ジョニー・ハンサム
1989年アメリカ映画
監督 ウォルター・ヒル
主演 ミッキー・ローク、エレン・バーキン、エリザベス・マクガバン
とっても評価が難しい俳優、ミッキー・ロークさまの主演作品です。
ミッキー・ロークさまっていやあ、「ナイン・ハーフ」「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」に主演して、そこからなんだかあまり選り好みせずにいろんな作品に主演を続けて、で、どの作品もイマイチ印象に残らない感じでだんだん忘れられていっちゃった~
みたいな感じがしてしかたないです。
実際に私にとって強烈な印象が残っているのは、やっぱり「ナイン・ハーフ」「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」「エンゼル・ハート」あたりでしょうか。
この映画以外にも「バーフライ」とか「死にゆく者への祈り」だとか見ましたが、なんかねえ。
どの映画も似たような感じだし、演技もそんなに違わないような気がするしい。
そんな感じの一本です。
めっちゃ醜い男がおります。
先天的に、例えば顔の骨の一部が欠損しているとか、そんな感じです。
ついたあだ名がジョニー・ハンサム。
すんげえ悪質な、逆説的なあだ名ですなあ。
その醜さのために、社会から相手にされずに、日陰ものとして生きております。
ある日彼は仲間に裏切られ、親友を失い、その上刑務所送りになってしまいます。
刑務所でもひどい目にあい続ける「ジョニー・ハンサム」。
彼は刑務所での主治医に、整形手術をして人生を生き直さないかと言われます。
大整形手術を受け、彼はどんな人生を歩くのでしょうか。
最近めっきりミッキー・ロークさまの姿、見なくなったな~
って思っていましたが、最近になって「アイアンマン2」とか「エクスペンダブルズ」、さらにその少し前の「レスラー」とかで華麗なるカムバックを見せてくださいました。
なんでも、映画に出ていなかった時期って、かなり大規模な詐欺事件にかかわってしまっていたのだとか。
だまされたわけでも、だましたわけでもないようですが。
やっぱりハリウッドでも、こういう事件の当事者になっちゃうと、映画とか出られなくなるんですね。
ゲッタウェイ(1994)
1994年アメリカ映画
監督 ロジャー・ドナルドソン
主演 アレック・ボールドウイン、キム・ベイシンガー、ジェームス・ウッズ、マイケル・マドセン
サム・ペキンパー監督の名作、「ゲッタウェイ」のリメイク作品。
前作はスティーブ・マックウィーンさまとアリ・マッグロウさまのコンビ。
今回はアレック・ボールドウインさまとキム・ベイシンガーさまのコンビです。
物語は前作の「ゲッタウェイ」をご紹介したときに書いたと思いますが。
でも一冊目の前半でご紹介した作品ですしね。
とりあえずストーリーのおさらい。
銀行から出所したばかりのワル、ボールドウインさま。
彼の妻はベイシンガーさま。出所したばかりにもかかわらず、ボールドウインは組織のボス・ウッズさまの指示で、競馬場(だったかなあ。ドッグレースだったかも)の売上金を強奪します。
その襲撃チームにいたのがマドセンさまです。
大金を手にしたボールドウインさま、仲間のマドセンさまを撃ち、ウッズさまを殺して、ベイシンガーといっしょにメキシコに逃げようとします。
そんなボールドウインさまを追うのが一命をとりとめたマドセンさまでございます。
ってことで、ボールドウインさまとマドセンさまの間で、お約束ではありますが銃撃戦の火蓋が切っておとされるわけですね。
前作のころって、今ほど撮影技術がなかったわけでございまして、そもそもの映画の画質なんかもちょっとザラザラした感じでした。
それがさすがに90年代の映画になりますと、画質なんかすごくクリアで、それが逆にメキシコの国境近くの砂っぽい感じを損ねてしまっているような、いないような。
画質がクリアだからかそうじゃないのかわからないですが、ボールドウインさまもベイシンガーさまもイチャイチャしすぎ。
なんか甘ったるい感じがしてしかたないです。
この作品に限っていえば、前作のほうが面白くて、リメイク版はちょっと苦戦していたようですね。
ちなみにこの映画の主題曲、リチャード・マークスの「ナウ・アンド・フォーエバー」はめっちゃベタベタダルダルのラブソング。
それはそれでええ感じでお気に入りだった私でございまする。
怒れるドラゴン・不死身の四天王
1973年台湾映画
監督 ジミー・ウォング
主演 ジミー・ウォング、チェン・シン、クム・カン、チャン・ユー
ブルース・リー以前の香港カンフーアクション映画をひっぱっていたジミー・ウォングさまの監督作品でございます。
私が把握している限り、ジミー・ウォングさまが日本で最初にカンフースターとして認知されたのは「燃えよドラゴン」公開直後に封切りされた「片腕ドラゴン」あたりでしょうか。
それ以前に座頭市シリーズにゲスト主演したこともあるようなんですが。
そんなジミー・ウォングさまの監督・主演作品です。
暗黒街のボスをやっつけるために集まった四人のカンフーの達人たちの戦いを描いた作品。
物語的にはほんまこんなもんなんですね。
この時期のカンフー映画って、物語的にはどれもほとんど同じようなもんだったりして。
で、ちょっくら思い出話。
私が映画に目覚めたのは「燃えよドラゴン」から始まるカンフー映画ブームのころでした。
この頃ってねえ、ビデオなんかなかったわけですから、カンフー映画を見るのに苦労しました。
日ごろはポルノ映画ばっかり上映しているようなB級映画館に、二本立てで上映されたりしておりました。
上映期間は一週間が基本だったですね。
そのころ私って、小学校の五年くらいだったですから、その週の土曜日曜あたりに映画館に行くことができなかったら見逃すしかないわけでして。
この映画もかなり苦労して見に行った記憶があります。
さてさて、この映画の準主役のチェン・シンさまは、「危うしタイガー」ってカンフー映画で主役はってました。
ドラゴンじゃなくてタイガーってのがすごく気になった作品です。
私が知る限り、タイガーはチャーリー・チャンさま主演の「怒れタイガー」と、このチェン・シンさまの「危うしタイガー」の二本だけだったと思います。
まあ思い出話はこのへんにしといて~。
とりあえず「不死身の四天王」が主人公ですから、映画ポスターとかチラシとか、ムキムキの上半身裸の横分けのおっちゃんが四人並んでおりました。
なんか、すっげえ変に思ったことだけよく覚えております。
とりあえず変ですわな。ビジュアル的に。まあ別にいいんだけど。
ミッション
1986年アメリカ映画
監督 ローランド・ジョフィ
主演 ロバート・デ・ニーロ、ジェレミー・アイアンズ、レイ・マカナリー
「滝の上流で起こったことは、決して誰にも話してはならぬ」だったでしょうか。この映画のコピー。
この映画のレンタルが解禁になった時期、私はロバート・デ・ニーロさまにめっちゃはまっておりまして、それこそ何本もの作品を一気に見ましたです。
「レイジング・ブル」だとか、「ニューヨーク・ニューヨーク」だとか「恋におちて」だとか「ジャックナイフ」、「真実の瞬間」、「レナードの朝」、「未来世紀ブラジル」なんかも見ましたですね。
どんな作品のどんな役であっても、すごい集中力で役柄に取り組むって姿勢はとにかく学ぶべきところがありますね。
さあて、「ミッション」の話。
18世紀中ごろの南米に赴いた伝導師たちの物語。
神父アイアンズさまは、南米の奥地の村で原住民たちに信頼されています。
一方のデ・ニーロさまは奴隷商人。
村へ奴隷入手のために来ていたわけですが、アイアンズさまとの交流から伝導活動に参加します。
しかしこの土地の征服を目論むスペイン・ポルトガルと対立し、両国の軍隊と戦うことになります。
様々なメッセージがてんこもりです。
しかし私本人にキリスト教への理解が乏しいせいもあるのでしょうか、「ちょっと難しい映画やなあ」って印象が残りました。
作品冒頭で、十字架に縛られた男が滝から落ちていくシーンがありまして、この撮影でエキストラが一人亡くなったってえ噂が流れたりしました。
迫真のシーンでございます。
作品全体を象徴するようなシーンではありますが、この場面だけ作品の中で異質な場面のような気がしました。
どうなんだろ。
ジョー・ブラックをよろしく
1998年アメリカ映画
監督 マーチン・ブレスト
主演 ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス、クレア・フォーラニ
とっても苦手な恋愛系ファンタジー映画でございます。
ホプキンスさまは大金持ちの社長さんでございます。
心臓の持病に苦しんでおります。誕生日を間近に控えた彼のもとに現れたのは死神。
ホプキンスさまを連れにきたわけですな。普通に死神なんかが出てくるのがいかにもファンタジーですね。
しかし死神さん、人間世界を体験したいと思ったわけですな。
となると行動が早い。だって神様だもん。
どっかん。ブラピさま演ずるにいちゃんをいきなり交通事故にあわせ、その体に乗り移って社長の前に現れたわけですね。
そして彼と行動を共にしたいと申し出ます。
ホプキンスさまにしてみたら選択の余地とかないわけですね。
断れば即連れて行かれるわけですから。
とりあえず「連れていくのは自分ひとりで、他の者を巻き込まない」ってえ条件をだして、死神さんを随時同行させることを了解します。
しかし、やっぱりいろいろあるわけですわな。
まずホプキンスさまの会社でどえらいことが起きます。
役員の中のある男が他の重役たちを裏で操り、社長を解任してしまいます。
えらいこっちゃ。
それだけではなく、プラピさま死神はホプキンスさまの娘フォラーニさまに恋をしてしまいます。
実はブラピさま、交通事故で死ぬ直前に女医でもあるフォラーニさまに出会っていたわけでございます。
恋する死神。あーこりゃこりゃ。
ブラピさま・フォラーニさまの恋愛エピソードと、ブラピさま・ホプキンスさまの重役会議に対抗するエピソードが並行して描かれます。
それでいて花婿と花嫁の父っぽい葛藤があったりとか、老人と若者っぽい意見の相違があったり、でもそれは神と人間の会話でもあったりしてですね。
恋愛テーマのわりにはけっこう楽しませていただきました。
ラストシーンはけっこうハートウオーミングな終わり方です。
うむむ。しかし、どうなんだろう。
けっこう安直というか、ご都合主義というか、破綻寸前というか。
とっても微妙な終わり方しました。面白く見ていただけにちょっと残念です。
ま、いいか。ファンタジー恋愛映画だし。