。
やってきたのが気功を操る転校生ですから、みんな彼を味方につけようとします。
なんせこの生徒は、先生が投げたチョークを気功の力で空中で止め、それを手を使わずに投げ返すみたいな技が使える男なわけでして。
しかし転校生は戦いを望まないわけですね。
旗色が悪い教頭、彼は強力な助っ人を連れてきます。
「学園鎮圧教師軍団」でございます。
気功を使える教師軍団なわけですね。
んで、この軍団のリーダー教師は気功の力で空を飛んだりするわけですな。
メチャクチャですが、面白い。
私、こんな世界を普通に許してしまうタイプでございます。
なんせコミックスの「炎の転校生」大好きだったんだもん。
というか「こち亀」みたいにちゃんとした組み立てで笑わせる作品より、主人公がいきなりツエッペリンに変身する「マカロニほうれん荘」が好きなタイプだったというか。
とにかくそんな私にはこたえられない傑作でございます。
韓国の俳優さんたちの名前よくわからないんですが、剣道部キャプテンの生徒会長役の女の子、めっちゃかわいい。
チャン・ヒョクさまよりもこの子がブレイクして欲しいでござる~
グレート・ブルー
1988年フランス映画
監督 リュック・ベッソン
主演 ロザンナ・アークエット、ジャン・マルク・バール、ジャン・レノ、ポール・シェナール
青春ものです。
「サブウエイ」でド注目を浴びた映像派監督のリュック・ベッソンの監督第三作。
私はこの映画を見たのはけっこう遅かったです。
同じベッソン監督の「アトランティス」とほぼ同じ時期に見ましたです。
「アトランティス」は1991年の作品で、これはけっこう公開されてすぐに見ましたから、ひょっとしたら見たのは「アトランティス」のほうが先だったかもしれないです。
この「アトランティス」はですねえ、仲良しさんの誕生日にDVDプレゼントとして選んだりするくらい好きな作品でございます。
「アトランティス」についてはまた後日ご紹介するといたしまして、今日のお題は「グレート・ブルー」でございます。
この作品とは別に、フランス語ヴァージョンの「グラン・ブルー~グレート・ブルー完全版」って作品があります。
これは英語ヴァージョン。
ダイビング器材、スキューバーなどを使わずに水深100メートル近くまで潜る「フリーダイビング」。
この潜水世界記録を競い合う二人の男を通して、「海」ってぇやつを描きます。
非常にわかりやすい前半。
でも、中盤から後半にかけて急にわかりにくくなります。
「2001年宇宙の旅」を思い出してしまいました。イメージショットのように描かれる「海」。
何かを象徴するかのように登場するイルカ。
この「海」だとか「イルカ」が何を意味するのか、わかったようなわからなかったような。
このへんを感覚的に見せるあたりがリュック・ベッソン監督の上手さなんでしょうかね。
それにしてもねえ、息苦しい映画じゃ。
なんかねえ、フリーダイビングの場面になったら、息止める必要ないのに息を止めてしまうのは私だけでしょうか。
なんかすっごい苦しい気分で映画見ておりましたです。
コラム書くにあたってリュック・ベッソンの監督のこと調べてみましたが、びっくりするほど作品少ないんですね。
もっと作品を撮っているもんだとばかり思っておりましたが、「TAXI」シリーズだとか「キス・オブ・ザ・ドラゴン」、「WASABI」などは製作・脚本リュック・ベッソンってことでした。
まあ私的にはこの作品、好きは好きなんだけど、このあとの「アトランティス」のほうがはるかに好きな作品でございますので、その分星は少なめの評価になってしまいますね。
ってことで私の採点は、星五つ満点だとしたら星三つでございます。
サタデー・ナイト・フィーバー
1977年アメリカ映画。
監督 ジョン・バダム
主演 ジョン・トラヴォルタ、カレン・リン・ゴーニイ、ドナ・ベスコー、バリー・ミラー
青春ものです。
いやあ、懐かしいなあ。
この映画の公開は私が中学生のころでした。
当時中学生だった私は、塾の休憩時間にトラボルタダンスの真似とかしてましたです。
映画のパンフレットにダンスの振り付けがイラストつきで描かれておりまして、塾にそのパンフレットを持ってきた友人とワーワー大騒ぎしながら踊っていた記憶がありますね。
いうまでもなく、ジョン・トラヴォルタさまをスターダムにのし上げた作品です。
普通の店員をしているあんちゃんのトラヴォルタさま。全くもって平日はトホホな男ですが、土曜の夜はディスコの花形になります。
ここでのダンスシーンがかっこええ。
ある日、彼はニューカマーの少女ゴーニイさまに目をつけます。
で、デュエットダンスを踊ってみたらこれがまた巧いわけですわな。
いつしか惹かれあう二人。このデュエットダンスもめっちゃかっこええです。
しかしそんな毎日もずっとは続かないものなわけですよね。
自分が夢中になっているディスコの世界の裏事情を知ったりとか、友達を亡くすとかの事件を乗り越え、トラヴォルタさまは自分自身を見つめはじめるわけでございます。
70年代後半の大ディスコブームに火をつけたのは誰が何といってもこの作品でございます。
そういう意味では伝説的な傑作ということになるでしょうね。
原題は邦題と同じ「サタデー・ナイト・フィーバー」。
フィーバーってのは熱病だとか熱中だとか、そういう意味に訳されると思いますが、本来はあまり良い意味の言葉ではないと思うのですが。
しかし、ディスコで踊ることを「フィーバーする」、熱中することも「フィーバー」(僕の先生はフィーバーなんてドラマ主題歌もありましたなあ)、果てにはパチンコで大当たりすることもフィーバーなんて言われるに至ります。
これらすべてこの映画が大当たりしたから生まれた使い方だと思います。
主題歌はビージーズ。
サウンドトラックからは「ステイン・アライブ」「恋のナイト・フィーバー」「愛はきらめきの中に」の三曲が同時にチャートインなんてえらい状況になりました。
これも懐かしい話ですよね。
この映画ねえ… 好きなんだけど、話題も記憶も印象もダンスシーンに集中しちゃいますよね。
ダンスシーンはとにかく素晴らしい。
しかしドラマ部分が少し弱く感じてしまいます。
ってことで、私の採点は、五点満点の三点でございます。
スタンド・バイ・ミー
1986年アメリカ映画
監督 ロブ・ライナー
主演 ウィル・リートン、リバー・フェニックス、コリー・フェルドマン、リチャード・ドレイファス
青春ものです。
スティーブン・キングの短編「死体」の映画化です。
この映画、めっちゃ好き。
この映画、というよりこの世界が大好きですね。
作品構造が好きというか。実は同じブクログさんでも公開しております拙作「ベストイレブン」って本がこの映画と同じ構造です。
おっさんになった主人公が、少年時代の友人の死をきっかけに、その人との関係を辿りなおすって構造でございます。
過去を思い出すおっさんがドレイファスさま。
ドレイファスさまをそのまま若くしたような少年リートンさまが主人公。
彼はフェニックスさま、フェルドマンさまら友人たちと田舎町で暮らしています。
彼らは秘密の隠れ家で遊んだりしているわけですわな。
彼らはそれぞれに家庭に問題を抱えていたりします。
というか、だからこそ彼らの結びつきがあったのかもしれませんね。
ある日、彼らは数十キロ先の線路沿いの森の中に、列車にはね飛ばされてそのまま発見されていない死体が放置されているという噂を聞きます。
で、彼らは生まれたときから一度も出たことのない町を出て、死体探しの旅に出発するわけでございます。
ベン・E・キングの歌う主題歌がめっちゃ良い感じ。
この曲を聴くだけで甘酸っぱい気分になります。
とにかく「少年時代の淡い思い出」って作品だとやたら評価が甘くなる私でございます。
そういえば「少年時代」も「瀬戸内少年野球団」も私的評価はやたら高かったです。
そういうことで、とりあえずかなり好き度が高い作品です。
ただの少年時代回顧ものではなく、その後の彼らの人生そのものを暗示するってところまで踏み込んで描かれているところに好感がもてます。
ってことで、私の採点は、五点満点の四・五点でございます。
トゥームレイダー2
2003年アメリカ映画
監督 ヤン・デ・ボン
主演 アンジェリーナ・ジョリー、ノア・テイラー、クリストファー・バリー、ジェラルド・バトラー
コンピューターゲームとしても人気のトゥームレイダーシリーズの第二弾。
前作の破天荒でオカルティックな、おおらかな世界観が薄れ、スパイ映画のような生々しいストーリーが展開してまいります。
監督は「スピード」のヤン・デ・ボンでございます。
海底地震によってアレキサンダー大王の宮殿が姿を現します。
大王が集めた秘宝の中で、特に重要なものばかりを集めた「月の神殿」。
おなじみのララ・クロフト=アンジェリーナ・ジョリーさま、やっぱりその神殿に一番乗り。
真の秘宝のありかを記した黄金の珠みたいなものがありまして、それを調べているうちに悪漢が侵入。
あわれジョリーさまはその珠を奪われてしまいます。
仲間のギリシャ人ガイドも殺され、ジョリーさまは海面を漂流しているところを助けられて英国へ戻ります。
本国へ戻った彼女の前に現れたのはイギリス諜報部。
珠を奪った連中が、アレキサンダー大王の秘宝「パンドラの箱」を奪おうとしていることが明かされます。
この「パンドラの箱」ってのが、「決して開けてはいけない古代の細菌兵器」だってことがわかり、ジョリーさまは珠の奪還を目指して中国~上海~香港~そしてアフリカへと飛びまわります。
彼女を助けるのは、元恋人の傭兵バトラーさまでございます。
いぐわあああ。
オカルト色がちょっと薄れたといいますか、オカルティックな舞台設定が物語後半に集中したせいでしょうか、前半はジョリーさまの身体をはったアクションが拝見できます。
水上スキーとか軍用機からのパラシュート脱出だとかバイクアクションだとか岸壁ロープ急落下だとか。
ほんま、ようやりはりますなあ。
前作はかなり早い段階からロボットとか動く仏像だとかが出てきていたように記憶しているんですが。
こういうゲームの世界っぽいおいしいツールを、もっと早い段階から出していただきたかったですね。
前半はドラマでひっぱって後半はSFXで盛り上げる、というと「インディジョーンズ」みたいですが、明るく無邪気な冒険活劇としてもっと前半から盛り上げてもらいたかったなあって思いました。
やはり前半から中盤がちょっと生々しかったですね。